ぐざい

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『願い』

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神さま
光の神様

僕はあの人に
ふれてみたい
僕はあの人に
愛されたい
指を絡めて
あのひとの目に
写りたい

僕はあのひとの
こころのなかの
たったひとつに
なりたいのです

どうか
神さま
どうか

僕に
僕に
あの人の側に行くための
力をください

身体を
ぼくに
下さい

小さい願いは
そらを仰いだ
なにもない。
青い空だけ。

しかし
神は応えたもうた。

おまえは
ただの種なのに
ひとの身体が
欲しいというのか。

なんて欲の深いことだ。

それは大変な願いだ。
簡単にはかなわない。

おまえは神に
身の丈に合わぬ
願いをしたのだ
忘れてはいけない

おまえの左足と左腕に枷をつけよう。
おまえは一時でも
自分の願いの
愚かしさを
忘れてはいけない。

そしておまえは
種であることを忘れてはいけない。

いいね
種の子
おまえは
愛されたら
土に還らなくてはならない

愛された時
おまえに印があらわれる

忘れるな
おまえは
たねのこ
おろかな
たねのこ

仮初の身体と
名を与えよう

ああ
神様


そうして
種は
セーミルという名の
人になった。

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