乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ

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197裁かれる者~ベルラントside①






真っ赤に染まったあの女は大魔王のようだった。


情け容赦もなく、兵を素手で殴り、美しいこの宮殿が一瞬にして廃墟となった。


「ぐっ…貴様」

「あら?しぶといですわね」

皇太子であるこの私を見下すなど例え百万回死刑になってもその罪が許されることはない。
それ程の罪深きことをしているというのに!

「まだ息があるなら丁度いいですわ?父君と同じようにして差し上げますわ」

「止めろ!」

「まずはこれを注入するか?」

隣で涼し気な顔をするあの男。


「貴様…」

「無礼だな?私はお前に貴様呼ばわりされる立場ではないぞ?」

「馬鹿に言っても無駄ですわ。だって学習しないんですもの」

この私を馬鹿だと?

「何所の世界に正教皇国から追放になった女を聖女に祭り上げる馬鹿がいるのでしょうか?」

「は?」

「そこで倒れている女はかつて、女神殺しをした罪人です。白の魔導士であるお方を吊るしあげにして国外追放にしただけでなく、この帝国の皇弟殿下を侮辱し、誘惑をした性女ですわ」


何を言っている。
彼女が女神殺しをしただと?


「女神アスクピアーナ様の子孫である私の義姉を集団リンチをしましたの。しかも手違いで…謝ることもせずにご自分が誘惑した男にね?」

「ちなみに誘惑した男は元第二王子だ…イシュミール皇国から破門状も出ている」


貴族がイシュミール皇国から破門状が出ることは社交界から爪はじきにされるだけではない。
許されない罪人に送られるとされている。


「嘘だ…彼女は聖女だ。そうでなければ精霊が再び…」

「正確には、精霊に許しを乞うたのはこの女ではありませんわ」

「精霊に愛される一人の乙女がすべてをかけて許しを願った…他人の手柄を奪っただけだ」



シャルロットは聖女ではなく罪人だった?


「その証拠…」

「うっ!」


気を失っているシャルロットの胸倉を掴み、胸元を見せる。


「何を…きゃああ!」


「御覧なさい。この落胤を」

「これは…罪人の烙印」


黒い薔薇が胸元に刻まれている。


「何するの!」

「お黙りなさい」

「ぎゃあ!」


平手ではなく拳を作り殴りシャルロットは顔がへっこんだ。



「痛い…」

「あら?今からもっと痛いことをしますわ。まずは針地獄を十時間。その後裸足で焼け野原を歩き、その後は火あぶりですわ」

「なっ…嫌よ!」

「貴女に拒否権はありません。皇帝陛下暗殺未遂に加担しているのですから」

「違う!あれはベルラントが勝手にしたのよ」

「止めろ!」


この場で私の名前を出すな・・・


何とかしなくては。



誤魔化さなくては…

そうだ。
この女に責任を擦り付ければいいんだ!


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