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序章目覚めた記憶と本当の愛
18本当の家族
本当の家族はここにいる。
二人は血の繋がりはないけれど、これまで一緒に生きてきた。
「そっか…ここにいたんだ」
「お嬢様?」
「私の一番大切な家族」
無意識の言葉だったが、この場にいる全員に聞こえた。
言葉を失う母と眉をひそめる父に、カミエルは真っ青になっていた。
ファティマに至っては憐みの表情をしていた。
気でも触れたのだと思うファティマは更にディアナを窘めようとしたが…
「何をなさっているのですか!」
「ジョナサン…」
「皆様、騒がしいと思えば…外にまで聞こえていましたよ」
部屋の窓を閉めながら小言を言うジョナサンにバツの悪そうな顔をする両親。
何も言わないカミエル。
「ディアナ様とちゃんとお話をすると聞いていましたが…」
頭を抱えながら咎めるジョナサンができるだけ言葉を選びながら冷静になるよう諭すも、彼らは聞く耳を持っていない。
「ディアナ、謝りなさい」
「旦那様!」
「使用人が口を出すんじゃない!そもそも最近のディアナはおかしい…お前が何か言ったんじゃないのか!」
「そうだわ。元の優しいディアナに戻りなさい!」
今度はルクティアの責任にされ、ディアナは絶望した。
彼らは己の行いがすべてで、間違いはなく常に正しいと思い込んでいる。
こちらが何を言っても聞きはしない。
悪いのはこちらだと決めつけ、謝らせるようにしている。
「…お母様は結局何も見ないのね」
「何を…」
「お姉様と一緒だわ。自分が一番で、家族を大事になんて言っているけど。自分が一番なのよ」
「ディアナ!」
「お嬢様!」
前に出たディアナはその場で引っぱたかれる。
思わず感情的になり手を出してしまったことに戸惑うも、ディアナ自身はもう話し合いは無理だった。
「部屋に戻ります」
「話は終わってないわ!」
「話ではなく私を一方的に頭を下げさせたいだけでしょう?」
冷たい目で射抜かれ、彼らは身動きが取れなくなる。
今までこんな冷たい目で見られたことがあっただろうか?
「ああ、言い忘れました。私は生徒会の役員になりました。クラスも特別科に転科となったので」
「ディアナが特別科?生徒会ですって?」
「ええ、報告だけしておきます」
本当はこんな形で報告したくなかった。
本来なら名誉なことなのに、喜んでほしかったはずなのに空しさが残っていた。
「ふっ…うっ…」
「お嬢様、我慢しなくてもいいのですよ」
「ティア…」
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ディアナの意地だった。
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「お嬢様…それは!」
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「お嬢様…」
涙もろいティアは耐えきれず涙を流し、ディアナを強く抱きしめた。
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