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第2章 風紀委員編
33. 魔術って難しい
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休みの日が来た。
待ちに待った休日だ。
マジで風紀員の仕事多いわ。
なんで学園内で乱闘騒ぎなんてあるの?
気軽に魔法っぶっ放すなよ。
けが人出るだろ。
いや、俺も魔法使うけどさ。
もうちょっと規則キツくして欲しい。
例えば勝手に魔法使ったら退学とか。
さすがにそれは厳し過ぎるか。
でも、規則が緩いせいで風紀委員がブラックになってるんだよね。
あれ絶対やりがい搾取でしょ。
サービス残業バンザイってか?
ふざけんなよ。
俺はワークライフバランスを大事にしたいんじゃ!
むしろワークはいらんから、ライフを謳歌したい!
俺が自分で風紀委員に入るって言ったんだけどさ。
こんなに大変だとは聞いてなかったよ。
……休日を楽しもう。
俺は図書館に来ていた。
平日は風紀委員の仕事のせいで、なかなか図書館に行く時間が取れず、休日に来るしかなくなった。
これで休日出勤までさせられたら、マジで社畜だと思う。
最近、暑くなってきたけど図書館は涼しくて楽だ。
ちなみに図書館にはクーラーみたいなやつがある。
魔法道具らしい。
普段はローブとか来ている生徒たちは、さすがにこの時期は着ていないようだ。
たまに図書館内でイチャイチャしているカップルがいる。
お熱いことだ。
なんならもっと熱くしてやろうか?
冗談だ。
「よし、勉強するか」
今日は魔法陣について勉強しようと思う。
最近は、以前立てた仮説、魔法陣はアレンジできるということについて考えている。
一通り資料を集めてから、椅子に座る。
と、その瞬間、声がかかった。
「そこにいるのはもしやアランくん?」
「え……あ、こんにちは」
詠唱学のエミリー先生だ。
メガネをかけており、ショートカットでゆるふわの雰囲気から、先生というよりも生徒に見える。
最近、授業中にやたらと話しかけてくる。
昔は無視されてたのになんで?
まあ昔は俺の態度が悪かったからな。
しょうがない。
「こんなところで会うのも奇遇だね……ってわけでもないか」
「先生もよくここに来てますもんね」
エミリー先生を何度か図書館で見かけたことがある。
あまり話すような仲ではなかったから、会釈で済ませていた。
「へー、魔術について興味があるんだ」
先生が机の上にある本を覗いてきた。
「それ三年生で習うところじゃない?」
エミリー先生が少し驚いた顔をする。
こうみえても俺、意外とハイスペックなんですよ。
褒めてもいいですよ、先生。
俺、褒められると伸びるタイプなんで。
「予習はしておいたほうがいいと思ったので」
「予習のし過ぎな気がするけど……まあ勉強しといて困ることはないね、うん」
「はい。でも魔術ってややこしくて、一人ではなかなか覚えにくいんですよね」
アランの頭はかなり優秀だけど、それでも魔術を覚えるのは骨が折れる。
「そうだねー。苦手とする人が多いもんね」
「先生はどうなんですか? 魔術得意ですか?」
詠唱学の先生だから、魔術が苦手という可能性もある。
詠唱魔法と魔術は別物で、文系と理系みたいな違いがある。
「まあそれなりにはできるかな」
それなりってどのくらいだ?
まあ俺よりはできるか。
「で、いまはどこやってるの?」
「基礎のところからを見直してます。実は既存の術式に修正を加えたいんですけど、やり方がわからなくて迷走してます」
発火の魔法陣をうまく調整することで、他の魔法を使えるようになると思う。
でも、どう調整すればいいかわからないままだ。
魔術に対する知識が足りなすぎる。
だから基礎から勉強をしっかりしている。
魔術とは、魔法領域で行われていることを魔法陣などで表すことだ。
術式も最もシンプルなもので、魔力供給術式、展開術式、出力術式の3つで構成されている。
発火は簡単な術式のため、これら3つの術式で成り立っている。
魔力供給術式は術式全体に魔力を供給するための術式、展開術式は魔力を魔法に変えるための術式、出力術式は魔法を出力するための術式だ。
さらに複雑な術式になると、入力術式、詠唱受信術式、送信術式などが加わる。
まあそこは一回置いておこう。
「難しいことをやってるねー。やりたいのは展開術式の調整?」
「え、はい、そうですけど」
「まあそうなるわな」
魔力から魔法へ変える処理をするのは展開術式の部分であり、ここをいじれば出力結果を変えることができる。
実際、俺の魔法領域に刻まれている発火の魔法陣も展開術式が特殊な形をしている。
ちなみに、魔力供給術式と出力術式も一般的な発火の魔法陣とは異なり、魔力回路が太くなっており、大量の魔力を流せる作りになっている。
だから発火の魔法陣で爆発を扱えたわけだ。
加えて言うなら、普通の魔法陣と違って壊れる心配をしなくて良いため、安全性を保つための冗長な部分がなく、シンプルな作りになっていることだ。
まあそこは大して気にすることじゃない。
要は発火の展開術式が特殊な形をしており、色々と改造を加えられるということだ。
だがここで問題になるのが、展開術式を改造しようにも、俺に魔術の知識が不足していることだ。
「ちょっと術式見せてもらってもいい?」
「いいですよ」
俺は自分で描いた発火の魔法陣を先生にみせる。
ちなみに「ゼロから始める無詠唱魔法」に描かれている魔法陣は、俺の魔法領域に入っているものとは違い、発火の魔法陣に加え、魔法領域に魔法陣を刻み込むための魔法陣がある。
後者の魔法陣は複雑で、読み解くのにかなり苦労した。
と、それはさておき。
俺が改造したいのは発火の魔法陣である。
「ふむふむ、なるほど。これは発火の魔法陣だけど、ちょっと変わった作りをしてるね」
すごいな。
ひと目見て、そこまでわかるのか。
ひょっとしてこの人、魔術に詳しかったりするのか?
待ちに待った休日だ。
マジで風紀員の仕事多いわ。
なんで学園内で乱闘騒ぎなんてあるの?
気軽に魔法っぶっ放すなよ。
けが人出るだろ。
いや、俺も魔法使うけどさ。
もうちょっと規則キツくして欲しい。
例えば勝手に魔法使ったら退学とか。
さすがにそれは厳し過ぎるか。
でも、規則が緩いせいで風紀委員がブラックになってるんだよね。
あれ絶対やりがい搾取でしょ。
サービス残業バンザイってか?
ふざけんなよ。
俺はワークライフバランスを大事にしたいんじゃ!
むしろワークはいらんから、ライフを謳歌したい!
俺が自分で風紀委員に入るって言ったんだけどさ。
こんなに大変だとは聞いてなかったよ。
……休日を楽しもう。
俺は図書館に来ていた。
平日は風紀委員の仕事のせいで、なかなか図書館に行く時間が取れず、休日に来るしかなくなった。
これで休日出勤までさせられたら、マジで社畜だと思う。
最近、暑くなってきたけど図書館は涼しくて楽だ。
ちなみに図書館にはクーラーみたいなやつがある。
魔法道具らしい。
普段はローブとか来ている生徒たちは、さすがにこの時期は着ていないようだ。
たまに図書館内でイチャイチャしているカップルがいる。
お熱いことだ。
なんならもっと熱くしてやろうか?
冗談だ。
「よし、勉強するか」
今日は魔法陣について勉強しようと思う。
最近は、以前立てた仮説、魔法陣はアレンジできるということについて考えている。
一通り資料を集めてから、椅子に座る。
と、その瞬間、声がかかった。
「そこにいるのはもしやアランくん?」
「え……あ、こんにちは」
詠唱学のエミリー先生だ。
メガネをかけており、ショートカットでゆるふわの雰囲気から、先生というよりも生徒に見える。
最近、授業中にやたらと話しかけてくる。
昔は無視されてたのになんで?
まあ昔は俺の態度が悪かったからな。
しょうがない。
「こんなところで会うのも奇遇だね……ってわけでもないか」
「先生もよくここに来てますもんね」
エミリー先生を何度か図書館で見かけたことがある。
あまり話すような仲ではなかったから、会釈で済ませていた。
「へー、魔術について興味があるんだ」
先生が机の上にある本を覗いてきた。
「それ三年生で習うところじゃない?」
エミリー先生が少し驚いた顔をする。
こうみえても俺、意外とハイスペックなんですよ。
褒めてもいいですよ、先生。
俺、褒められると伸びるタイプなんで。
「予習はしておいたほうがいいと思ったので」
「予習のし過ぎな気がするけど……まあ勉強しといて困ることはないね、うん」
「はい。でも魔術ってややこしくて、一人ではなかなか覚えにくいんですよね」
アランの頭はかなり優秀だけど、それでも魔術を覚えるのは骨が折れる。
「そうだねー。苦手とする人が多いもんね」
「先生はどうなんですか? 魔術得意ですか?」
詠唱学の先生だから、魔術が苦手という可能性もある。
詠唱魔法と魔術は別物で、文系と理系みたいな違いがある。
「まあそれなりにはできるかな」
それなりってどのくらいだ?
まあ俺よりはできるか。
「で、いまはどこやってるの?」
「基礎のところからを見直してます。実は既存の術式に修正を加えたいんですけど、やり方がわからなくて迷走してます」
発火の魔法陣をうまく調整することで、他の魔法を使えるようになると思う。
でも、どう調整すればいいかわからないままだ。
魔術に対する知識が足りなすぎる。
だから基礎から勉強をしっかりしている。
魔術とは、魔法領域で行われていることを魔法陣などで表すことだ。
術式も最もシンプルなもので、魔力供給術式、展開術式、出力術式の3つで構成されている。
発火は簡単な術式のため、これら3つの術式で成り立っている。
魔力供給術式は術式全体に魔力を供給するための術式、展開術式は魔力を魔法に変えるための術式、出力術式は魔法を出力するための術式だ。
さらに複雑な術式になると、入力術式、詠唱受信術式、送信術式などが加わる。
まあそこは一回置いておこう。
「難しいことをやってるねー。やりたいのは展開術式の調整?」
「え、はい、そうですけど」
「まあそうなるわな」
魔力から魔法へ変える処理をするのは展開術式の部分であり、ここをいじれば出力結果を変えることができる。
実際、俺の魔法領域に刻まれている発火の魔法陣も展開術式が特殊な形をしている。
ちなみに、魔力供給術式と出力術式も一般的な発火の魔法陣とは異なり、魔力回路が太くなっており、大量の魔力を流せる作りになっている。
だから発火の魔法陣で爆発を扱えたわけだ。
加えて言うなら、普通の魔法陣と違って壊れる心配をしなくて良いため、安全性を保つための冗長な部分がなく、シンプルな作りになっていることだ。
まあそこは大して気にすることじゃない。
要は発火の展開術式が特殊な形をしており、色々と改造を加えられるということだ。
だがここで問題になるのが、展開術式を改造しようにも、俺に魔術の知識が不足していることだ。
「ちょっと術式見せてもらってもいい?」
「いいですよ」
俺は自分で描いた発火の魔法陣を先生にみせる。
ちなみに「ゼロから始める無詠唱魔法」に描かれている魔法陣は、俺の魔法領域に入っているものとは違い、発火の魔法陣に加え、魔法領域に魔法陣を刻み込むための魔法陣がある。
後者の魔法陣は複雑で、読み解くのにかなり苦労した。
と、それはさておき。
俺が改造したいのは発火の魔法陣である。
「ふむふむ、なるほど。これは発火の魔法陣だけど、ちょっと変わった作りをしてるね」
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ひと目見て、そこまでわかるのか。
ひょっとしてこの人、魔術に詳しかったりするのか?
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