乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ

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31嫌われる理由

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元から祖先はプシュケーと強い繋がりがあった。
実家の領地は他の領地と異なり人の手が加えられていない森が多く、妖精が普通に生息している。


物心つく前から妖精は身近な存在だったのだから。


「お姉様は色々規格外ですものね」

「今更だろ?どこの世界に結界と治癒を同時に使う魔導士がいる」

「もうその職業は返上したので私は魔術師なんですけど」


既に私は魔導士の称号を返上している。
白の魔導士の末裔であるが既に一族は全滅して私だけだし。

私に魔術師を名乗らせることすら許さない宮廷魔導士が禁じたのだから。

あれ?
だったら私は宮廷魔導士に結界のすべてを任せてもよくないかと思った。


お情けで結界の役目を担い、ポーションの制作や薬草の採取も続けていたけど。



「私、完全に廃業した方がいいもかしら」


魔術師の資格も返上した方がいいのかと思った。


「お姉様、そのような」

「だが、散々君を使用し魔導士として認めないと言うなら返上してもいいのではないか?君が望むなら」


あくまで私の意思を尊重するとのことだ。
どうして二人はここまで私を大事にしてくださるのだろうか。



十年前の事件は誰の所為でもない。
私はやるべきことをして魔力の大半を失ったし、未熟であったこともある。


学校を退学になったのも価値がなければ当然だと思う。


まぁ、これまで散々馬鹿にされたのはムカっとしたけどね!




「学園内の結界は何時でも解除できるな」

「はい。既に私の結界は新しく作り替えられているでしょうし」


「王都内の結界も?」

「私が用意した薔薇は破棄されているはずです」


以前から私は良く思われていなかった。
戦えない魔術師が魔導士を名乗る等詐欺だと言われていたけど。


良かれと思った結界まで不要だと言われる理由が分からない。


「嫌われ一族と呼ばれましたが…どうしてでしょうか」

「お姉様…」


確かに最前線で戦えないけど、守ることに徹底するのはそんなに悪いことかな。


「戦わず守るだけというのは悪いことでしょうか」


魔物にかんしてもそうだ。
凶暴な魔物以外は通常、人間の所為で凶暴になることが多い。


危害を加えないなら、大人しくして森で静かに生きて欲しい。
無暗に魔物を殺せばその同種族がまた復讐に来て、人間が魔物を殺すという負の連鎖が繰り返される。


「殺さなくていいなら殺したくないというのは悪でしょうか」


そもそも魔物だから殺すべきだなんて誰が考えた?
人類史上主義な人は多いけど、この世界に魔物がいなくなれば困るのは人間側だ。


魔物の中には作物を作る手助けをしてくれることもある。
すべての魔物がいなくなれば災害だって起きるし、魔石の発掘もできなくなることもある。


私達は魔物に助けられていることもあるのだから。


「リネットは何も間違っていない」

「お姉様が間違っていたことは今まで一度もありません」


今まで考えもしなかった。
どうして私達はここまで恨まれ、嫌われたのか。


戦えないからという理由だけでここまで憎まれる理由を考えたことはなかったのだから。



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