地獄の沙汰も慈愛次第!婚約者は姉を溺愛したので私は真実の愛を貫きます!

ユウ

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序章目覚めた記憶と本当の愛

10すれ違い






友人の応援もあり、ディアナは転科の事をオルフェに話そうかと思った。



クラスが違うので、オルフェのクラスに足を運んだ。


「ディアナ嬢?どうしたんだ」

「あの、オルフェ様はいらっしゃいますか」


男子生徒には気まずい表情で見られ、女子生徒にはヒソヒソ何か言われている。

「いや…オルフェは」

一人の男子生徒が視線を泳がせる中、


「今度、一緒に噂のカフェに行きましょう。カップルで行くとサプライズをしてもらえるのよ」


「それは楽しみですね」



探していた人物の声が聞こえた。
体を密着させ、仲睦まじい二人の姿が見えた。

「あらディアナ?どうしてオルフェ様のクラスにいるの?」

「何か用か?急用じゃないなら…」

「大事な話があるの」


ぎゅっと手を握りディアナは転科の事を告げようとしたが…


「今じゃないとダメか?僕は大事な用事が…」

「そういえば、休み時間に学園長室に呼ばれていたわね?貴女、成績が悪くてお叱りを受けたんじゃないの?」

「まったく、少しは勉学に励んでくれ…本ばかり読んでいるからだ」


言いたかった言葉を飲み込まざるを得なかった。


「違うわ。成績は落ちてな…」

「別にいいわけしなくてもいいわ。貴女は要領が悪いのだから人の何倍も頑張らないとダメなのだから」

「責めているわけじゃない。少しは努力をしてくれと言っているんだ。君は才能がないんだから」



才能がない…
それはファティマのように魔法を使う才能がないことを言っていた。
太陽姫と呼ばれ光り輝くファティマは常に男性から憧れの視線を向けられていた。

明るく社交的で天才肌のファティマと異なりコツコツ努力する秀才型だった。


「お前ら…」

「なんて低次元なの」


ディアナに付き添って来た背後の二人は目が氷のように冷たかった。
セフィーナに至っては愛剣を利き手で握って今にも切りかかる勢いだったが隣でウィンリィが止める。


「優雅ではなくてよ」

「ならあの二人の振る舞いは優雅か?」

「もっと優雅ではないわ」



公の場で私闘なんてすれば立場が危うくなるのはディアナの方だ。


「無駄よ。何を言っても」

「クソっ…」


ディアナの話を聞かずに勝手に決めてしまう二人に今更傷つくことはない。


「心配しなくても成績を落とすようなことはしていないわ。しばらく専攻科目の実習の準備があるので一緒に帰れないと言いに来たの」

「そうなの?ちょうど良かったわ」

「ああ、それぐらいならわざわざ言いに来ることはないのに」

「もっとスマートに動かないとダメよ?いきなりクラスに来たら驚くしね?」


「そうですね。今度から気をつけるわ…ごきげんよう」


これ以上この場にいたくない。
そう思ってその場を去ろうとしたが、ファティマに呼び止められる。


「待ちなさいディアナ」


背を向けその場から去ろうとしたら、ファティマに呼び止められ振り向いた。





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