ランプの令嬢は妹の婚約者に溺愛され過ぎている

ユウ

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第四部.幸せになる条件

18.追い詰める

社交界では暗黙のルールが存在した。
女同士の戦いに置いて、感情的になった方が負け。

常に相手の上に行き、尚且つ冷静に対応する。

ただし、相手に精神的なダメージを与えることは忘れてはいけない。

それが勝利する為に必要な事だった。


「身の丈に合わないお相手に嫁いだけれど、姑は王太后殿下から信頼を一心に受け、女神とも謳われた方。貴女は、貴族と妾の間に生まれた血筋も、教養もない」

「なっ…」

「平民であることを馬鹿にし続けたのはコンプレックス…哀れですわねぇ?聡明で美しく、誰からも信頼されているルチア様…どんなに頑張っても貴女はあの方の様になれない」

「何を言うの!」

「社交界では誰も貴女を認めない。貴族夫人としての振る舞いもできず、話にもついていけないもの」

「やめなさい…」

ガクガクと震えるアミールを追い込んで行く。


「本物の貴族にはなれず、その苛立ちを姑にぶつけても苦しみから逃れらなかった。そして姑が死んで影が付き纏った。そこで考えたのが復讐」

「ちが…」

「何もかも優れている私を虐げることで心の安定を図った。そうしなければ壊れてしまいそうだった…弱い自分を受け入れたくなかった。可哀想で愚かだこと」

「違う!」

「ジェネットが私から大切にしている何かを奪うことで、貴女はお祖母様に勝った気でいた」

ゆっくりと確実に追い詰めて行く。
アミールのコンプレックスを刺激して確実に心を蝕んで行く。


「違う…違う!!私は…私は‥あああああ!!」

「お母様!」


精神的に追い詰められたアミールは発狂した。

「お母様、などうしたの…ねぇ、嘘でしょ?お母様は貴族で!」

「うるさい!」

「きゃあ!」

我を失ったアミールはジェネットを殴る。

「役立たずが…アンタは男を誘惑するしか能がないのに!何で私と同じようにこんな馬鹿を誘惑したのよ。これじゃあ、私と同じじゃない!」

「なっ!」

「幸せになれると思ったのに、ひっかけた男は使えない男!伯爵という地位が無かったら誰がこんな男に抱かれるものですか…まだ、伯爵家に出入りしていた商人の方がずっといいわ」

「何を言ってるの?」

ジェネットは解らないという表情をしていた。

「まだ気づいていないの?アンタは伯爵家に出入りしていおた商人との間に出来た子よ!」

「嘘…嘘よ。私はお父様とお母様の間に生まれた…」

「馬鹿じゃないの?アンタみたいに頭の悪い子がルチア様の血を一滴でも引いているわけないじゃない。上手く誤魔化して来たけど…ルチア様は気づいていたみたいだわ」

「アミール!貴様はずっと浮気をしていたのか!」

妻の裏切りを許せず怒り狂うも、悪びれることなく言い放つ。


「あら?貴族社会では結婚と恋愛は別よ…貴方だって結婚前から結婚してからも侍女と寝ていたでしょ?」

「お父様も!」

「おい、今はお前の話を!」


カーネルまでも浮気をしていたことを知り、ショックを受けるジェネット。
これまで完璧だと思っていた家庭は偽りだと知らされるのだった。



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