愛弟日記4

けい兄たん

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4-255 雨のウォーキング

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4-255 雨のウォーキング

外は雨があがり始めていた

愛弟:   兄さん、ウォーキング行こう!

俺:   おう!

長靴と透明ビニール傘を装備する俺と愛弟〕

愛弟:   今日は兄さん愛用の折りたたみ傘じゃないんだね

俺:  うん さっきクローゼットを整理したら出てきた傘だよ

そうだスヌーピーの禅語の本※のこのページの一文、

『聞声悟道見色明心』

(もんしょうごどうけんしきみょうしん)
を唱えるとモチベが上がるんだ

----

外出するふたり〕

愛弟:   まだパラついているね

そう言い傘を差す愛弟

俺:   さっきクローゼットから綺麗な写真も出てきた

オーストラリア🇦🇺のホワイトヘヴンビーチの紺碧の海の景色の写真

帰ったら壁に貼るよ

サントリーニ島のピンク色の夕焼け🇬🇷の写真の隣にでも

俺たちの前方には雨傘を差して犬の散歩をしている人影が見えていた

俺:   こんな天気でも犬の散歩するんだね

愛弟:  兄さんは犬役がいい?

ヒト役がいい?

俺:  はぁ? ふふん ニヤ 笑顔

俺は犬役……いや、俺たちどっちもヒトだろ

愛弟:   にこにこ笑顔の愛弟ちゃん

そうだねー ニヤニヤ

俺:  ……………。

しばらく歩くと、他人の家の庭に黄色い草木があった

愛弟:   あぁ、きれい

雨に濡れて

なんていう花だろうね

俺:   さあ……?

愛弟:   なんかロマンチック🥰

歩きながら愛弟は微笑んだ

俺は愛弟の笑顔を見て穏やかな気持ちになる自分に気づいた

愛弟:   兄さんと雨の中!

ウォーキング❤️

----

しばらく行くと

ゴミ運搬車と作業する職員の姿が見えてきた 

後部の廃棄物投入口には段ボールの潰れたのが回転して入っていくのが見えた

俺たちがそばを通るとき、

ゴミが段ボールだと分かっていても、

リチウムイオンバッテリーの発火なんてないだろうなぁ、とちょっとビクビクしていた俺だった

最近テレビで白煙が上ったり、発火するシーンが頭をよぎっていたから

愛弟:   兄さん、そろそろ帰ろうよ

俺:   おう 笑顔

帰宅する俺と愛弟〕

----

家にて〕

俺:   最近クラシック録音したんだ

愛弟:  なぁに? 
キョーミしんしんの彼のお顔〕

俺:   ヨハネス・ブラームス🇩🇪のピアノ協奏曲
第2番変ロ長調作品83
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポ

と、

アントン・ブルックナー🇦🇹の交響曲第4番
『ロマンティック』

と、

ジャン・シベリウス🇫🇮の

交響詩『フィンランディア』


俺はレコーダでフィンランディアを再生し始めた

夕食前のひと時

俺たちの住まいでは

かっこいい名曲が流れていた

----

※光文社

『心をととのえるスヌーピー』


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