異世界ラノベ主人公があまりにも〇〇すぎるので退治してみます!

えあのの

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王都編

第二十話「不可解な3人」

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 あれからミーファは何回か質問したが、

【ですから×××××の影響です】

 と、いう返答しか得ることができず眠りについた。

(これもシステム権限とかの問題なのかな......?)



 翌朝......

 ミーファが眠い目をこすりながら階段を降りると何やら美味しい匂いがしてきた。

 エプロンをつけたソラがちらっとこちらをみてウインクする。

「あの......私達も朝食いただいていいんですか??」

「いいに決まってるじゃん! これは報酬の前払いなんだからさっ、ほらほら早く食べて調査に行くんだからね。君たちが遅いから他に入ってたお客様ももう出てってちゃったよ」

「じゃあお言葉に甘えて......」

 普段のミーファなら無駄な貸しを作るのがいやなので遠慮していたところだが、昨日の到着が遅く夜ご飯を食べなかった空腹もあったのでごちそうになることにした。

「俺も頂こう......」

 勇者はどうだかわからないがこの豪華な朝食を前に我慢できるものはいないだろう。

「何これ! おいしい!!」

 何より先にミーファが声を上げ、思わずミーファは立ち上がる。

「ミーファ、落ち着け。」

 そう勇者に諭されてミーファは席に座る。

 ソラは恥ずかしそうに頭を掻いていた。

「そんなに気に入ってもらえるなんて思わなかったな......嬉しいよ」

 ハロルドもそんなに旨いのかと訝しげに料理を口へと運ぶ。

「うまいな......」

 感情を露わにしていないがおそらくとても美味しかったのだろう。さっきから食べる速度が明らかに異常だ。

「それじゃあ、調査内容について詳しく説明しようか。」

 そう言ってソラもゆっくりと席につく。

「まずは聞き込みに行って欲しいんだ。といっても既にリストアップはしてあるよ。被害にあった人の家族はショックで話を聞いてくれない場合が多いんだ。この3人をみて」

 ソラはイラスト付きの3人の絵とメモらしきものをテーブルの上に広げる。特徴を捉えていてうまく描いてある。

「......鍛冶屋の人、剣士の青年に6歳くらいの女の子?」

「わかってもらえてよかったよ。そう、その3人は被害者の家族なんだけど、事件後から少し変なんだ」

「身体に影響がでてるのか?」

 ハロルドは尋ねる。

「いや、ちがうよ。彼らには共通したある言動があってね。どんな質問をしてもこう言うんだ。」

 ミーファはごくりと唾を飲み込む。

 ソラは声を低くして再現する。

「あの人達は救われた。お前も力がほしいか?」

 
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