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195すべてのきっかけ
しおりを挟む急展開を迎えた後に、獅子宮では騒ぎが起きた。
大勢の騎士が獅子宮を囲んでいたのだ。
「あれは…」
「親衛騎士団だ」
窓から真っ赤な騎士服に身を包む彼らに首をかしげる。
「通常王族、皇族には近衛騎士が専属の護衛になります。我が帝国では第一騎士団の伯爵以上の地位を持つ者が選ばれるのです」
「はい」
「ですが皇帝陛下、もしくは陛下に近しい身分の方が動かせる騎士団です」
通常は指揮権は皇帝陛下にあるが、国を空けることができない皇帝陛下に代わる高貴な地位にいる方が指揮を取る。
「皇族籍を抜けていようとも叔父上の功績は疑いようがない…万一の時の事を考えられたのでしょう」
「エルフレッド様…」
痛ましい表情だ。
無理もないかもしれない。
血縁同士で罰を与えようとしているのだから。
「そんな顔をするなりネット」
「でも…」
「あの男は越えてはいけない領域を超えた」
こうなった以上は罪は軽くない。
第三者の介入があるのであれば勿論のことだけど。
「ただ、隔離された部屋の隠し扉を見つけるのに協力してくれた者がいまして」
「え?」
「その扉は小さく、成人男性では通常見つけるのは不可能だったのですが」
普通では見つけられない扉。
聞けば子供の視線なら見つけることができるらしいい。
「…嫌な予感がするんだが」
「私も」
聞きたくない。
でも聞かないわけには行かない。
「しかも部屋は空調設備はなく、放置していたら凍死してもおかしくない程の温度だったのですが、父の身を守ったのがモフモフの毛布で」
「モフモフ…」
いやいや!
無いだろ?
アルフ達フェンリルモフモフだけど。
フサフサというには毛が短いのだけど。
「茶色と白のモフモフが…」
「「ヨーゼフゥゥゥ!!」」
二人で絶叫した!
あの食いしん坊犬めが!
何やってんのぉぉぉ!
ここ最近姿を見なかったし、ご飯以外の時は基本姿を見せなかったのに。
「陛下は天の使いモフモフ様だと仰せで」
「モフモフ様って何?」
「陛下は衰弱して幻覚を見たんだ!あれの何所が天の使いだ…いや、神の使いではあるが」
犬神だけどね!
でも中身はご飯をくれるなら節操のない犬だよ?
「ちなみにですが…そのモフモフ様が添い寝をしてくださったおかげで父は体温を失うことはありませんでした。しかもタイミングよく癒しの光が差し込んだようで」
「偶然の繰り返し!」
私にも原因がある。
要約するとヨーゼフが皇帝陛下の体を温め、タイミングよく私が治癒を行ったことで一命をとりとめたとか。
しかもヨーゼフがお腹を空かせたことで鳴き声を上げて、そのタイミングでリュードミーラ様達が発見することが叶ったとか。
これって本当に偶然なのだろうか?
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