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186影で泣く者達
しおりを挟む見習いの騎士さんは三日ほど休みを取り、その各騎士団の団長さんの話し合いで獅子宮から引き離すことになった。
獅子宮は人材の入れ替わりが激しいので見習い一人いなくても問題ないそうだ。
なんだかブラック企業まっしぐらだな。
私の部署はこんなにホワイトなのに。
そんな中。
「もう耐えられない!」
「待ちさない!」
今日も今日とて例の宮殿から一人の侍女が泣きながら逃げていく。
後を追うのは恐らく先輩侍女だろう。
「貴女だけじゃないのよ!」
「もう…耐えられません!」
しくしく泣く姿を見て気の毒になった。
余程怖い主人なのかと心配になる。
「もう聖女様のお世話なんてできません!」
え?
聖女様?
皇太子殿下じゃないの?
「婚約者からいただいたペンダントを粉々にされて…酷いです」
「侍女なのだから耐えなさい!」
「私は聖女様の奴隷になる為に侍女になったんじゃありません!もう耐えられません!」
涙を零しながら痛々しい表情で告げる侍女になんとも言えない気持ちになった。
大切な人からの贈り物…
それを壊されることはどんな思いか。
「滅多なことを言うんじゃありません。相手は救国の聖女様ですよ」
「あんなの…聖女様じゃない。悪魔です」
私は黙ってられなかった。
「失礼します」
「何です!今…」
部外者である私に声をかけらたのが不快なのか睨まれるたが気にせずもう一人の侍女に近づく。
「水晶宮の侍女のリーネと申します。そちらのペンダント、修復できるかもしれません」
「え?」
「鎖が着れておりますが、翡翠は無事ですし…知り合いに腕の良い鍛冶師がおります」
正確にはお爺ちゃんにお願いするのだけど。
「ただ鎖は交換する形になりますがよろしゅうございますか?」
「本当に…」
「はい。大事な婚約指輪のようなものですもの」
「えっ…」
何故解ったのか?という表情をされたけど。
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それに元の原型の形は四葉のクローバの形をしているのを見てすぐに分かった。
「たった一人の最愛の人に贈るメッセージ。とある国ではクローバーは最愛の人に贈る風習があると聞いてます」
「はい…そうなんです。婚約者は私の為に遠征先で…」
きっと恋人は騎士なのだろう。
戦場から帰還する時にこのペンダントを見つけ購入したのかもしれない。
しかも裏に字を掘るなんて…
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