乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ

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107それは因果応報







人とは強欲な生き物だ。
他所の芝生は青いなんて上手い言い回しをする。

「馬鹿な人間は他人の物を欲しがりました」

「やはりか…」

作物が豊作な領地を欲した者はいただろう。

「白の魔導士の一族を妬んだ者が多くいました。過去に一国の姫がフェリーチェ家に手を出したのはご存じですね?」

「えー…まぁ」

「その者の祖先が領地を略奪を狙ったのです。その者こそが強欲の女神の代弁者。あの女は聖女と名乗りました」

実際には聖女なのだろう。
ただし、その強欲の女神に仕える身であるのだろうけど。



「領地を我が物にするべく奪いに来たあれに、白の魔導士様はご自分の住まわれている土地を明け渡しました。ただノームに、ドワーフの領地は切り離してです」

「そんな…彼らは」

「迫害と差別を受け続けました」


居場所を奪われても彼らにとっては執着心はそこまでない。
ある意味自由なのだから。


「旅をする中、人助けをしながら旅をして、最後に腰を落ち着けたのが現在の領地です。皮肉な事にかつて奪われた領地です」


「戻って来たと?」

「ええ、人間には手に負えない領地ですからね」


手入れをしなければ荒れ放題で作物ができない。


…というかわざとじゃないか?
本来なら私のご先祖様の為に用意した領地を理不尽な形で奪ったので豊穣は消えた。


最後はフェリーチェ家が戻って来たことになったということか。


じゃあ過去に王都を追放された私のご先祖様も縁があってあの領地に。



「因果応報か」

「人外種族に嫌われる行為を続けた者が悪いのです」


本当に負のスパイラルだわ。
白の魔導士の末裔を大事にしなければ人外種族に嫌われる。


あれ?
でも、そうなるとセレンティア王国もまずいのではないのかしら?


「あの…じゃあ祖国の王家は」


「まずいな」


「帝国も無傷でいれないのではないかしら?」

過去に両国の王族の末路に関しては興味がない。
でも今は?


セレンティア王国の第一王子殿下のリシウス様は…

「ご主人、ご安心ください」

「え?」

「天界の神は例外を除き、悪事に手を貸さぬ人間を裁くことはできません。基本神々は人間界に干渉してはならないのが決まりです」


でも例外はいるのよね?
女神が直接手を出せないから代理を立てているわけで…


「秩序を乱した者は相応の報いを受けるでしょう」


その報いとは人災によるものではなく天災によるものだと知るのは一週間後のことだった。


ゲルツォーネ侯爵領地を筆頭に王都付近の領地で原因不明の疫病が発生することとなるのだった。


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