183 / 203
18章
未融合 side 渉
しおりを挟む
「わたさん…ありがとう。ボクもう平気だから」
高熱で潤んだ黒目がちの瞳。はふはふと苦し気な息なのに平気だと気を遣う。
ベッドに横たわってるのは誰やと視線で海瑠に問いかける。
額に貼ってやった冷えピタが気持ちいいのかウフっと無垢な笑顔がこぼれる。
眩しすぎやろ…なんやこのキレーな生きもんは。
山荘に来る前に海瑠に解熱剤と冷えピタを要求されたからショタが熱出したんやろーことは想定してた。
『昨夜 無茶しすぎたんか?』と茶化す俺に
「やっぱりしょーちゃんがシルヴィだったんだ」
男の俺でも見ほれるような美貌が、花開くように満面の笑みを浮かべる。
こんなうれしそうな顔の海瑠を見たのははじめてや。
言われた言葉を理解するのに20秒ほどかかったけど、実際にショタを見て納得せざるをえなかった。
見た目はショタのままやのに内から輝くように眩しくて、高熱で苦しそうやのに肌もツヤツヤしてて触りたなる。
「わたさんて…なんやその呼び方は」
ベッドに腰かけて頭をなでてやると潤む瞳で天井を見上げ小首をかしげる。やめんか、なんやその可憐な仕草は。
「あれ…?んー…。…あれ?」
赤くなったほっぺに指を当て考え込むショタ。
「あ…!渉だ。いつ来たんだ?」
起き上がろうとするショタの肩をおさえベッドに沈める。
「寝とけて、まだ熱高いんやから」
ボフンとベッドに沈むとハァッ…と吐息が漏れる。
なんやその色っぽい声は!やめんかい。ショタのくせに!
汗ばんだ髪がうなじにまとわりつくのも艶めかしくて俺が目をそらすと南極の氷よりも冷え切った青い瞳とぶつかった。
殺されそうな冷たさを含んだ瞳にブンブンと頭を振り両手を上げ無抵抗の意を表す。
わかってるて!お前のや!なんもせーへんから!!
そんな俺の気も知らずに。怯える俺の耳に無邪気なショタの声が聞こえた。
「わたるぅ…。アイス~…ちょーだい。いつもの高いやつ」
シーツに埋もれながら要求するコイツはやっぱりショタや。
ちょっぴり見た目がキラキラしくなったけどな。
「まだうまく融合してないんだ」
一睡もしてないのか疲れが見える顔で愛しそうにショタを見下ろす。
「俺が見とくし、お前はコイツの部屋ででも寝てこいや」
親切心で言うてるのに疑いの目でジトーって睨むのはやめいっ!
どんだけ美人になろうが中身がショタな時点で手なんか出すわけ…
ピンクに艶めく唇からふーふーと吐く息までもが甘く感じられる。閉じたまぶたを縁取る長い睫毛が濃い影を落とす頬が真珠のようにまろやかだろうが手なんか出すわけ…
ポンポンと肩を叩く手がガシッと掴んだかと思うと部屋の外へと出される。
「お前は一人で買い出しに行ってこい。今のしょーちゃんのブームはマカダミアナッツじゃなくずんだ餅アイスだから、それも忘れずにな。帰ってきたらお腹に優しい晩御飯作ってくれ」
「なんやその怒涛の要求は!俺は小間使いかっ!?」
ふふっと笑った海瑠の顔が年相応の悪ガキのようでつられて俺も笑う。
頼りにしてくれとんやな。しゃーないな。
「わーったって、お前もゆっくり寝とけ」
かいるぅ…とドアの向こうから聞こえる頼りなげな声にすぐさま反応してベッドへと戻り隣に潜り込んだのを見届けた俺はそっとドアを閉めた。
「長い間お疲れさんやったな」
今日ぐらい労ったるわ。長い長い間 耐え忍んだお前の勝利やからな。
「あー俺も彼女欲しわ~…」
大事な親友二人が眠る幸せな山荘を離れ、俺は一人寂しく買い出しのため山道に車を走らせた。
高熱で潤んだ黒目がちの瞳。はふはふと苦し気な息なのに平気だと気を遣う。
ベッドに横たわってるのは誰やと視線で海瑠に問いかける。
額に貼ってやった冷えピタが気持ちいいのかウフっと無垢な笑顔がこぼれる。
眩しすぎやろ…なんやこのキレーな生きもんは。
山荘に来る前に海瑠に解熱剤と冷えピタを要求されたからショタが熱出したんやろーことは想定してた。
『昨夜 無茶しすぎたんか?』と茶化す俺に
「やっぱりしょーちゃんがシルヴィだったんだ」
男の俺でも見ほれるような美貌が、花開くように満面の笑みを浮かべる。
こんなうれしそうな顔の海瑠を見たのははじめてや。
言われた言葉を理解するのに20秒ほどかかったけど、実際にショタを見て納得せざるをえなかった。
見た目はショタのままやのに内から輝くように眩しくて、高熱で苦しそうやのに肌もツヤツヤしてて触りたなる。
「わたさんて…なんやその呼び方は」
ベッドに腰かけて頭をなでてやると潤む瞳で天井を見上げ小首をかしげる。やめんか、なんやその可憐な仕草は。
「あれ…?んー…。…あれ?」
赤くなったほっぺに指を当て考え込むショタ。
「あ…!渉だ。いつ来たんだ?」
起き上がろうとするショタの肩をおさえベッドに沈める。
「寝とけて、まだ熱高いんやから」
ボフンとベッドに沈むとハァッ…と吐息が漏れる。
なんやその色っぽい声は!やめんかい。ショタのくせに!
汗ばんだ髪がうなじにまとわりつくのも艶めかしくて俺が目をそらすと南極の氷よりも冷え切った青い瞳とぶつかった。
殺されそうな冷たさを含んだ瞳にブンブンと頭を振り両手を上げ無抵抗の意を表す。
わかってるて!お前のや!なんもせーへんから!!
そんな俺の気も知らずに。怯える俺の耳に無邪気なショタの声が聞こえた。
「わたるぅ…。アイス~…ちょーだい。いつもの高いやつ」
シーツに埋もれながら要求するコイツはやっぱりショタや。
ちょっぴり見た目がキラキラしくなったけどな。
「まだうまく融合してないんだ」
一睡もしてないのか疲れが見える顔で愛しそうにショタを見下ろす。
「俺が見とくし、お前はコイツの部屋ででも寝てこいや」
親切心で言うてるのに疑いの目でジトーって睨むのはやめいっ!
どんだけ美人になろうが中身がショタな時点で手なんか出すわけ…
ピンクに艶めく唇からふーふーと吐く息までもが甘く感じられる。閉じたまぶたを縁取る長い睫毛が濃い影を落とす頬が真珠のようにまろやかだろうが手なんか出すわけ…
ポンポンと肩を叩く手がガシッと掴んだかと思うと部屋の外へと出される。
「お前は一人で買い出しに行ってこい。今のしょーちゃんのブームはマカダミアナッツじゃなくずんだ餅アイスだから、それも忘れずにな。帰ってきたらお腹に優しい晩御飯作ってくれ」
「なんやその怒涛の要求は!俺は小間使いかっ!?」
ふふっと笑った海瑠の顔が年相応の悪ガキのようでつられて俺も笑う。
頼りにしてくれとんやな。しゃーないな。
「わーったって、お前もゆっくり寝とけ」
かいるぅ…とドアの向こうから聞こえる頼りなげな声にすぐさま反応してベッドへと戻り隣に潜り込んだのを見届けた俺はそっとドアを閉めた。
「長い間お疲れさんやったな」
今日ぐらい労ったるわ。長い長い間 耐え忍んだお前の勝利やからな。
「あー俺も彼女欲しわ~…」
大事な親友二人が眠る幸せな山荘を離れ、俺は一人寂しく買い出しのため山道に車を走らせた。
11
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
【短編】初対面の推しになぜか好意を向けられています
大河
BL
夜間学校に通いながらコンビニバイトをしている黒澤悠人には、楽しみにしていることがある。それは、たまにバイト先のコンビニに買い物に来る人気アイドル俳優・天野玲央を密かに眺めることだった。
冴えない夜間学生と人気アイドル俳優。住む世界の違う二人の恋愛模様を描いた全8話の短編小説です。箸休めにどうぞ。
※「BLove」さんの第1回BLove小説・漫画コンテストに応募中の作品です
初戀
槙野 シオ
BL
どうすることが正解で、どうすることが普通なのかわからなかった。
中三の時の進路相談で、おまえならどの高校でも大丈夫だと言われた。模試の結果はいつもA判定だった。進学校に行けば勉強で忙しく、他人に構ってる暇なんてないひとたちで溢れ返ってるだろうと思って選んだ学校には、桁違いのイケメンがいて大賑わいだった。
僕の高校生活は、嫌な予感とともに幕を開けた。
【完結】もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《根暗の根本君》である地味男である<根本 源(ねもと げん)>には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染<空野 翔(そらの かける)>がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。
鳴成准教授は新しいアシスタントを採用しました。実は甘やかし尽くし攻めの御曹司でした。
卯藤ローレン
BL
逢宮大学准教授の鳴成秋史は、自分の授業サポートをしてくれるTA(ティーチングアシスタント)を募集していた。
そこに現れたのは、月落渉と名乗る男。
志望動機を問うと、男はこう答えた。
「端的に言うと迷子です。迷える子羊のような気持ちで」
「……はい?」
独特なペース、冗談か真実か分からない。
けれど、鳴成は採用を決めた。
理由は、『自分に興味のなさそうな雰囲気に惹かれたから』。
それが、男の完璧なる包囲網の一端に既に引っかかっているとも知らずに――。
仕事の枠を超え持てる全てで全力サポートするハイスペック年下御曹司×穏やかで大人な年上准教授。
ベタベタしてないのにものすっごくイチャイチャしてる、日常系ラブコメです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる