【R18】兄と2人で公爵様に嫁いでみました【完結】

県田 星

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第82話 侍女が2人

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『いつ以来かな?』

アラーナの寝室に置かれた豪華なベッド。その真ん中でアラーナとパルマが向き合っている。

「アラーナ様が小さな頃は毎日でしたね」

使用人と伯爵令嬢の関係ながら、姉妹のように育ったパルマとアラーナ。
同じベッドで眠ったことは数え切れなかった。
それでもアラーナが10歳を超える頃には、パルマが自室に戻るのが当り前になった。

【思い出した!15歳の時】
「ああ!」

7年前のことをパルマも思い出す。
時間を忘れて話し込んでしまったアラーナとパルマ。
まだ話したり無さそうなアラーナに乞われて一緒のベッドに入った。

【パルマにはお願いしてばかり】
「アラーナ様のお願いなら問題ありません」

アラーナが口で「ありがとう」の形を示した。
パルマがアラーナの髪を撫でる。

【ところで公爵様は本当に来るの?】
「どうでしょう。半々と見ています」
【驚くでしょうね】
「暗い中で見間違えても不思議ではないですし」

アラーナとパルマが部屋をつなぐ扉の方を見た。
この寝室からアラーナ(タルバン)が寝ている使用人の部屋まで間に2部屋ある。
それでも男が大声を出せば聞こえるだろう。

「もしあのままで、公爵閣下が参られたらどうしましたか?」
【お話しくらいなら…】
「それより先は?」
【女は安売りしてはいけないと】
「アラーナ様!どこでそんな駆け引きを覚えました?」
【パルマから借りた本に】
「……そうでした」

あれ以降もパルマはアラーナに別の小説をいろいろ貸していた。
恥ずかしそうなアラーナから【これが良かったです】と感想を聞くのも楽しみになっている。

【パルマの書いた小説も読みたい】
「いえ、あれは…」
【まだ続きがありますよね】
「それは、まあ」
【楽しみにしています】
「はあ」

有無を言わせないアラーナの瞳があった。

「そろそろ休みましょう」

アラーナがうなずいたのを見て、パルマは傍らの小机に置いた灯りを絞った。







「!」

パルマが仰向けのまま目を開ける。3部屋先で何かあった気配を感じたからだ。
静かに部屋をつなぐ扉の方を見るものの、扉が開くような気配はない。
そのまましばらく扉の方を見続けたが、何も起きなかった。

『タルバン様、よろしくお願いしますね』

パルマは再び眠りについた。
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