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85内乱と事情
今から五十年前に王宮内で内乱が起きる。
当初代第二王継承権を持つ大公様は王位争いを避ける為に自ら王位継承権を返上をした。
しかしそこで野心を抱いていたのが前国王の叔父に当たるショワーズ伯爵は王位を欲した。
その為王位継承権を持つ王族を暗殺する事にした。
大公様は早々に王宮を出て離れた場所で暮らしていたのだが、その魔の手が近づいていた。
そんな折に、大公様は奥方との間に第一子を授かったのだが、快く思わないショワーズ伯爵は大公様の力をすぐ為にご子息、ダンテ殿下を狙った。
数百年前から強い魔力を受け継ぐ対価として王族の誰かが呪いを受けるとされている。
その代で呪いを受けたのがダンテ殿下だったそうだ。
呪いを受けたダンテ殿下を生かして置けば呪いが伝染するだろうと噂を流した。
大公様はなんとしてもダンテ殿下の命を守る為に王族籍から除籍する事にし、王都から表向きは追放と言う事にした。
大公様も爵位を返上したそうだ。
周りも体が弱く呪いが酷く王都を出てしまえば長く生きられないと思ったらしい。
「だが幸いにもとある薬草師を名乗る女性が息子の命を繋いでくれた」
「え?」
「名も名乗らなう奥ゆかしい方だった。成人まで生きられない息子は寿命を延ばす事が出来た。療養する領地で恋人ができた後に二人は小さな結婚式を行った」
決して裕福な暮らしではなかったが、穏やかで愛に満たされた生活だったそうだ。
「人の三分の一も生きられないと余命宣告されたが、その薬草師のおかげで三分の一とっくに生きていた。人並みの生活をして、二人は幸福だったそうだ」
「しかし、何故そのような話を私に…」
「そもそも私の息子は体が弱かったが、幸福に生きていた。あの女達が現れなければ」
「えっ…」
「私の息子を早死にさせた原因はメルルーサ・カスティージョが原因だ」
なんですって?
私は目の前が真っ暗になった。
「アリア!」
ふらついた私を団長さんが支えてくれた。
隣で控えているジョナやジョイルにエレナも真っ青な表情をしていて普段ならばここで怒るけど、その気力はなかった。
「やはりこの話はすべきではなかったか…」
「あー!」
「どうしたエンジュ?」
この中でただ一人状況を理解していないであろうエンジュ様だけはきょとんとしていた。
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