枯れ葉が舞うように。

彩夢 萌

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2. 夢の入り口 -薔薇-

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***《 前回のあらすじ 》***


吟遊詩人ストーリーテラーは、
旅の途中、ある花とのひと時を過ごす。

その花の影から妖精が出てくるが、

花と妖精と過ごすうち、
彼はその花に恋をしてしまう。

けれども花は枯れてしまう。消えてしまう。

悲しくなった吟遊詩人は、
その紫色の花の種類から取って、
妖精に「ライラックリラ」という愛称をつけ
大好きなお花リラが消えないために、
静かに筆をとった。



-紫のライラックの花言葉-

恋の芽生え、初恋



***《 本編 》***


僕は、物語を書きながら旅を続けた。

大好きなあの子を想いながら。


きっとあの子は、僕の知らない間に
きっとあの子は、誰にも気づかれないまま
きっとあの子は、あの野原の命になるんだろう。


そんな風に、
ちょっとノスタルジックな気持ちと
春の香りを運ぶ風に包まれながら歩き進めていた。

僕の物語の中の妖精さん、リラは、
いつだって笑顔だった。



明るく、優しく、



そんなキミでいてほしい。




あの花のように。

リラの精の話は昔から聴いていた。




『茨姫』またの名を『眠れる森の美女』。




リラの精は魔女にかけられた呪いから姫を救う。

「命を失うのではなく、100年の眠りにつかれるのよ。
 それが私からのギフトです。」


つまりは、姫の命の恩人である。

僕の大好きな物語だ。



だから僕のリラにも


誰かが、明日も会うために生きよう
なんて思える妖精になってほしいな


って思ったんだよ。

その名にふさわしい
他者を大切にできるような
あの花のような。



愛のある、そんな妖精でいてほしかった。


      あの子の笑い声が






  に


     乗

        っ

          て





               踊


    っ




            て





        る。









そんな妖精を生み出す。









                          そのはずだった。









***《 物語解説 》***

第1の物語『眠れる森の美女』

テ ー マ : 明るさ、優しさ
メッセージ : 明るい私だけ見ていてほしかった

 特  性 : ぽぁぽぁびぃ~むで疲れを努力の塊に巻き戻す
        日を跨ぐことで「明日」を実質2日後にする


- 眠りからあなたへ。 -


リラは、あなたが頑張ってることを知ってる。
頑張ったから疲れているのでしょう?
たくさん努力してて素敵だね。
そんなあなたを心から尊敬してる。

え?!何も頑張ってない!?!?忘れちゃったの??!!
今日も目を見開いていろんなものを見たでしょう?
今日もリラに会いにきてくれたでしょう?
昨日も今日もリラにおはようしてくれたでしょう?
あなたに会えるの、とっても楽しみにしてたんだよ?

忘れちゃったあなたには!!
ぽぁぽぁびぃ~む!!!

ほぉら、ゴツゴツマシュマロ、柔らかくなったよ?
何頑張ったか思い出せた??

今日も頑張って偉い!!!
リラも、明日も会えるようにいっぱい訓練するね!!



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