31 / 35
番外編3:似たモノ同士
しおりを挟むくつしたがドッグランに来たばかりの頃
イアン「おーい、くつした?今日は少しだけでも走ってみないか?」
くつした「くぅ」ピタ
くつしたはひたすらに俯いてイアンの足に頭を押し付けてるよ!
イアン「やっぱり今日もダメか(でも、家ではあんなにお喋りなのに……どうして)ん?」
ヒソヒソ
赤髪のテイマー「アイツか、毎年大会で表彰台に登るイアン・ダンバーってのは」
イアン「っっ!!」ピシ
茶髪のテイマー「ああ、そうだ。今回はあの狼で大会に出るらしい」
青髪のテイマー「なんだ、今回は大丈夫そうじゃないか。あの狼は大した事なさそうだ」
白髪のテイマー「いや、油断するな。相手はあのイアン・バンダーだ。よく観察しておいた方がいい」
ジーーーッ
イアン(なっ、なんで……そこで俺を見るんだよ!大会に出るのは俺じゃなくて、くつしたなのにっ!見るな!コッチを見るな!……つーか!くつしたの事を大した事ないって言ったヤツ絶対許さねぇ)ぐっ
「許さなねぇ」なんて思いつつ、イアンは周囲からの視線に耐えかねて俯いちゃった!
そしたら、自分と同じく俯くくつしたが見えたよ!
くつした「……くぅ」
イアン(……きっと、狼にも色々あるんだろうな。もしかして、くつしたも周りの狼から何か言われてたりして)
◇◆◇
赤褐色の狼『あら?あの狼、なんだか凄く強そうな子ね』
くつした『っっ!!』ピシ
白色の狼『なに?まぁまぁまだ子供じゃない。でも、あの子いいわね。番いたいわぁ』
灰色の狼『あー!あの子は前来た時に私が先に目を付けてたのよ!番うなら私が先!』
くつした(うぅ、なんであのメスはずっとくつしたを見るんだ。こわい、こわい。帰りたい、イアン。帰りたい)グググッ
くつしたはくつしたで、周囲のメスの狼達からの視線にビビって頭をイアンにグイグイ押し付けてる!
まだまだ子供のくつしたに、メスの狼の視線は怖いみたい!
◇◆◇
くつした「ぐぅぅ、ぐぅぅ」ぐいぐい
イアン「くっ、くつした!おっ、おい!あんまり押すな!危ないだろ!?」
くつした「ぅーー」ぐいぐい
イアン「おい、くつし……」
赤髪のテイマー「今後、イアンがどう動くか。何か変わった事を始めたら報告し合おう」ヒソヒソ
茶髪のテイマー「分かった。他の奴らにも伝えておこうぜ」
イアン「~~っ!(聞こえてんだよっ!?どうせならちゃんと聞こえないように言えよ!?もう、俺も帰りたい……)」
シーザー「お!そこに居るのはイアンじゃないか!奇遇だなぁ!」すたすた
イアン「……し、シーザー」
シーザー「なんだぁ?今日もダメそうなのか?」
イアン「っダメじゃねぇよ!くつしたをダメって言うな!」くわっ
シーザー「何言ってんだ。俺は一度もくつしたをダメなんて言ってない。俺が〝ダメそうか?〟って言ったのは、お前だよ。イアン」
イアン「っ!!」
シーザー「お前まで俯いてどうするんだ!優秀なヤツは注目されるのが常だ!お前も俺を見習った方がいい!」
イアン「お、お前なんか……見習いたくねぇし」ぐっ
シーザー「ま、そう言うと思ったよ。……お?」
イアン「な、なんだよ」
シーザー「せっかく来たんだストローと一緒に散歩でもどうだ?」
イアン「ストローと?」
シーザー「くつしたもストローとならまだマシみたいだし」
イアンが足元を見てみると、フスフスと互いに鼻を近づけ合うくつしたとストローの姿があったよ!
イアン「ほ、本当だ」パチパチ
◇◆◇
ストロー『おまえ、なんでつよいクセに下ばかり向いてる?』
くつした『だって、だって……』
ストロー『メスなんかがこわいのか?』
くつした『……だって、きもちわるい』
ストロー『わからなくもないが、そんなに下ばかり向いていると、お前の飼い主がバカにされるぞ』
くつした『いあんが?』
ストロー『そうだ』
くつした『なんでー?』
ストロー『だっておれ達の飼い主は、おれ達を従えるのがやくわりだ。それなのに、お前がそんなんじゃ、飼い主がムノウだって思われてバカにされる』
くつした『っっ!!!』ピン!
ストロー『いいか?お前の飼い主はおれの飼い主の〝なかま〟だ。だから、お前がしっかりしないと、おれのシーザーまでバカにされる。しっかりしろ』
くつした『……うーー。わかった。くつしたも、くつしたのイアンがバカにされるのはイヤだ』
くつした、さっそくストローの言った「おれのシーザー」を真似っこしたよ!
ストロー『そうだろ。お前の飼い主はおれのシーザーの友だ。何かあったらおれも助けてやる。だから、まずは顔をあげろ』
くつした『わかった。ありがとう。すろとー』
ストロー『……ストローだ』
\くつしたは、ストローの友達になった!/
くつしたがストローにだけは狼見知りをしなかったのは、イアンがシーザーにだけは普通に話してるからだよ!
使い魔は、いつだって飼い主を見てる!
◇◆◇
シーザー「ところで、イアン!この後、うちに来ないか!新しい狼用の噛歯剤が手に入ったんだ!」
イアン「……ストロー、やっぱり良い狼だな」うっとり
シーザー「ははっ、無視か!」
ストロー『くつした。お前は普通の狼じゃないな?なにものだ』
くつした『くつしたは、神獣ホーラントの子ぞ!』
ストロー『ホーラント……?』
くつした『すろとーのは誰の子だ?』
ストロー『……ストローだ』
くつした『すとろーの子かぁ』
ストロー『……ぐるっ』
くつした&イアン、ストロー&シーザーに対しては安心して地を出せる!
ちなみに、ストローは内心「ストローって言えんじゃねぇか!?」と思ってる。
でも、なんか突っ込む気も失せてる。
84
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる