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55ステータス
国を出てから体の調子が良かった。
体が軽いと感じたのは、外の世界に出られると言う解放感だと思っていた。
正直、国の結界を敷きながら聖花を育てるのは魔力の消費だけでなく体力の消費も激しい。
同時に神経を使うので気疲れが多く夜に眠れないこともある。
元より結婚式前から激務だったけど。
周りから相応しくないと散々言われていたので隙を作らないように頑張り過ぎていた。
だから前世の記憶を取り戻したのは色々限界だったかもしれない。
なのに不思議だわ。
前世の記憶を取り戻してから快調だった。
恐らく激務からの解放と精神的なものと思っていたのだけど。
それだけではなさそうだ。
「リネット、君はどれだけの隠し玉を持っていたんだ。今までは」
「余裕が出来たからでしょうか」
今まで結界を応用する余裕がなかった。
こんなことができたらいいな?ぐらいで少し研究はしていたぐらいだ。
「あまり役に立たないようなものばかりですし」
「そんなことはない。外から見えず中から外が見えるなんて」
通常結界とは透明で筒抜けだ。
戦場でも負傷した騎士達を急いで治療する時に裸にしないといけない時隠すことが難しい。
見えない壁があればどんなにいいかと思った。
けれど当時の私は奇抜な魔術がどれだけ否定されるか分かっていた。
最悪封印させられる可能性もあるからこっそり研究していた。
「どうして、もっと言ってくれなかったんだ。君は沢山の隠し玉を持っているのに」
こんな風に拾い上げてくれるのはレオやシシィ様ぐらいだ。
だからだろうか。
前世の私は彼に惹かれたのは。
高位貴族でありながらどんな奇抜なものでも否定しないで悩みながらも共感してくれる。
それがすごく嬉しかったんだ。
「旦那様、いちゃつくのは後にいたしましょう」
私を見て苦笑するレナに、恥ずかしくなる。
「それよりもフェンリル様はリネット様の従魔になったのは確定です。ステータスにしっかりと」
「え?」
「あ、本当です。ステータスが頭の上に」
通常鑑定スキルのある人間しかステータス見えないのだけど。
レナは他の人にも見えるようにできるスキルを持っている。
「魔力∞だと?」
「いいえ、それだけではありません。従魔契約にドワーフ、ノーム、フェンリルとありますが」
「は?」
従魔契約なんてした覚えがない。
「ドワーフは親父殿ではないか?」
「お爺ちゃんとそんな契約した記憶はありません」
第一従魔契約って魔物限定でしょ?
ドワーフは人外だけど動物にならないでしょ?
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