【R18】兄と2人で公爵様に嫁いでみました【完結】

県田 星

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第150話 芋堀り大会

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「それっ!」

デュランがツルを引っ張ると、土に埋まっていた芋がいくつも飛び出した。

「「「おお!」」」

周囲から歓声が上がる。

アラーナ(タルバン)、アリィ(アラーナ)、パルマはいつもの面々。

そこに加えて、カルトメリ公爵とヴァイン・ワーレンバーグ先代公爵とプリス夫人、遠縁のテレシア・リフォリア子爵令嬢。さらに執事のフレード・センシスとコーネリア父娘のほか、公爵家の家人が何人もいる。

「私もやってみよう!」

カルトメリも同じようにツルを引っ張ると、こちらも同じように芋が飛び出してくる。

「これは見事だな」

ツルがついたまま芋を持ち上げる。
親指ほどの小さな芋もあれば、手のひらを超えるくらい大きい芋もぶら下がっている。

「まあ!」

さすがにプリス夫人は手を出しかねたが、夫であるヴァインが掘り出した芋を手に取った。
木の葉や花ならともかく、土のついた芋を手にしたのは生まれて初めてのことだと語る。

「テレシアもどう?」
「…そうね」

興味深い光景を見ているだけでも十分だったテレシアながら、アラーナ(タルバン)に勧められて畝に近寄る。

「テレシア様、こちらをどうぞ」
「ありがとう」

パルマから渡された作業用の手袋に付け替えると、見よう見まねで芋のツルを引っ張った。

「えいっ!」

大小いろんな芋が引っ張り出てくる。
しかし慣れない作業にテレシアの足元が不安定になる。

「きゃっ!」
「危ないっ!」

後ろにひっくり返りそうになったテレシアの背中をアラーナ(タルバン)が支えた。

「立てる?」
「え、ええ、ありがとう」
「どういたしまして」

アラーナ(タルバン)が芋を抱えたテレシアを起こす。
背中に添えられた手の力強さを感じて、テレシアは頬を赤らめた。

さらにフレードとコーネリア父娘に公爵家の家人も参加する。
まるでワーレンバーグ公爵家芋堀り大会のようになった。

「しかし、これは…美味いのか?」

カルトメリが渋い顔をする。
ゴツゴツした赤茶色の固まりは、一見しておいしそうには感じられない。

「えーと、1カ月ほど貯蔵させると、熟成して甘みが増すのだそうです」

デュランがハルト・ラント・ココットの持ってきた冊子に沿って説明する。

「ふむ、すぐには食べられないのか」

カルトメリ達は残念そうな顔を見せるが、プリス夫人が言葉を添える。

「1カ月待ちましょう。それだけ楽しみが大きくなるわ」

皆がうなずいて、ワーレンバーグ公爵家芋堀り大会が終了した。
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