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しおりを挟む「何をするの!離して!」
使用人に命じてラインハルトは部屋から追い出す。
「すぐにここから追い出せ、王族に対する無礼三昧は目に余る」
「ラインハルト!」
「母上、何故貴女はシェリラを咎めたのです?本来ならば貴女がすべきことをシェリラがしたのです…あの場で僕が真っ先に咎めようとしたのに…」
「それは!」
「あの時どうしてシェリラがミレーヌを引っぱたいたか解るか?」
「お姉様が私を気に入らないからでしょう?」
「お前は余程性格が捻くれたのだな。あの場で放置していればお前は公爵家を侮辱したと罰せられ母上も罰せられるだろう…まぁ僕達は母親と妹の暴走故に同情の目が向くだろうが」
「なっ!」
「公爵令嬢を侮辱して暴言の数々をシェリラは詫びた。お前をも守ろうとしたのに、その努力を母上は踏みつけ、解ろうとせずにシェリラを憎んだ…つくづく愛想が尽きたよ」
「ラインハルト?」
ミレアルは耳を疑った。
目の前にいるのは本当に我が子なのかと。
蔑み憎むような視線を向け、まるでゴミを見る様な目を向けていた。
「お兄様!」
「シェリー。許してくれ。お前はあの時僕をも守ろうとしたんだろう?あそこで僕が手を出せば母上は僕がどんな目に合うか…母上にとって大事なのはミレーヌだけだ」
「そんなはずは…」
「ならば何故あそこでシェリラを責めたのです?手を上げた事ですか?どの口が言うのか…熱を出しても見て見ぬふりをして、体調管理もできないと罵倒を浴びせる癖に」
「なっ…そんなことを」
「殿下、我が侯爵家は完璧ではありません。むしろ欠落だらけなのです」
ミレアルが否定する前に前に出て告げる。
既に否定をしても手遅れだったが、オズワルドがミレアルの手を掴んで阻んでいた。
「ラインハルト様、完璧な家庭なんてありまして?我が家でもございますのよ…ただ、現実から目を逸らすのはどうかと思いますが」
「まったくお恥ずかしい事です。リシャール様、公女様、このようなお見苦しい所をお見せして本当に申し訳ありません」
「オズワルド殿…僕は」
未だに煮え切らない態度だった。
優柔不断の態度が今回だけは、いい方向に進んだ。
「王家との婚約は猊下に嫁ぐことでシェリラ様への非難は少ないはずですわ。むしろ王妃教育を受けたシェリラ様が後の王妃陛下の手助けをする方が敵は少ないはずですわ」
「これこそ円満な解決だと思いますよ母上…シェリラならば問題ありません。何より王妃陛下も傍にいてくださいますから…王家にシェリラを嫁がせられて我が家も安泰ですから」
「何を言って…」
「本当に良かったですわ」
「ありがとうございますヴィオレット様」
ラインハルトはマウントを取らせる事無く淡々と事を運び、流されていた。
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