千放シリーズについて語る

しらき

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外伝-剣崎雄の世界論…もう1人の記録者の話

白城の旅の目的は?

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 剣崎視点の話なので外伝という立ち位置ですが、白城の旅立ちについて書かれているので結構大事な話だったりします。
 ここにちらっと登場した若槻さんについてはまた過去編で色々と、本当に色々と、書くことがあるのですがまた追々。
 さて、剣崎雄の目標は世界の全てを記録すること、正確には『剣崎雄の世界論』を完成させることです。もちろん、世界の全てを記録するなんて不可能ではありますが彼はロマンチストでナルシストなので自分なら出来ると思っています。ただ世界中旅するために死なない身体と優秀な助手は欲しいと思っています。
 一方でこの話でもう1人キーとなる人物が新井さん。聖クライシスやそれ以前の話で様々なトラウマを抱えた白城にどうにか生きる希望を持って欲しいと思っている彼は自身が旅人なのもあり、旅をして気晴らしをするのが良いと考えます。そして都合よく目の前に「世界の全てを見たい!」などと言う少年がいる。剣崎の自分勝手で強引な性格がむしろ良い薬になると考えた新井さんはこの2人を一緒に旅させようと考えます。表面上は「剣崎少年の保護」を白城に頼んだ形になっていますがこの旅、実際は新井さんが剣崎に「白城のケア」を頼んだものになっています。
 乗り気でない白城と旅に心躍らせる剣崎。彼らが最初に向かう旅先は科学者の国、理研特区。ここで剣崎は優秀な助手(?)に加えて死なない身体まで手に入れることになりますがそれはまた別の話。
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