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148新たな案
しおりを挟む新薬の開発に梅毒の薬。
今後予想される他国から持ち込まれた病の研究が進み、私が出産後にも研究に携わる事となり。
そこで導いたのは、今後の感染予防だ。
特に貧しい下町の民は不衛生でありながらも徹底する術がない。
ならば、そんな彼等こそ研究に関わって欲しい。
特にどの国でも医療従事者の人数は不足しており、特に医師の補佐をできる人間は少ないのだ。
仕事は厳しく、様々な事を学ばなくてはならない。
医師のように地位があるわけでもないので若い人達は耐えられない。
だけど出産、子育てを終えた女性はどうだろうか?
万一にも、今後我が子に危険があると知れば必死になって学んでくれるのでは?
まったくの素人ではなくある程度知識のある人ならばそこまで時間は関わらない。
特に地方出身者で薬草の最低限の教養がある者。
そして騎士の妻等、常日頃傷の手当てに慣れている女性が好ましい。
私はバルト様に相談すると。
「悪くないな…最初から叩きこむよりも早いだろうし。仕事がない女性ならば喜んで手を伸ばすだろう」
「しかし、国はそこまでの予算はないだろう。少なくとも人数分とは」
「新しい改革には資金がかかる。人件費も‥その裏で官僚が横流しをする事もある」
これはもうどうしようもない流れだった。
どんなに不正を止めようとしても、誤魔化す人間が多すぎる。
「待ってください。では手が出せない品ならいかがでしょう?」
「金銭ではなく?」
「はい、平民にとっては必要でも貴族や官僚…特に男性にとってはそれほど必要ではない品を給金にするんです」
小麦粉等はダメだわ。
後からお金に換えられるのだから。
だけど食料でも貴族が口にしないような安い物。
他には女性しか使わないような品を対価に支払い、尚且つ、病院の治療費を無償にするようにすればりようできないのではないかしら?
「そうか、その手があったか」
「万一不正をしないように間に入れる期間を入れることも検討してもらえば良いかと」
「流石だ。君は大臣にもなれるぞ。手放すのが惜しいな」
バルト様はどうしてこうも私を過大評価するのかしら。
そこまでたいしたことではないのだけど。
その二週間後、私の案は採用された。
国王陛下を初めこの国を思う真っ当な方々は直ぐにとりかかったそうだ。
これまでの不正に頭を抱えていたようで私の案は斬新かつ合理的だと言う事で私に新たなポストを与えられ、ある医療機関を任され、後に女性だけで編成された女性医療機関が結成されることになった。
しかも陛下からお褒めの言葉を頂戴してしまったので勲章を受け取ることになるとはこの時は思わなかった。
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