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47カルチャーショック
ノームのパスポートはどう見ても前世で有名だったあれと似ている。
異なるのはパスポートに魔石が埋め込まれているのだけど。
「小人のパスポートみたい」
「可愛いじゃろ?七人のノームと白銀の姫じゃ!」
まるで七人の小人と白雪姫じゃないか!
まさかこんなメルヘンチックなパスポートを渡されるとは。
「これは他人が悪用できん。触れた瞬間指紋がつくのでな」
「へー…」
誰だ?
小人族の国は文明が遅れているなんて言ったのは誰だ。
かなりのハイテクじゃないか!
「ギルドカードは本人以外が乱用できないが、これは精霊パス故に他の者が悪用すれば早々に呪われるじゃろう」
怖い!
他人のギルドカードを勝手に悪用した場合は罰金か社会貢献程度なのに重すぎるわ!
「もし紛失したら…」
「問題ない。パスには羽がついておるから」
「そーですか…」
「呼べば来るぞ」
そこはメルヘンなんだ?
ご都合主義ですまないな、精霊族の皆さん。
「何かあればこの言葉を呼ぶがよい」
「召喚呪文ですか?」
「そんなたいそうなものではない」
耳元で囁かれた言葉に私は眩暈がした。
「本当にそんなので」
「まぁ姫なら無詠唱でも呼べるがの?」
だったら何でと思ったが…
「その方が面白いじゃろ」
今度は親指を突き出された。
なんていうか古いなノームのお爺ちゃん。
「名前もおしえておくからのぉ?」
「いいんですか」
「名は存在を示すと言うが、その辺のしょぼい黒魔導士風情では無理じゃ」
今なんて言った?
世界の花形魔導士をしょぼいって言った?
「回復魔法も満足に使えぬ魔導士などしょぼいわ」
人間と精霊では感覚が違うというのだからそうなんだろけど、色々カルチャーショックが抜けない。
「では時間を戻すぞ」
「へ?腹時計?」
服をめくりお腹を出すと時計が書かれている。
「これで姫の時間と外の時間を動かすのじゃ」
「そーですか…」
もう何も言わない。
「リネット?どうしたんだ」
「何をしていたのでしょうか?」
二人の時間が戻ったことに気づく。
「リネット、薔薇が気に入ったのなら買うか?」
「いいえ、結構です」
先を急ぐべきだ。
ノームパスをを大事にしまいながらそのまま港を後にした。
「迎えを呼んでいるはずだ」
「帝国にお知り合いがいらっしゃるんですね」
「ああ、お忍びで港に入る手はずを整えてもらった」
通常正規ルートならばかなりの時間を有する。
けれど裏ルートを使うことができたと言うことはそれなりの地位の方。
平民や商人では不可能だろう。
「予定が遅れているな…先に食事をしようか」
「食事ですか…」
何故かメープルの表情が硬かった。
ジルも目が死んでいるように見えたのは気の所為かな?
しかし私は知らなかった。
国が異なれば文化が違い、食生活も異なると言うことを。
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