【本編完結】婚約者には愛する人がいるのでツギハギ令嬢は身を引きます!

ユウ

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番外編~転落した者達

16.元侍女の処遇⑤

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商会の中には平民でも中級階級ブルジョワの方が人脈が多い事がある。
大商会となれば貴族との渡りも良いので噂はあっという間に広まり、カトラーが貴族の邸や商人の邸で働くのは難しくなった。


商業ギルドに仕事を求めてもカトラー程度のスキルでは雇って貰えず。
また賃金の低さで文句を言ったり、下級メイドのような仕事は肉体労働がほとんどだった。

その為、やる前から嫌がらり教る側も早々に追い出しにかかろうとした。
親切で教えてくれたメイドもいるが、上から目線でいう者だから人間関係を築く事などできなかった。




そして現在、修業紹介所からも見捨てられたカトラーは行き場を無くしていた。



「何で…どうしてよ!」


これまで侍女として勤めて来たが、侯爵家の侍女として威張り、貧しい身分の人間をゴミのように見て酷い仕打ちをした結果だった。


(どうして…私がこんな目に!)

全ては身から出た錆だと言うのに自分の非を認めようとしなかった。

そんな中、町を歩く中。


町娘達が浮足を立てていた。


「見て、新しい洋服を新調したのよ」

「私はこれ。髪飾りよ」


二人の少女が嬉しそうに踊っていた。


「この洋服、皇太子妃殿下のドレスを似せて作ったのよね」

「そうそう、アドリアーナ様の美しいドレス。黒髪だったらもっと冴えたんだけど」


現在帝都内ではアドリア―ナが来ているドレスが流行し、普段着の服装も流行っている。

「ユナ嬢が制作したのよね」

「若手のテイラーの中では彼女がダントツよね?」

「うんうん、解るわ。平民でありながら公爵家に取り立てられて、その上皇太子妃様の花嫁衣装のデザインも任されるなんて」

「すごい下剋上よね!羨ましい!」


きゃっきゃっと騒ぐ彼女達は雲の上の存在となるユナをこれ以上無い程褒めたたえた。


「しかも、公爵と懇意なサイエンス侯爵様とご結婚なさるとか」

「サイエンス侯爵と言えば、資産家でも有名な方ですわ。玉の輿じゃない」

(嘘よ…ありえない!)


ずっと虐げていたユナは公爵家のバックアップを得て、伯爵家に養女に入ったのに、出世を果たし、自立した女性として評価されながら、侯爵夫人という座が待っている。



「許せない…あの女」


平民の分際で許せないと思い、通りかかった馬車に気づかないでいたカトラーはそのまま立ち尽くすが。


「えっ?」


「危ない!」

「きゃああ!」


馬車がまっすぐに走って来たが御者が急いで避けるも、馬車はそのまま傾きカトラーは下敷きになる。


「きゃああ!人が!」

「誰か!」


(助けて…)


下町では馬車の進む場所のど真ん中に立っている人間が過失とされる。
しかも馬車の御者は、その事故で重傷を負い、乗っていたのは下級貴族の息女だったため。

その後カトラーは慰謝料を要求されることになるも怪我で両足を骨折し車椅子生活を余儀なくされ、車椅子に座りながら慰謝料を支払うべく飲食店の野菜の皮むきを死ぬまでする羽目になるのだった。





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みんなの感想(952件)

みおりん
2025.07.29 みおりん
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カナン
2025.06.07 カナン
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解除
shironekoamin
2025.05.09 shironekoamin
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