寵妃にすべてを奪われ下賜された先は毒薔薇の貴公子でしたが、何故か愛されてしまいました!

ユウ

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宴はその後も続いたがどっちが主役か解らなかった。
私とアルバシア様に視線が集中して、記者が私達にインタビューを願いでた。

「エリーゼ様、こちらをお願いします」

「いや、こっちが先だ!」

「エリーゼ様は下賜されるそうですが、今後は聖教国でそのような役目を」

「本国でも慈善事業を活発にされていたと聞きますが!」


さっきまでは私に見向きもしなかったのに人間とはなんて単純でゲンキンなのかとも思うけど。

彼らも好奇心に勝てないのかもしれない。


「おい姫さん、少しは笑えよ。この際アピールしとけ」



「マクシミリアン様。肉をほおばりながら片手にエールですか」

「しかたねぇだろ。他の料理は口に合わねぇんだよ」


堂々と料理に文句をつけるなんて。
でも、見た目だけは豪華だけど味が今一つなのは同意するわ。

「料理ってのは温度が命だろ?ここのワインなんてな…」

否定できない。
果物の質が悪い事もあるけど粗悪品が出回っていることもある。


マリンパレスは南国故に果物が豊作だった。
ワイン等はの味はかなりの上質だ。


文明は遅れているけど、食生活に関しては悪くないと思っている。

見た目は派手ではないけど。

「マリンパレスじゃ果物が上手かったんだよな。エールも悪くなかったんだよな」

豪華な料理はない。
だけど質は悪くなく、生の魚や、果物を使った料理が多かった。


その一方でアグナレス王国は宮廷料理が多く、見た目が華やかで豪華なのが多い。

どちらかが悪いか良いというわけではない。

「なぁ姫さん、嫁いだらあの酒飲ませてくれよ」

「はい?」

「カストロール飲ませてくれんだろ?」

そうだわ。
離宮で振舞う約束をしていたのだったわ。


「クラリスはさ、酒の品数があまりねぇんだよ」

「教皇猊下に酒は程々にするように命じられただろうが」


「アルバシア様?」

「この男の事はボウフラと思って欲しい」

「おい!」

何だろう。
アルバシア様はマクシミリアン様に対して塩対応だわ。


「女性達がお前を見ているぞ」

「知るか。だからこんな場に来たくなかったんだ。ハイエナのように群がってくる」


え?
さっきまでの凛々しさと優しさは何所に?


「姫さんが固まってんぞ」

「あっ…」

眉を下げるアルバシア様は私をじっと見降ろした。

「あの…お気になさらないでください」

「いや…その」


不思議な人だわ。
さっきは多くの悪意から私を守り、王太子殿下にすら意見を言う堂々としている姿だったのに。


今は少し違うように見えた。


――知りたい。

私はアルバシア様の事を知りたいと思った。
その後も宴は続き、私はエルバート殿下と最後まで言葉を交わすことはなかった。


ただ両陛下が私を面白くなさそうに見ているのだけは解った。

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