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【三章】人魔の王
六話*
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ウルダが遠慮なく濡れている俺の中にグニグニと指を差し込んで来た。
「ホラ、もう、こんなにグチャグチャ、柔らかい……挿れない方が、辛いと思うけど……?」
「んぁ……あ……っ」
情けなくもそれだけの刺激で感じてしまい、俺は身じろいだ。
リヴァロの気遣いはとてもありがたい。俺の体を心配してくれている気持ちがよく伝わってくる。だが、ウルダの言い分も今の俺には間違いではない。
浅ましく男を求めるように作り変わったアナルは興奮にいきり立つ性器を求めていた。
「う、ウルダ! お前はいい加減デリカシーを覚えろ!」
リヴァロが頬を朱に染めて叫ぶ気持ちもわかる。良くも悪くも直球なウルダの言葉は本当によく俺の恥ずかしさを煽る。
しかしウルダは気にする様子もなく俺の脚を抱えた。
「リヴァロがデリカシーってやつを、覚えてるなら、よくない? ウルダの分も、デリカシー頑張って。ファイト」
「んんっ──!」
お説教などどこ吹く風でウルダは無遠慮に俺の中に一気に入ってきた。常にマイペースなウルダには驚かされる。
「おま、うわっ、もう突っ込んで……!?」
リヴァロが目の前で起きた事に唖然としている。
俺はリヴァロの反応に笑えば良いのか、待ちわびたウルダの性器に感じたら良いのかわからない。様々な感情が行き交ってとても愉快な気分になった。
それと同時に、今がこの台詞を言う時だとひらめいた。
「……ふふ、俺のために争わないでくれ」
俺が人生で一度は言ってみたい言葉を口にすると、どんどん笑いがこみ上げてきた。
二人もそんな俺に毒気を抜かれたのか、つられて笑い出した。
そうか。セックスとはこんなにも楽しいものなのか。ルービンの時には知りようもなかったことだ。
「まぁ、ルーシャンが良いならしょうがねぇな……」
俺との最初が無理矢理だったから人一倍気を使ってくれているリヴァロも和やかな表情になっていた。
塔での初日は確かに辛かったが、今の俺は言っちゃなんだがサキュバスレベルで男を受け入れるために進化してしまった。俺に余裕があるとわかって、口出しをやめる事にしたようだ。
リヴァロが俺の横に移動し、ウルダに俺の真正面の位置を完全に譲った。ウルダはより深く挿入しやすい位置に調整して奥まで入り込んできた。
「あぐっ……うぅッ」
そのまま激しく動くかと思いきや、ウルダはそれ以上は動かなかった。
どうしたのだろうと不思議に思い見上げると、ウルダは右手をリヴァロの頭に乗せてワシワシと撫でていた。
「リヴァロ、態度の割に、小心者。でも、優しい」
「……うるせぇ。お前が自由過ぎんだよ」
リヴァロはウルダの手を振り払うのかと思ったが、頭を撫でられる事自体は嫌ではないらしい。疲れたように息を吐いただけだ。
俺はその様子を微笑ましく眺めていたのだが、リヴァロは俺の胸元にある衣服の留め具を外し始めた。
黒い下着が現れると、ウルダの視線も俺の胸元に釘付けになる。急に二人の注目が集まって俺の頬が熱くなった。
リヴァロがレースを指でなぞりながら感想を述べてくる。
「俺、ちゃんと見た事なかったけど……これすごいな」
「めちゃくちゃ、エロい」
そんなにしみじみ言われてしまうと、俺は咄嗟に両腕で胸元を隠してしまう。
膨らみのない胸元を美しくきめ細やかなレースに彩られると、より男である事が強調される。似合う似合わないは関係なく、本当にこの布はただ俺の羞恥を煽る役割なのだと再認識させられる。
俺の生娘のような反応に、二人はニヤニヤと嬉しそうに微笑んでいた。
「こんな可愛く恥ずかしがるルーシャンが見られるんだからエダムは天才だな」
「ん。さすがはエダム。百戦錬磨の、猛者」
俺からしたらその言葉は褒めているのか微妙な所だが、エダム本人が聞いたら喜びそうだな。
ん? もしかして俺以外みんなエダムがプレイボーイだって知ってたのか。ちょっと寂しい。
だが、秘密を共有しても俺に絶対に伝わらないという信頼関係が四人にあるのは素晴らしい事だ。ほんと、少しだけ仲間外れは寂しいけどな!
ふと気付けば、リヴァロが俺の腕に優しく触れた。
「もっと見せてよ、ルーシャン」
そう優しく囁くリヴァロによって、俺の腕が胸元から外されてしまう。
視線に晒されて恥ずかしさは増すばかりだが、俺に抵抗する気はなくてされるがままだ。
リヴァロの瞳の奥に強い欲望を感じる。雄の顔を向けられると俺はゾクゾクして喜びを感じるようになってしまった。
「ホラ、もう、こんなにグチャグチャ、柔らかい……挿れない方が、辛いと思うけど……?」
「んぁ……あ……っ」
情けなくもそれだけの刺激で感じてしまい、俺は身じろいだ。
リヴァロの気遣いはとてもありがたい。俺の体を心配してくれている気持ちがよく伝わってくる。だが、ウルダの言い分も今の俺には間違いではない。
浅ましく男を求めるように作り変わったアナルは興奮にいきり立つ性器を求めていた。
「う、ウルダ! お前はいい加減デリカシーを覚えろ!」
リヴァロが頬を朱に染めて叫ぶ気持ちもわかる。良くも悪くも直球なウルダの言葉は本当によく俺の恥ずかしさを煽る。
しかしウルダは気にする様子もなく俺の脚を抱えた。
「リヴァロがデリカシーってやつを、覚えてるなら、よくない? ウルダの分も、デリカシー頑張って。ファイト」
「んんっ──!」
お説教などどこ吹く風でウルダは無遠慮に俺の中に一気に入ってきた。常にマイペースなウルダには驚かされる。
「おま、うわっ、もう突っ込んで……!?」
リヴァロが目の前で起きた事に唖然としている。
俺はリヴァロの反応に笑えば良いのか、待ちわびたウルダの性器に感じたら良いのかわからない。様々な感情が行き交ってとても愉快な気分になった。
それと同時に、今がこの台詞を言う時だとひらめいた。
「……ふふ、俺のために争わないでくれ」
俺が人生で一度は言ってみたい言葉を口にすると、どんどん笑いがこみ上げてきた。
二人もそんな俺に毒気を抜かれたのか、つられて笑い出した。
そうか。セックスとはこんなにも楽しいものなのか。ルービンの時には知りようもなかったことだ。
「まぁ、ルーシャンが良いならしょうがねぇな……」
俺との最初が無理矢理だったから人一倍気を使ってくれているリヴァロも和やかな表情になっていた。
塔での初日は確かに辛かったが、今の俺は言っちゃなんだがサキュバスレベルで男を受け入れるために進化してしまった。俺に余裕があるとわかって、口出しをやめる事にしたようだ。
リヴァロが俺の横に移動し、ウルダに俺の真正面の位置を完全に譲った。ウルダはより深く挿入しやすい位置に調整して奥まで入り込んできた。
「あぐっ……うぅッ」
そのまま激しく動くかと思いきや、ウルダはそれ以上は動かなかった。
どうしたのだろうと不思議に思い見上げると、ウルダは右手をリヴァロの頭に乗せてワシワシと撫でていた。
「リヴァロ、態度の割に、小心者。でも、優しい」
「……うるせぇ。お前が自由過ぎんだよ」
リヴァロはウルダの手を振り払うのかと思ったが、頭を撫でられる事自体は嫌ではないらしい。疲れたように息を吐いただけだ。
俺はその様子を微笑ましく眺めていたのだが、リヴァロは俺の胸元にある衣服の留め具を外し始めた。
黒い下着が現れると、ウルダの視線も俺の胸元に釘付けになる。急に二人の注目が集まって俺の頬が熱くなった。
リヴァロがレースを指でなぞりながら感想を述べてくる。
「俺、ちゃんと見た事なかったけど……これすごいな」
「めちゃくちゃ、エロい」
そんなにしみじみ言われてしまうと、俺は咄嗟に両腕で胸元を隠してしまう。
膨らみのない胸元を美しくきめ細やかなレースに彩られると、より男である事が強調される。似合う似合わないは関係なく、本当にこの布はただ俺の羞恥を煽る役割なのだと再認識させられる。
俺の生娘のような反応に、二人はニヤニヤと嬉しそうに微笑んでいた。
「こんな可愛く恥ずかしがるルーシャンが見られるんだからエダムは天才だな」
「ん。さすがはエダム。百戦錬磨の、猛者」
俺からしたらその言葉は褒めているのか微妙な所だが、エダム本人が聞いたら喜びそうだな。
ん? もしかして俺以外みんなエダムがプレイボーイだって知ってたのか。ちょっと寂しい。
だが、秘密を共有しても俺に絶対に伝わらないという信頼関係が四人にあるのは素晴らしい事だ。ほんと、少しだけ仲間外れは寂しいけどな!
ふと気付けば、リヴァロが俺の腕に優しく触れた。
「もっと見せてよ、ルーシャン」
そう優しく囁くリヴァロによって、俺の腕が胸元から外されてしまう。
視線に晒されて恥ずかしさは増すばかりだが、俺に抵抗する気はなくてされるがままだ。
リヴァロの瞳の奥に強い欲望を感じる。雄の顔を向けられると俺はゾクゾクして喜びを感じるようになってしまった。
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