乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ

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88拷問タイム






女王様と下僕。
セレンティア王国にある三大サスペンスの一つ。
凶悪な女性が下僕を調教する物語で、一部のマゾな男性から好まれている。


逆に女性の中では男を服従したい人も…
何とも言えないのだけど、拷問官を目指す女性もいるので向学の為に読んでいる。

特に物語に描かれる拷問の仕方が、リアルだ。
作者が元拷問官であることからやり方を真似る現役拷問官もいるとかで。


「ジル、熟読していたのね」

「通常十五禁なのだが」

「エリザベート様が箱買いをしておりました」

「エリザベートォォォ!」

胃を抑えるレオに同情しかない。
妹が過激なジャンルの本を箱買いしていたら病むな。


「その内クソ婚約者に拷問してやるとかなんとか」

「妹よ。お前はそんな恐ろしいことを…」


これまで多少のお転婆は目を瞑って来たけど、これは流石にキツイかもしれない。


でも…

「レオ、人は誰でも秘密の花園を持っているんだよ」

「しんみり言わないでくれ…」


慰めるどころか逆効果だ。
そんな私達の会話を他所に恐怖のあまり男は自白を始めた。


「俺はただ…雇い主に頼まれたんです!死なない程度の毒入りの菓子を忍ばせろって」

「死なない程度だと?健康的な体ならまだしも寝たきりの病人では死ぬだろうが!」

「そんなの知らねぇよ…俺は頼まれただけで!愛人なんていくらでもいるからって」



ここに侯爵様がいなくて本当に良かった。
もしこの会話を聞いていたら燃やされるだろうな。


「ひぃ!足元から火が」

「え?」

魔法陣が浮かび上がり燃え上がる。

「これは火魔法?」

「夫ですわね」


リュドミーラ様がしまったと言う声がした。


「言い忘れましたが、風魔法で先ほどの言葉はしっかりと繋がっております」

「メルティ―ヌさん!」

何余計な事をしてくれてんのぉ!
全部侯爵様に筒抜けってことじゃないか!



「国を跨いで魔力を使うなんて流石ですね」

「感心している場合じゃないだろう」


既に火が腰まで来ている。


「依頼主は!ゲルツォーネ侯爵の娘だ!俺はただ言われた通りにしただけだ!」



耐え切れず自白をした男はこれでいいだろうと思ったが世の中そんなに甘くない。


「えっ…」

炎が一瞬消えたと思った時だ。


「風が…ぎゃあああ!」


竜巻が男を襲って男は切り刻まれた。

「ミンチになりなさい」


メルティ―ヌさんの恐ろしい横顔に私は怯えた。


「怖い…ものすごく」

「同感だ。恐ろしすぎる」

私はレオの腕にしがみついた。
こんな惨い光景を顔色変えないでいるなんて無理だ。

前世の記憶を取り戻してから余計に思う。
でも前世の記憶を取り戻す前から拷問する光景を見て失神していたけど。



「もういい。リネットが怯えている」

「失礼しました」

私の表情を見てレオが止めてくれたが男は既に意識はなく、メルティ―ヌさんに連行されていった。


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