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第28話 先に試したコーヒー作り
「こんにちは~納品にきました~」
三人が帰ったとてもいいタイミングで納品の馬車が着いた。
「シサ、悪いんだけど、納品を受け取ってきてくれないかしら?」
「わかりました! 私は掃除も終わったので大丈夫ですよ!」
「ありがとう。私はせっかくだから、さっき収穫したコーヒーの実から種を取り出して、コーヒーを作れる状態まで自分でしようかと思ってるの」
つまりここからコーヒー豆にまでしようと思っているのだ。
「……すごい量だし、確かコーヒーを淹れる事ができるようになるまでに何工程もあるんでしたよね?」
シサがカゴの中を見た。
「そうね、でもやれるだけやってみようかなって思って。デイカーの魔道具ができるまでまだ時間もかかるだろうし、このまま置いておいても腐っちゃうから」
「わかりました。私も納品が済んだら手伝いますね!」
「ありがとう」
私は収穫したコーヒーの実から種を取り出していった。
そして、納品を受け取り終わったシサも一緒になってコーヒーの実から種を取り出して、二人で数時間かけて全てのコーヒーの実から種を取り出すことができた。
「……全部取り出せるなんて、私達よく頑張ったわね」
「……そうですね。……疲れましたね」
私とシサは一心不乱に頑張った。
「……この次は乾燥させるんだけど……」
「日に当てるんですよね?」
「そうよ。外の洗濯物干し場のスペースを使って、種を入れたカゴを紐で括り付けて干せばいいんじゃないかって思ってるの」
「それはいいですね!」
「それで、日が沈む前には家の中に入れて」
「それを毎日繰り返すってことですよね?」
「そう、乾燥するまでね。もちろん雨の日は干さないわ」
「わかりました。乾燥するまで日にちもかかりそうだから、その間に魔道具ができているかもしれませんね」
「それはそれでいいわ。今日はもう干せないけど、確認の為に外に行って一度やってみましょう」
「はーい」
私とシサはコーヒーの種が入ったカゴと納品で使って取っておいた紐を持って、外の洗濯物干し場に行った。
外はまだ明るかったが、そろそろ日が沈み出す頃だ。
私はカゴの取っ手に紐を結びつけ、カゴをシサに持ってもらい、紐を洗濯物を干す棒に括り付けてみた。
「これでもいいけど、毎回括り付けるのは大変だから、紐で輪っかを作って、棒に通した方がいいわね」
「そうですね、それが良さそうですね」
やってみたらうまく干せそうだった。明日から早速干していこうと思う。
グゥ~
「……すみません」
シサのお腹の音がした。
「……そういえば、お昼も食べてなくてお腹空いたわね」
「一生懸命になってすっかり忘れてましたね」
もう夕食に近い時間だったので、そのまま夕食を作った。そして私達は慣れないことをやって疲れていたので、その後すぐに寝てしまった。
コーヒーの種を干し出して、一週間が経った。
今日は定休日だった。
まだデイカーから魔道具ができたという知らせは来ていなかった。
このままコーヒー豆作りを続けていく。
今日もいつものように日が出たら干し出して、日が沈む前に取り込んでいた。
取り込む時は乾燥具合を確認しているのだが、もう最初の頃の生っぽい感じがなくなっていた。
「そろそろ良さそうだわ」
乾燥は今日で終わりにして、今度は焙煎が必要なのだけど……。
焙煎って確か、乾煎りのことよね……。
……フライパンでそのまま炒めたら焙煎になるんじゃないかしら。
乾燥したコーヒーの種を試しにフライパンで炒めてみることにした。
私がコーヒーの種を炒めているのを見て、シサが驚いた。
「エルティアお嬢様!フライパンで炒めるんですね!面白いです」
「ええ、でもうまく炒められないわね。焦げちゃったり、ムラもできてるわ」
しばらく炒めていると一応私が知っているコーヒー豆のように濃い茶色になってきたので、火を止めた。
「なんとか私が知っているコーヒー豆っていう状態になったわ」
「エルティアお嬢様は元々コーヒーのことを知っているんですもんね」
「ええ、そうよ。このあとこれを粉砕すればやっとコーヒーが淹れられるようになるわ」
「長い道のりでしたね」
「だけど、この最後の粉砕が難関なのよ。粉砕はクードの話していた機械でするんだけど、その機械のこともまだデイカーから音沙汰がないから、今日は袋に入れてワインのボトルで叩いて砕こうと思ってるわ」
機械はつまりコーヒーミルのことだ。
ないので料理で使うワインのボトルで代用する。
「えっ!ボトルで叩いて砕くんですか?」
「そうよ」
「……難しそうですね」
シサに心配されたので、全部砕かずに、半分くらいにしておいた。
しばらく砕いていくと細かくなってきた感じがしたので袋の中を覗いてみた。
「細かくなったから、これでいいわ。これ以上は難しいし」
細かくはなっていたが、綺麗にはできず、やっぱり瓶では限界があった。
「いい匂いがするわ」
袋の中はコーヒーのいい香りがした。シサにも香りを嗅いでもらう。
「わぁ~本当ですね。いい香り~」
香りはいいが、うまくできないので半分にしておいてよかった。
やっとこれでコーヒーを入れてみることができるが、ハンドドリッパーがないので、漏斗で代用するしかない。
漏斗に布を敷いて、その上に粉砕したコーヒー豆を入れて、漏斗に合う大きさのカップにセットした。
粉砕したコーヒー豆は何杯かコーヒーを淹れることができそうな量だった。
お湯を沸かし、さっきコーヒー豆を入れた漏斗にお湯を注いでみた。
「さっきみたいないい香りがしますね」
「そうね」
香りは前世でよく嗅いだことのあるコーヒーの香りだった。
少し注いで、カップをみると少し薄いようだが、私のよく知るコーヒー色の液体が入っていた。
「コーヒーが出来たわ」
「本当ですか! ボトルで砕くって言ってたから難しいんじゃないかって思っていましたが、それはよかったです!」
カップ一杯分のお湯を注いでコーヒーを作った。
出来たコーヒーを私とシサで分けて、飲んでみた。
「……薄いし酸味があるわね」
「うわっ!! なんですか?これっ! 変な味!!」
シサが顔をしかめた。
「コーヒーは元々苦いものなんだけど、ちょっとこれは薄くて酸味が強くて美味しくないわ」
やっぱりコーヒーミルがない状態では難しいようだ。
勿体無いが残った粉砕したコーヒー豆は処分するしかない。
残しておいた豆はデイカーがコーヒーミルのような機械を持ってくるまでそのままとっておくことにした。
三人が帰ったとてもいいタイミングで納品の馬車が着いた。
「シサ、悪いんだけど、納品を受け取ってきてくれないかしら?」
「わかりました! 私は掃除も終わったので大丈夫ですよ!」
「ありがとう。私はせっかくだから、さっき収穫したコーヒーの実から種を取り出して、コーヒーを作れる状態まで自分でしようかと思ってるの」
つまりここからコーヒー豆にまでしようと思っているのだ。
「……すごい量だし、確かコーヒーを淹れる事ができるようになるまでに何工程もあるんでしたよね?」
シサがカゴの中を見た。
「そうね、でもやれるだけやってみようかなって思って。デイカーの魔道具ができるまでまだ時間もかかるだろうし、このまま置いておいても腐っちゃうから」
「わかりました。私も納品が済んだら手伝いますね!」
「ありがとう」
私は収穫したコーヒーの実から種を取り出していった。
そして、納品を受け取り終わったシサも一緒になってコーヒーの実から種を取り出して、二人で数時間かけて全てのコーヒーの実から種を取り出すことができた。
「……全部取り出せるなんて、私達よく頑張ったわね」
「……そうですね。……疲れましたね」
私とシサは一心不乱に頑張った。
「……この次は乾燥させるんだけど……」
「日に当てるんですよね?」
「そうよ。外の洗濯物干し場のスペースを使って、種を入れたカゴを紐で括り付けて干せばいいんじゃないかって思ってるの」
「それはいいですね!」
「それで、日が沈む前には家の中に入れて」
「それを毎日繰り返すってことですよね?」
「そう、乾燥するまでね。もちろん雨の日は干さないわ」
「わかりました。乾燥するまで日にちもかかりそうだから、その間に魔道具ができているかもしれませんね」
「それはそれでいいわ。今日はもう干せないけど、確認の為に外に行って一度やってみましょう」
「はーい」
私とシサはコーヒーの種が入ったカゴと納品で使って取っておいた紐を持って、外の洗濯物干し場に行った。
外はまだ明るかったが、そろそろ日が沈み出す頃だ。
私はカゴの取っ手に紐を結びつけ、カゴをシサに持ってもらい、紐を洗濯物を干す棒に括り付けてみた。
「これでもいいけど、毎回括り付けるのは大変だから、紐で輪っかを作って、棒に通した方がいいわね」
「そうですね、それが良さそうですね」
やってみたらうまく干せそうだった。明日から早速干していこうと思う。
グゥ~
「……すみません」
シサのお腹の音がした。
「……そういえば、お昼も食べてなくてお腹空いたわね」
「一生懸命になってすっかり忘れてましたね」
もう夕食に近い時間だったので、そのまま夕食を作った。そして私達は慣れないことをやって疲れていたので、その後すぐに寝てしまった。
コーヒーの種を干し出して、一週間が経った。
今日は定休日だった。
まだデイカーから魔道具ができたという知らせは来ていなかった。
このままコーヒー豆作りを続けていく。
今日もいつものように日が出たら干し出して、日が沈む前に取り込んでいた。
取り込む時は乾燥具合を確認しているのだが、もう最初の頃の生っぽい感じがなくなっていた。
「そろそろ良さそうだわ」
乾燥は今日で終わりにして、今度は焙煎が必要なのだけど……。
焙煎って確か、乾煎りのことよね……。
……フライパンでそのまま炒めたら焙煎になるんじゃないかしら。
乾燥したコーヒーの種を試しにフライパンで炒めてみることにした。
私がコーヒーの種を炒めているのを見て、シサが驚いた。
「エルティアお嬢様!フライパンで炒めるんですね!面白いです」
「ええ、でもうまく炒められないわね。焦げちゃったり、ムラもできてるわ」
しばらく炒めていると一応私が知っているコーヒー豆のように濃い茶色になってきたので、火を止めた。
「なんとか私が知っているコーヒー豆っていう状態になったわ」
「エルティアお嬢様は元々コーヒーのことを知っているんですもんね」
「ええ、そうよ。このあとこれを粉砕すればやっとコーヒーが淹れられるようになるわ」
「長い道のりでしたね」
「だけど、この最後の粉砕が難関なのよ。粉砕はクードの話していた機械でするんだけど、その機械のこともまだデイカーから音沙汰がないから、今日は袋に入れてワインのボトルで叩いて砕こうと思ってるわ」
機械はつまりコーヒーミルのことだ。
ないので料理で使うワインのボトルで代用する。
「えっ!ボトルで叩いて砕くんですか?」
「そうよ」
「……難しそうですね」
シサに心配されたので、全部砕かずに、半分くらいにしておいた。
しばらく砕いていくと細かくなってきた感じがしたので袋の中を覗いてみた。
「細かくなったから、これでいいわ。これ以上は難しいし」
細かくはなっていたが、綺麗にはできず、やっぱり瓶では限界があった。
「いい匂いがするわ」
袋の中はコーヒーのいい香りがした。シサにも香りを嗅いでもらう。
「わぁ~本当ですね。いい香り~」
香りはいいが、うまくできないので半分にしておいてよかった。
やっとこれでコーヒーを入れてみることができるが、ハンドドリッパーがないので、漏斗で代用するしかない。
漏斗に布を敷いて、その上に粉砕したコーヒー豆を入れて、漏斗に合う大きさのカップにセットした。
粉砕したコーヒー豆は何杯かコーヒーを淹れることができそうな量だった。
お湯を沸かし、さっきコーヒー豆を入れた漏斗にお湯を注いでみた。
「さっきみたいないい香りがしますね」
「そうね」
香りは前世でよく嗅いだことのあるコーヒーの香りだった。
少し注いで、カップをみると少し薄いようだが、私のよく知るコーヒー色の液体が入っていた。
「コーヒーが出来たわ」
「本当ですか! ボトルで砕くって言ってたから難しいんじゃないかって思っていましたが、それはよかったです!」
カップ一杯分のお湯を注いでコーヒーを作った。
出来たコーヒーを私とシサで分けて、飲んでみた。
「……薄いし酸味があるわね」
「うわっ!! なんですか?これっ! 変な味!!」
シサが顔をしかめた。
「コーヒーは元々苦いものなんだけど、ちょっとこれは薄くて酸味が強くて美味しくないわ」
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