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第7話 「この後どうすればいいの?!」
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今日はお休みの日だからお昼近くまで寝ちゃった。昨日あんなこと言っちゃったし公園、行ってみようかな。軽くお昼を食べて身支度を整える。
「いってきまーす!」
玄関に行き、履き慣れた靴を履きながらそう言った。
「どこかお出かけ? 夕飯はいるの?」
扉に手をかけるとお母さんの声が聞こえた。
「うーん、ちょっとそこまで。夜までには帰るから大丈夫! それじゃあ行ってくる!」
休日に外に出るなんていつぶりだろう。中学の頃は近場に友達とお出かけとかはしてたけど、思えば高校に入ってからは全然だったなぁ。とは言っても、近くの公園に行くだけなんだけどね。
ゆるりとラフな格好で公園に向かうと、れなが入口で腕を組みながら待っていた。その表情は少しだけむすっとしていた。
「遅い!! もう昼だよ?」
「え、いつから待ってたの?」
「朝、割と早くから」
めちゃくちゃ張り切ってる! やっぱり昨日のこと、忘れてないよね......
「ごめんごめん! まさかそんな早くからいるとは思わなくて。私、休みの日は結構ゆっくりだから」
「うん、まあ花恋のことだからそうだと思ってた。別に怒ってないから」
れなは腕を組みながら頷くようにそう呟いた。たぶん、ちょっと機嫌悪そう。
「あ、そうだ。せっかくだからこの辺ぶらぶらしない?」
「今から花恋の家行っちゃだめなの?」
さらっと話を逸らそうとしたのにれなはズバッと確信に迫ってくる。
「えー、あー、今はちょっとね。うん、色々あるからさ。後ででもいい?」
ちゃんと断ればいいのに、れなのまっすぐな目がそうはさせてくれない。そう言って逸らした目線をふとれなの方へと戻すと、れなの背中にあるピンク色の可愛いリュックが目についた。
「あれ、そのリュックどうしたの?」
「泊まる準備」
うーん、もうだめみたい。夜になる前に何とかする方法を考えなきゃ。
「なにー? さっきかられなのことずっと見てるけどそんなに可愛かった?」
またれなは少し揶揄うようにそう言った。
「うん。似合ってると思う」
私が素直にそう答えるとれなは少し顔を赤らめる。
「そ、そう。ありがと......んーなんか花恋と話してると調子狂う」
「じゃあ行く? って行っても何をするわけでもないんだけどね」
「うん!」
隣を歩くれなはいつにも増してニコニコしている。
冷静になると私が知らない小学生くらいの女の子と一緒に歩いてるのってどう見えるのかな。姉妹とかに見えるのかな。他の人に見つかったらどうしよう。うーん、その時考えればいっか。
「そう言えば本当に家出しちゃって大丈夫? 誰か帰ってきて問題にならない?」
「鍵は持ってるし、最悪誰か帰ってきた時のために友達の家に泊まるって書き置きしてきた。嘘じゃないし......」
信じられないほど用意周到なれなに感嘆する他ない。
「あー、そうなんだ? じゃあ大丈夫なんだね......」
そう言った私の声は諦めるしかないという感情が漏れ出ていた気がする。私はいよいよ逃げ場を失ってしまったらしい。本当にこの後どうしたらいいのー?!!
「いってきまーす!」
玄関に行き、履き慣れた靴を履きながらそう言った。
「どこかお出かけ? 夕飯はいるの?」
扉に手をかけるとお母さんの声が聞こえた。
「うーん、ちょっとそこまで。夜までには帰るから大丈夫! それじゃあ行ってくる!」
休日に外に出るなんていつぶりだろう。中学の頃は近場に友達とお出かけとかはしてたけど、思えば高校に入ってからは全然だったなぁ。とは言っても、近くの公園に行くだけなんだけどね。
ゆるりとラフな格好で公園に向かうと、れなが入口で腕を組みながら待っていた。その表情は少しだけむすっとしていた。
「遅い!! もう昼だよ?」
「え、いつから待ってたの?」
「朝、割と早くから」
めちゃくちゃ張り切ってる! やっぱり昨日のこと、忘れてないよね......
「ごめんごめん! まさかそんな早くからいるとは思わなくて。私、休みの日は結構ゆっくりだから」
「うん、まあ花恋のことだからそうだと思ってた。別に怒ってないから」
れなは腕を組みながら頷くようにそう呟いた。たぶん、ちょっと機嫌悪そう。
「あ、そうだ。せっかくだからこの辺ぶらぶらしない?」
「今から花恋の家行っちゃだめなの?」
さらっと話を逸らそうとしたのにれなはズバッと確信に迫ってくる。
「えー、あー、今はちょっとね。うん、色々あるからさ。後ででもいい?」
ちゃんと断ればいいのに、れなのまっすぐな目がそうはさせてくれない。そう言って逸らした目線をふとれなの方へと戻すと、れなの背中にあるピンク色の可愛いリュックが目についた。
「あれ、そのリュックどうしたの?」
「泊まる準備」
うーん、もうだめみたい。夜になる前に何とかする方法を考えなきゃ。
「なにー? さっきかられなのことずっと見てるけどそんなに可愛かった?」
またれなは少し揶揄うようにそう言った。
「うん。似合ってると思う」
私が素直にそう答えるとれなは少し顔を赤らめる。
「そ、そう。ありがと......んーなんか花恋と話してると調子狂う」
「じゃあ行く? って行っても何をするわけでもないんだけどね」
「うん!」
隣を歩くれなはいつにも増してニコニコしている。
冷静になると私が知らない小学生くらいの女の子と一緒に歩いてるのってどう見えるのかな。姉妹とかに見えるのかな。他の人に見つかったらどうしよう。うーん、その時考えればいっか。
「そう言えば本当に家出しちゃって大丈夫? 誰か帰ってきて問題にならない?」
「鍵は持ってるし、最悪誰か帰ってきた時のために友達の家に泊まるって書き置きしてきた。嘘じゃないし......」
信じられないほど用意周到なれなに感嘆する他ない。
「あー、そうなんだ? じゃあ大丈夫なんだね......」
そう言った私の声は諦めるしかないという感情が漏れ出ていた気がする。私はいよいよ逃げ場を失ってしまったらしい。本当にこの後どうしたらいいのー?!!
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