乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ

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156風の精霊王との対面~シシィside②




私の願いは我儘かもしれない。
けれど、これまでリネットお義姉様が国の為民の為に尽くしてきたのは事実。

同時に精霊にも礼を尽くしてきたのだから。


「何故天はそなた達を人に転生させた」

「え?」

「このような地に命を与えたのだ…人間でなければ幸福に暮らせたであろうに」

責めると言うよりも憐れむような視線だった。


「我らとて、善良なる民を虐める気はない。神話の時代から善の心を持つ者は手出しはできん」

「それは…」

「器を試した。万一そなたが保身に走ればこの地の風の加護を剥奪する気だった…」

だったと言うことは過去形なのかしら?


「現在白の魔女殿に救われた人間達が動いている」

「けしかけられたのですね」

「人聞きの悪いことを言う出ない。真実をありのままに事細かに説明してやったのだ。映像も見せてな?」


ああなんてことでしょう。
精霊王様とは私達人間とは異なる超越した神々と同一化していましたが…


話しの分かる方でしたわ。


「私はあの馬鹿共を地獄に叩き落し、尚且つ白の魔女殿にはもっと見返りがあるべきだと思っている」


「同感です。今までのご苦労を考えれば」

「ほぉ?話が分かるではないか?彼女は極悪非道な馬鹿共の代わりに己の魔力すべてを捧げるとも言っておってな…痛々しい程に純真無垢だ。汚れない花を踏みつけて良いと思うか?」

「許されませんわ」

「ならば…」

「ですが、屑にも使い方がありますわ。資源は大切に。環境にもお優しいリサイクルですわ」

「資源は大切にか…いいだろう」


視線を合わせ、私は風の精霊王様と握手を交わしました。

願いは同じ。
守りたい人も同じなのだから。


「手始めに過去に我らを侮辱した悪魔の一族を標的にしたい。家紋はこれだ」

「大賛成ですわ。ちなみにその家の直系の孫は義姉を結婚前夜に暴行を与え殺しかけた大罪人ですわ」


「何…」


「その後傷がいえないまま国外追放を命じた極悪非道な男です。その親も過去に義姉の両親を死地に向かわせるように仕向けた輩」

「千回殺しても殺したりぬ!」


同感ですわね。
殺しても殺したりませんわ。

死ねばよかったという程の苦痛を味合わせ尊厳を奪って地獄の生き方フルコースを味合わせたいですわ。


「ならば、真っ先に加護を奪ってくれる…それもじわじわとな」

「でしたら、一番苦しむ場所から良いですわ」

「そなたも悪よのぉ?」

「精霊王様には叶いませんわ」


こうして私達の地獄のフルコース計画が実行されることになるのだった。

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