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6義務感だけの関係
悪役令嬢は婚約破棄をする側だ。
逆パターンなんて聞いたことがないのだけど。
「以前から第二王子の行動は目に余る。私も公爵家の嫡男として王家を守る身として我慢してきたが」
第一王子殿下の側近であり幼馴染でもあるレオナルド様王族との摩擦は避けたい故にこれまで第二王子の我儘には我慢していた。
ある意味一番の被害者だ。
何故なら第二王子殿下は正妃の子供ではないからだ。
妾腹の子供だからだ。
その為、シシィ様との婚約は第二王子殿下の後ろ盾として必要だった。
公爵家のご令嬢と婚約する。
それは同時に自信が王太子になることを決定づけていた。
私も、シシィ様がこのまま王妃となると思っていた。
そこでどんでん返しが待っているなんて誰が想像しただろうか。
「元より王家との婚約を嫌がっていたからな」
「…まぁ」
幼い頃か王家の椅子に座るのを嫌がっていらした。
その理由は窮屈だからだ。
貴族令嬢として最低限の務めは果たすことは決めておられたけど。
エリザベート様は元気が良すぎるのだ。
幼少のころからそうで。
我が領地を気に入り、季節ごとに遊びにいらしていた。
着飾るよりも剣術や乗馬のお稽古が好き。
しかも祖先は辺境地の戦士という血筋を一番引き継いでいらしたこともあり戦うのが好きだった。
幼少期の頃はオークと素手で戦う程に。
故に王家に嫁いで大人しくと言うのは肌に合わないようだった。
何より、エリザベートは正義感の塊だ。
民を傷つける輩を黙って見過ごせないのだから。
けれど、民を守る為には権力は必要だ。
公爵家の姫としての地位を使って国を守ることが最大の役目だと幼いながらに理解しておられた。
だから婚約も甘んじで受けた。
ずっと我慢していたのだろうけど、その我慢がプツンと切れたのかもしれない。
「何時かこんな日が来ると思ったんだ」
「予兆はあったのですか」
「ああ、君と私の婚約が正式になってから。公爵家を軽んじる言動が以前よりも酷くなった」
それって私の所為じゃないか。
伯爵令嬢と言えど、両親は他界している。
王族以上の財を誇るベルシュタイン公爵家の妻としてはあまりにも身分が低すぎるからこそ馬鹿にされたのだろう。
「もう時間の問題だった。そして今回の事件だ」
もしかしたら私ではなくシシィ様が暴行を受けていたかもしれない。
想像するとぞっとする。
もしそうなったら‥‥
シシィ様は第二王子を殺すだろう。
しかも正当防衛訴えてぐちゃぐちゃにする。
戦闘一族の血故に戦闘モードまっしぐらだ!
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