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第1章白銀の錬金術師の奮闘記
23生徒会総メンバー
授業が終わり、生徒会に向かう足取りは重かった。
美術の授業の後にマリーとユーリの圧が半端なくて精魂が抜けそうになったのだから。
「ちょっと、大丈夫?」
「はい」
ユーリに声をかけられるも本当は大丈夫ではないが、この後生徒会室に行かなくてはならない。
「別に今日は大した仕事もないから休んでもいいのよ」
「そういうわけには」
今日は生徒会全メンバーが揃う日だった。
なので休むわけにはいかないし、そうでなくとも生徒会長と、副会長に暗殺未遂事件の件で迷惑をかけ、生徒会の仕事を滞らせているのでこれ以上迷惑はかけられない。
「あんまり気負いすぎなくていいのよ?まったくあの不真面目男とは大違いだわ」
「不真面目?」
「ああ!こっちの話」
ユーリの横顔が一瞬だけ険しくなった気がしたが、気のせいかと思い生徒会室に入ろうとした時だ。
「お前は毎回細かいんだよ!」
「お前の管理が大雑把だからだろ」
生徒会室に入ろうとしたらシリルともう一人誰かの声が聞こえた。
「またやっているわね」
「え?」
「ディアナちゃん。あの男に何を言われても気にしちゃだめよ」
「え?あの…」
「シリル様は言い方はキツイけど、優しさがあるけど。あの男は根っから歪んでいるの。だから気にしちゃダメ…いいわね?」
両肩を強く捕まれ言い聞かせるようにされディアナはうなずくしかなかった。
「失礼します」
「失礼します」
ユーリに続き生徒会室に入ると険悪な表情が広がった。
「あ?何で無関係の生徒がいるんだ?会長のファンか…平民が調子に乗りやがって」
「え?」
入った瞬間目が合い、責めるようなことを言われる。
「チャラチャラした格好でしかも特別科の制服を着やがって…どこで借りた?」
「これは私の…」
「嘘をつくんじゃねぇよ。特別科の生徒にお前みたいな女子は見たことないぜ?おいユーリ!お前の仕業か!」
「ちょっと!何言っているの!彼女は…」
「お前も早く出ていけ。ここは平民ごときが出入りしていい場所じゃねぇんだよ!貴族の中でも選ばれた人間だけが入れるんだよ…生徒会のバッジもつけやがって」
「やめ…」
ディアナの言葉などおかまいなしにまくしたてるが…
その手は届くことはない。
「いっ!」
「無礼なのは貴様だ」
シリルによって阻まれる。
「彼女は前任から選ばれた役員だ。実力があれば平民貴族関係なく選ばれるが、彼女は伯爵令嬢だ」
「は?」
「ちなみにその制服を用意してくれたのはロクサーヌ嬢だよ」
「はぁ?」
笑みを浮かべながらも目が笑っていないアルフレッドと、仕事の手は止めずにいる女生徒が冷たく言い放つ。
「私が殿下に頼まれて用意いたしました。前任の推薦で。生徒会は実力主義ですのに。いつから身分差別集団になったのかしら?」
「えっと…」
「まぁ、彼女は貴方と違って優秀ですから他の先生方からも是非にと言われましたの。全くのコネクションもなく実力だけで」
一言、一言に悪意を感じる。
本人は別に悪意も他意もなく言っているので余計に突き刺さる。
「彼女はシャンデラ伯爵令嬢よ」
「あ?あの地味で目立たない…オンブラ令嬢」
「女性に対して侮辱だ」
更にシリルが睨みを利かせ黙らせながら居心地の悪い空気が広がっていた。
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