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閑話9立ち上がる悪役令嬢達~エリザベートの場合②
通常、王族の護衛騎士に選ばれるならば剣術、体術は当然ながら。
立ち振る舞いも求められる。
サーペンス家は騎士の家柄だった。
元は平民でありながら、長い歴史の中優れた騎士として評価を受け、現在は伯爵位を得ている。
その嫡男が貴族令嬢に足をひっかけられてコケるなんてあってはならない。
「貴様!わざと足を…」
「わざとではありませんわ」
「嘘を…」
「ですが、騎士様ともあろう方が淑女の足に躓き転ぶとは…なんて軟弱なのかしら」
扇を広げながら凍えるような瞳を向ける。
周りの温度が絶対零度になりかねない程の寒さを感じる。
「王族の護衛騎士となられる方は皆体術がすぐれているだけではありませんわ。周りにも目を配るのですが?貴方は周りを見れないのですね?」
「何を…」
「か弱い女性の足を避けることもできない…体幹がありませんわ」
あくまで子供を相手にするようだ。
対するミノウスは大声で怒鳴ることしかできない。
そんなやり取りを見て周りはドン引きしている。
「ありえない」
「王族の護衛騎士様が、あんな…」
「女に溺れて訓練をサボっていたとはいえ、か弱い令嬢に」
周りに人が集まり、ここぞとばかりにミノウスを責めた。
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それでも実力があるならば納得もできたが、堕落した姿を見せつけられれば殺意を抱く。
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