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第三章時を超えた想い!純白の絆が奇跡を生む!
64運命を超えた先
「愚かな者達めが」
風の精霊王が睨む先は王宮だった。
「身の程を弁えぬならば、相応の報いを受けさせてくれるわ」
人間に優しいとされる風の精霊だが、その起源はかつて一人の人間と絆を結んだ故だった。
その絆があるからこそ人間に寛大だったが、限度がある。
「妾達が何時まで甘い顔をするとおもっておるのか。大賢者を害した貴様らは過ちを繰り返すならば許さぬ」
風は自由であり誰にも縛られない。
その為、風の精霊を服従させるのは愚かな行為であった。
干渉を嫌う彼らにとって、これまで風の精霊を支配下に置くことを求める強欲な人間はいても、契約を望まれ断る人間はいなかった。
神も精霊も共通して気に入る人間は皆欲が少なかった。
身の丈に合った幸福を望み、地位、名声に一切興味を示さない。
根っからの風来坊でもあるのだから。
「大賢者よ。そなたは変わらぬよ。今も」
誰にも束縛されることなく自由を願う大賢者。
その魂を見守ることを選んだ風の精霊王はディアナを見守りながら笑みを浮かべる。
地上を見下ろすとそこには…
「ディアナ!」
シリルがディアナに駆け寄る姿がある。
「お前は今から説教だ!」
「ひぃぃ!」
ディアナに怒鳴り説教をするシリルの姿だった。
「本当に変わらぬな。まさかフォレストの末裔とはな」
シリルの横顔を見て懐かしむ。
二人は知る由もない。
かつてしがない貴族の青年は初代国王の友人であったこと。
決して身分こそは高くないが良き領主であり、心ある貴族であったこと。
そして、大賢者と縁を結んでいるこを。
「どんな権力の前でもやはり変わらぬだろう…」
二人のやり取りを見て遠い昔を懐かしむ。
どんな理不尽なことがあろうとも、強大な権力の前であっても従うことはない。
例え殺されても他人の指図を受けることはない。
「人の中で生きる道を選んだのは、愛する者が人だったからじゃ」
あの二人は巡り巡って手を取り合うのは運命かもしれないがその道を選んだのは自身なのだから。
「運命を超えた二人、その邪魔をするのは無粋であろう?」
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