君は優しいからと言われ浮気を正当化しておきながら今更復縁なんて認めません

ユウ

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第一章

138転落した自称お姫様⑨





フリーシアは詐欺だと暴れまわった。
港では爵位と領地を賜ると聞いたのに断るなんてありえないと思った。


「貴様!どういうつもりだ!」

「どうとは?」

「復縁をしてやるというのに!このような無礼な態度!何所までも傲慢な女ね!」


こちらから復縁を頼んだ覚えはない。
なのに、八つ当たりもいい加減にして欲しいのだが、ここで感情的になる程馬鹿ではない。


…が落としなしくしているわけもない。

「あら?復縁とは何のことですの?」

「はぁ?」

「私は復縁など知りませんわ。貴方達は我が弟に詫びに来たのでしょう?それを復縁だなんておかしい話ですわね」


くすくすと笑うが、その笑い方はある女性にそっくりだった。


(あの女!)


そう、蔑むような笑い方と冷ややかな瞳。
常にフリーシアを見ていた目が重なったのだから。


「話にならないわ!本人を出しなさい!これは命令よ!」

「そうだ。そもそも、あの男と婚約を望んだ大臣がいるだろう!貴様ごときが好き勝手言っているだけだ」

「そうよ。貴族の令嬢を嫁にできるのよ。こちらはわざわざ妥協をしていやったのに!」


完全に理性を失くしているのか、自分達で何を言っているのか理解していない。


「本当に物を知らぬ愚か者よな」


「「「は?」」」


一瞬だった。
言葉遣いが変わり三人は耳を疑ったのだ。

「こちらが甘い顔をしていれば調子にのりおってこの害虫が」

「なっ…」

「貴様達の言う大臣だが、既に罪人として囚われているわ」

「え?」


三人にむかって放り投げたのは新聞だった。


「これは…大臣が脱税に他国と暗躍して無期懲役?」

「以下の者は追放?」


リストに載っている貴族はかつてフリーシアとアスランの婚約を結び付けた者達だった。


「何よこれ…」

「見ての通りだ。貴様ら、随分と頭がいっているようだな…復縁?馬鹿な事を」


じりじりと責めるユズリハに怯える。


「貴様ごときの女と婚約?馬鹿を言うな…前回の婚約も陛下は猛反対されていた…だが、当初は大臣を捨て置けなかったので泣く泣く受けたのだ。婚約しても破棄などできるからな」

「破棄する予定だった?」

「当たり前であろう。我が弟は理想が高い。伯爵令嬢として以外の価値のない女なんて論外だ。おかげで素晴らしい女性を妻にすることがでできたわ。貴様とグレーテルでは淑女と娼婦程差があるわ」

これ以上の屈辱はない。
ずっと搾取して蔑み馬鹿にした相手の方が上だなんて。

だがユズリハは迷いなく豪語したのだった。




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