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第三章
第15話『昔馴染みとの会話に花が咲くも、急展開に』
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『芹那、本当に助かった』
「っと、送信」
和昌は、今回の相談役となってくれた安久津芹那へと連絡を入れた。
昨日のデートでは、荷物を持ち、配送センターへ向かう。という行程を何度も経て、無事に筋肉痛となった。
昼飯の時間になるまでは、『ただ楽しい』『幸福な時間』『自分なんかがこんな大剣をしていいのか』と、思っていたのだが……午後の時間は途方に暮れてしまうほどの忙しさであった。単純に人が増えて来たことから、合間を縫って移動するのが大変になってきたというのもあるが、片時もなく華達に両腕の自由を奪われていたというのも起因している。
それはもう、周りからの目線が気になり過ぎて、精神的な疲労も蓄積されてしまうほどに。
嬉しい悲鳴とはまさにこのことなのだが……。
『いいよ別に。ていうか、探索者として楽しそうにやってるみたいだね』
和昌はボーッと、でも楽しかったなと昨日という1日を振り返っていたら芹那からの連絡が返ってきた。
だからこそ、うっかりと通話ボタンを押してしまう。
「ん――あ、やべ」
「どうしたの急に」
しかし、時すでに遅し。
芹那も咄嗟のことだったため、ほぼ反射的に応答ボタンを押してしまっていた。
「ごめん、押し間違えた」
「まあそんなことだろうとは思ったけど」
「そ、それにしても、こうして話をするのは随分と久しぶりだよな」
「言われてみればそうかもね」
文字だけのやり取りだけならまだしも、本当に久しぶりに互いの声を聴いて、自然と気まずさが空気感を支配してしまう。
「こんなタイミングだし、大炎上おめでとう」
「なんだよその最悪な祝福は」
「自分もそうだけど、周りでそんな人いないからね」
「そりゃあ俺だってそう思ってたっての」
「で、実際のところはどうなの? 裏アカで愚痴ってたり、悪口を言ってたわけ?」
「んな馬鹿な。ゲームを録画して編集して、ボイスロイドで声を編集してるんだぞ。時間的な余裕なんてあるわけないだろ」
「でしょうね」
和昌は「じゃあなんで聞いたんだよ」と言い返したい気持ちをグッと堪える。
互いの距離感的にはそういうのを言い合っても気が許せはする。しかし和昌は芹那に対して恩も感じている。
なぜなら、100対0と言っても過言ではない状況下だったのにもかかわらず、ほぼ無条件で信用してくれたからだ。
しかもその後も、分け隔てなく接してくれている。だからこそ、口論になってしまうようなことは避け、この距離感を大切にしようと思っている。
「勘ぐりたくはないが、こういうのって誰かが企てたってやつだよな」
「それしか考えられないわね。どうせしょうもない理由よ。妬み嫉み、そんなところ」
「俺って、基本的にソロで活動していたってのに不思議な話だ」
「逆にそれが原因だったりしてね。ゲーム実況者とかゲーム配信者って今や珍しくないでしょ? だから知名度を上げるためには、誰かとコラボするのが手っ取り早い……っていうのは、私より和昌の方が詳しいか」
「まあな。理由がそこにあるのなら、1人でのし上がっていった俺は邪魔者の何者でもないだろう。わからなくもないが、そう考えると俺の敵は複数かつ計画的な仕業ってところか」
「そうね。あまりにも陰湿すぎるけど。そういうのって、絶対に後々からボロが出るだろうし、絶対に上までいけないでしょ」
「うわーっ。俺より芹那の方が怖っ」
芹那は和昌からおちょくられるものだから、怒気が込められた咳払いをする。
それに臆する様に顔をスマホから一瞬だけ離した。
「そういえば、芹那って今なにしてんの?」
「実は私も探索者をやってるんだよね」
「え……あー、だから俺に勧めてきたのか」
「そういうこと。まあ、ゲーム実況とかしかやってないひ弱男子だと思ってたから、助けを乞うのを待ってたんだけど。案外、上手くいかないものね」
「おい、俺をわけのわからない理由で試すなよ。死んでたらどうすんだ」
「いやいや、スライム相手で死んでたら本当にどうしようもできないわよ」
「まあそれもそうか」
実際、ダメージをくらったが仰け反る程度だったことを思い出す。
しかし、ありのままのヤバい体験を打ち明けていく。
「だがな、冗談抜きで天国と地獄を味わったんだぞ」
「最序盤で? 大金でも落ちてたの?」
「いやいや――」
1から10まで全てを話し終えると、
「うわあ、それは災難だったわね。ちなみに私もまだそこまでは行ってないよ」
「総合的に考えたら、生きているだけでもラッキーってことではあるな」
「それにしてもレアドロップアイテムが2つねぇ。正直なところ、羨ましいとしか言えないけど、なにか隠してない?」
「まあ……いいか。とりあえず、驚くと思うからあらかじめ言っておく。声量だけには気を付けろよ」
「ん? そんな大袈裟な。大声を出して驚くようなことがそうそうあると思う?」
「じゃあ言うが、俺の剣は100億円の価値があるらしいぞ」
「ひゃ、ひゃひゃ100億円!?!?!?!?」
「おいおいおい、声声」
「あっ」
だから前もって忠告していたのに、と和昌は思っていてるがもう遅い。
「という感じで、俺はこの2つを手に入れた瞬間からパーティっていうものを諦めてたんだが――」
「美少女2人とパーティを組むことになったってことね」
「なんでそうなるんだよ」
「いやわかるでしょ。私に相談してきたのをもう忘れたの?」
「いやいやいや、だって文字だけだろ。それでどうやってわかったんだよ」
「女の勘ってやつよ。文字から滲み出てたわよ。そんでもって鼻の下を伸ばしに伸ばしてたのを簡単に想像できた」
「うっそ、マジかよ……女の勘って凄いな」
「てか少しは否定したらどうなの」
いやしかし、ここで簡単に否定できないのが悩ましいところ。
体が少し悲鳴を上げているものの、確かに感じた高揚感は未だに収まらりきらず、幸福感も今でも心を温めてくれる。
「まあでも、私がパーティに入ってもいいわよ」
「え、なにその急な展開」
「こんなところで見栄を張っていても仕方ないから白状する。私はなんだかんだ言ってパーティを組めていないの。それでどうしようって思ってた時に、和昌の一件があったから待ってたの」
「俺が弱音を吐いて助けを乞うことを?」
「そう大正解」
「ちょっとは柔らかくすることはできないのか?」
「だから今、罪滅ぼしをしようと恥を忍んで洗いざらい白状してるんでしょ」
「ははぁ……」
謝っているのか怒っているのか。感情が行き来しているのか、それとも悪びれる素振りをただ隠しているだけなのか。
通話越しではわからないからこそ、話はすぐに再開する。
「さっきの言葉を訂正するわ。和昌、お願いだから私をパーティに加えてほしいの」
「急にド直球だな」
「ええ、自分がどれだけ横暴なふるまいをしているかはわかっているわよ。でもね、他に頼れる人が居ないのも事実なの」
「なあ芹那、もしかして自暴自棄になってやしない? 大丈夫?」
「ええ大丈夫よ。私なんてコミュ障だし? 自分から受付嬢に相談することだって全然できないし? いつも1人でご飯を食べていますよ? こんな惨めな生活を送り続けて、少しも焦らないと思うの?」
「あっ」
芹那の地雷を踏み抜いてしまったことを察する和昌。
「わかったわかった、もういいって。じゃあ明日、狩場に一緒に行こう。んで、みんなと話をしながら狩りをして、帰りにパーティ申請をしよう。それでいいだろ?」
「それでお願いします。でも、受け入れてもらえるかな」
「大丈夫だろ。そこまで悪い人達でもないし、俺の知り合いだからってこれから連絡しておくからそこまで心配する必要はないと思うぞ」
「ならいいんだけど……」
「まあ、今日はもう遅いから明日の朝にでも連絡を入れるから」
「わかった。お願いね」
「んじゃあそろそろ通話は終わりにしよう。集合場所は現地……というより、施設前ぐらいでいい?」
「うん、それで」
「じゃあおやすみ」
「おやすみ」
ここで通話は終了。
和昌はベッドに横たわって体を伸ばした。
「なんだかいろいろと急展開だったが、まさかパーティメンバーが増えることになるとはな」
スマホを充電ケーブルにさしこんで、布団の中に入る。
「また明日から頑張りますかっと」
ベッド付近に置いてあるリモコンで電気を消し、和昌は眠りについた。
「っと、送信」
和昌は、今回の相談役となってくれた安久津芹那へと連絡を入れた。
昨日のデートでは、荷物を持ち、配送センターへ向かう。という行程を何度も経て、無事に筋肉痛となった。
昼飯の時間になるまでは、『ただ楽しい』『幸福な時間』『自分なんかがこんな大剣をしていいのか』と、思っていたのだが……午後の時間は途方に暮れてしまうほどの忙しさであった。単純に人が増えて来たことから、合間を縫って移動するのが大変になってきたというのもあるが、片時もなく華達に両腕の自由を奪われていたというのも起因している。
それはもう、周りからの目線が気になり過ぎて、精神的な疲労も蓄積されてしまうほどに。
嬉しい悲鳴とはまさにこのことなのだが……。
『いいよ別に。ていうか、探索者として楽しそうにやってるみたいだね』
和昌はボーッと、でも楽しかったなと昨日という1日を振り返っていたら芹那からの連絡が返ってきた。
だからこそ、うっかりと通話ボタンを押してしまう。
「ん――あ、やべ」
「どうしたの急に」
しかし、時すでに遅し。
芹那も咄嗟のことだったため、ほぼ反射的に応答ボタンを押してしまっていた。
「ごめん、押し間違えた」
「まあそんなことだろうとは思ったけど」
「そ、それにしても、こうして話をするのは随分と久しぶりだよな」
「言われてみればそうかもね」
文字だけのやり取りだけならまだしも、本当に久しぶりに互いの声を聴いて、自然と気まずさが空気感を支配してしまう。
「こんなタイミングだし、大炎上おめでとう」
「なんだよその最悪な祝福は」
「自分もそうだけど、周りでそんな人いないからね」
「そりゃあ俺だってそう思ってたっての」
「で、実際のところはどうなの? 裏アカで愚痴ってたり、悪口を言ってたわけ?」
「んな馬鹿な。ゲームを録画して編集して、ボイスロイドで声を編集してるんだぞ。時間的な余裕なんてあるわけないだろ」
「でしょうね」
和昌は「じゃあなんで聞いたんだよ」と言い返したい気持ちをグッと堪える。
互いの距離感的にはそういうのを言い合っても気が許せはする。しかし和昌は芹那に対して恩も感じている。
なぜなら、100対0と言っても過言ではない状況下だったのにもかかわらず、ほぼ無条件で信用してくれたからだ。
しかもその後も、分け隔てなく接してくれている。だからこそ、口論になってしまうようなことは避け、この距離感を大切にしようと思っている。
「勘ぐりたくはないが、こういうのって誰かが企てたってやつだよな」
「それしか考えられないわね。どうせしょうもない理由よ。妬み嫉み、そんなところ」
「俺って、基本的にソロで活動していたってのに不思議な話だ」
「逆にそれが原因だったりしてね。ゲーム実況者とかゲーム配信者って今や珍しくないでしょ? だから知名度を上げるためには、誰かとコラボするのが手っ取り早い……っていうのは、私より和昌の方が詳しいか」
「まあな。理由がそこにあるのなら、1人でのし上がっていった俺は邪魔者の何者でもないだろう。わからなくもないが、そう考えると俺の敵は複数かつ計画的な仕業ってところか」
「そうね。あまりにも陰湿すぎるけど。そういうのって、絶対に後々からボロが出るだろうし、絶対に上までいけないでしょ」
「うわーっ。俺より芹那の方が怖っ」
芹那は和昌からおちょくられるものだから、怒気が込められた咳払いをする。
それに臆する様に顔をスマホから一瞬だけ離した。
「そういえば、芹那って今なにしてんの?」
「実は私も探索者をやってるんだよね」
「え……あー、だから俺に勧めてきたのか」
「そういうこと。まあ、ゲーム実況とかしかやってないひ弱男子だと思ってたから、助けを乞うのを待ってたんだけど。案外、上手くいかないものね」
「おい、俺をわけのわからない理由で試すなよ。死んでたらどうすんだ」
「いやいや、スライム相手で死んでたら本当にどうしようもできないわよ」
「まあそれもそうか」
実際、ダメージをくらったが仰け反る程度だったことを思い出す。
しかし、ありのままのヤバい体験を打ち明けていく。
「だがな、冗談抜きで天国と地獄を味わったんだぞ」
「最序盤で? 大金でも落ちてたの?」
「いやいや――」
1から10まで全てを話し終えると、
「うわあ、それは災難だったわね。ちなみに私もまだそこまでは行ってないよ」
「総合的に考えたら、生きているだけでもラッキーってことではあるな」
「それにしてもレアドロップアイテムが2つねぇ。正直なところ、羨ましいとしか言えないけど、なにか隠してない?」
「まあ……いいか。とりあえず、驚くと思うからあらかじめ言っておく。声量だけには気を付けろよ」
「ん? そんな大袈裟な。大声を出して驚くようなことがそうそうあると思う?」
「じゃあ言うが、俺の剣は100億円の価値があるらしいぞ」
「ひゃ、ひゃひゃ100億円!?!?!?!?」
「おいおいおい、声声」
「あっ」
だから前もって忠告していたのに、と和昌は思っていてるがもう遅い。
「という感じで、俺はこの2つを手に入れた瞬間からパーティっていうものを諦めてたんだが――」
「美少女2人とパーティを組むことになったってことね」
「なんでそうなるんだよ」
「いやわかるでしょ。私に相談してきたのをもう忘れたの?」
「いやいやいや、だって文字だけだろ。それでどうやってわかったんだよ」
「女の勘ってやつよ。文字から滲み出てたわよ。そんでもって鼻の下を伸ばしに伸ばしてたのを簡単に想像できた」
「うっそ、マジかよ……女の勘って凄いな」
「てか少しは否定したらどうなの」
いやしかし、ここで簡単に否定できないのが悩ましいところ。
体が少し悲鳴を上げているものの、確かに感じた高揚感は未だに収まらりきらず、幸福感も今でも心を温めてくれる。
「まあでも、私がパーティに入ってもいいわよ」
「え、なにその急な展開」
「こんなところで見栄を張っていても仕方ないから白状する。私はなんだかんだ言ってパーティを組めていないの。それでどうしようって思ってた時に、和昌の一件があったから待ってたの」
「俺が弱音を吐いて助けを乞うことを?」
「そう大正解」
「ちょっとは柔らかくすることはできないのか?」
「だから今、罪滅ぼしをしようと恥を忍んで洗いざらい白状してるんでしょ」
「ははぁ……」
謝っているのか怒っているのか。感情が行き来しているのか、それとも悪びれる素振りをただ隠しているだけなのか。
通話越しではわからないからこそ、話はすぐに再開する。
「さっきの言葉を訂正するわ。和昌、お願いだから私をパーティに加えてほしいの」
「急にド直球だな」
「ええ、自分がどれだけ横暴なふるまいをしているかはわかっているわよ。でもね、他に頼れる人が居ないのも事実なの」
「なあ芹那、もしかして自暴自棄になってやしない? 大丈夫?」
「ええ大丈夫よ。私なんてコミュ障だし? 自分から受付嬢に相談することだって全然できないし? いつも1人でご飯を食べていますよ? こんな惨めな生活を送り続けて、少しも焦らないと思うの?」
「あっ」
芹那の地雷を踏み抜いてしまったことを察する和昌。
「わかったわかった、もういいって。じゃあ明日、狩場に一緒に行こう。んで、みんなと話をしながら狩りをして、帰りにパーティ申請をしよう。それでいいだろ?」
「それでお願いします。でも、受け入れてもらえるかな」
「大丈夫だろ。そこまで悪い人達でもないし、俺の知り合いだからってこれから連絡しておくからそこまで心配する必要はないと思うぞ」
「ならいいんだけど……」
「まあ、今日はもう遅いから明日の朝にでも連絡を入れるから」
「わかった。お願いね」
「んじゃあそろそろ通話は終わりにしよう。集合場所は現地……というより、施設前ぐらいでいい?」
「うん、それで」
「じゃあおやすみ」
「おやすみ」
ここで通話は終了。
和昌はベッドに横たわって体を伸ばした。
「なんだかいろいろと急展開だったが、まさかパーティメンバーが増えることになるとはな」
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ベッド付近に置いてあるリモコンで電気を消し、和昌は眠りについた。
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