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最終章
そんな来世もあっていい?
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「来世も来来世も探すからね。どこに行こうともどんだけ隠れようとも見つけるから。俺から逃げれるなんて思わない方がいいよ?次も逃げるようなら閉じ込めて俺の体とつなぎとめて一生外にも出さないから」
冗談とは思えないような真剣な光をを灯した青い瞳に射抜かれる。
「こえーなオイ!」
反射的に返事しちゃったけどマジこえー。
抱きついてた手を離しそっぽ向いたオレ
「わーったよ」
しゃーねーな永久ストーカー野郎め。
「来世ではお前の記憶を消してもらうように神に頼んどくわ」
椅子の背もたれにもたれて頭の後ろに手を組みニヤリと笑う。
冗談半分で言った言葉なのに…
「うわっ!?ちょ」
いきなりオレを抱き上げた海瑠が畳スペースに乗り上げ、人をダメにすると言うビーズクッションにオレを押し付けた。
眉間の皺が見たこともないほど深く刻まれ心なしか唇が震えている。
ヤベ…やっちゃった。
窓からの光を受け煌めく金髪がサラリと流れる。不安そうに揺れる瞳を見つめ震える唇に指を這わす。
「ごめん…冗談、だったんだけど」
「しょーちゃん…」
この十数年のお前の苦しませたオレが言う冗談じゃなかったな。
ギュッと抱きつく海瑠の背を宥めるように擦る。
「二人ともさなーんも覚えてないんだけど…それでも結ばれるって来世があってもいいかなって」
神にお願いなんてしなくっても魂で引き合うんだ。
「ロマンチックだろ?」
ヘヘッて笑うと海瑠の眉間の皺が消え
「そうだね、そんな来世も―――――」
指と指を絡め繋いだ手に二人してキスをする。
手を取り合って行こう。
ずっと一緒だ。
「あるかわからない来世の事よりも今現在を悔いの無いように愛し合おうな」
オレスッゲーいい事言った。なのに
「前世も今世も来世も来来世もずっとずっと一緒だ。誰にも渡さないから安心して」
ちっとも伝わっちゃーいない。
「お前…やっぱ変わらないな」
転生しても変わることのない執着心に呆れながらも笑っちゃうオレ。
転生して何も覚えてなかったオレをつかまえて離さなかったお前の勝ちだから
「わーったよ。来世も来来世も一緒だ。未来永劫な」
降参したオレは前世と何ら変わることのない超絶イケメンの頬に触れるだけのキスをし、今度こそ違えることのない悠遠の誓いをした。
Fin
************
甘々イチャラヴを描きたくて始めた次世編でしたが、すれ違いが多くてイチャラヴ少なかったかもしれません。
やっと思い出したしょーちゃん。この後いくつかオマケ話しが続きますのであと少しお付き合いいただけたら嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました!
angel
冗談とは思えないような真剣な光をを灯した青い瞳に射抜かれる。
「こえーなオイ!」
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抱きついてた手を離しそっぽ向いたオレ
「わーったよ」
しゃーねーな永久ストーカー野郎め。
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椅子の背もたれにもたれて頭の後ろに手を組みニヤリと笑う。
冗談半分で言った言葉なのに…
「うわっ!?ちょ」
いきなりオレを抱き上げた海瑠が畳スペースに乗り上げ、人をダメにすると言うビーズクッションにオレを押し付けた。
眉間の皺が見たこともないほど深く刻まれ心なしか唇が震えている。
ヤベ…やっちゃった。
窓からの光を受け煌めく金髪がサラリと流れる。不安そうに揺れる瞳を見つめ震える唇に指を這わす。
「ごめん…冗談、だったんだけど」
「しょーちゃん…」
この十数年のお前の苦しませたオレが言う冗談じゃなかったな。
ギュッと抱きつく海瑠の背を宥めるように擦る。
「二人ともさなーんも覚えてないんだけど…それでも結ばれるって来世があってもいいかなって」
神にお願いなんてしなくっても魂で引き合うんだ。
「ロマンチックだろ?」
ヘヘッて笑うと海瑠の眉間の皺が消え
「そうだね、そんな来世も―――――」
指と指を絡め繋いだ手に二人してキスをする。
手を取り合って行こう。
ずっと一緒だ。
「あるかわからない来世の事よりも今現在を悔いの無いように愛し合おうな」
オレスッゲーいい事言った。なのに
「前世も今世も来世も来来世もずっとずっと一緒だ。誰にも渡さないから安心して」
ちっとも伝わっちゃーいない。
「お前…やっぱ変わらないな」
転生しても変わることのない執着心に呆れながらも笑っちゃうオレ。
転生して何も覚えてなかったオレをつかまえて離さなかったお前の勝ちだから
「わーったよ。来世も来来世も一緒だ。未来永劫な」
降参したオレは前世と何ら変わることのない超絶イケメンの頬に触れるだけのキスをし、今度こそ違えることのない悠遠の誓いをした。
Fin
************
甘々イチャラヴを描きたくて始めた次世編でしたが、すれ違いが多くてイチャラヴ少なかったかもしれません。
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angel
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