所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ

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干ばつの問題は応急処置をすることで解決した。
根本的な解決とは言えないけど、今はそれしかないからだ。


後は水問題の他に作物の問題がある。
日照りが続き小麦粉の値段が高騰かすることはパンの値段が上がることになる。

パンは平民貴族が最も口にする食事だ。
特に生活が苦しい教会や、孤児院からすればパンが不足するのは苦しいだろう。


「現在主食にされているパンはこちらだ。パンは形も決められている」

「値段はやはり少し高いわね」

「ああ、だが、ギリギリの値段だ。これ以上下げるのは難しい」


本当にギリギリの所でしている。

「パンの小麦粉のコストを下げてはどうかしら」

「小麦粉を?」

「ええ、言い方は悪いけど…この国のパンは贅沢食品よ」

悪いわけではない。
この国のパン職人はパンだけで栄養を補えるようにしている。

特にギルド達が多忙ゆえに、食事に時間をかけられないのもあるわ。
だから一日に二食にしてパンとミルクと簡単な干し肉でも栄養が不足しないようにしている。


ただ、日に日に小麦粉の値段が上がる以上は、このまま継続するのは難しい。
そうなれば一番にコストを下げるのは小麦粉の値段だわ。


「あら?こちらの領地の特産物は穀物なのね」

「穀物は穀物だが…貧民街の子供が飢えをしのぐために食べるものだ」


「ライ麦ね」

「ああ」

私の実家でも食料の確保が困難な時はよく食べたわ。
確かに通常の小麦粉には味が劣るけど満腹感はあるのだけど問題がある。


「消化不良になりやすいんだ」

「ええ、そこよね」

小麦粉を不足しているからと言って普通にライ麦を使っても、いざ食べて消化不良になるのでは意味がない。


「最優先で救済すべきは平民、特に貧民街の子供達だわ」

「ああ、これまで色々考えたんだ。低コストの小麦粉やオートミールも」


栄養不足を補うには難しい。
そうなると国で一番低コストの食材は…


外交も活発にしているカリスタ王国ならではの強み。
海が近いので海の生物なのでは…


「あら?これは?」

「ああ、これはギルドの案件が混じっていたな」

「クラーケン?」

「ああ、最近は水軍ギルドを悩ませているんだ。巨大あクラーケンが現れては襲ってきて」


クラーケンと言うと人々が恐れる生物よね。
水軍ギルドは相当困っているなら、早々に討伐するべき案件なのだけど。


ん?
クラーケンと言えば強大なイカ。


「レオ、盲点だったわ」

「え?」

「あるじゃない。最高の食材が」

何で今まで思いつかなかったのかしら。
最高食材を手に入れる方法があるじゃないの!




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