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第3章
第09話 白い羽は終わりの始まり
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不安定に軋む橋を避けて、女神様の泉コースを進むことに。足元がかなり危うい険しい崖から離れ、山道を行けることにホッとする。
「紗奈子。部分的に段差が多い場所があるから、転ばないように気をつけて」
「うん。えぇと、女神様の泉コースは……あの分かれ道を右に行くのね。きゃっ……慎重にしていかないと。いやでも、落ちたら命の危険がありそうな崖周辺よりは断然いいわよね」
「こんな時に、羽が使えれば楽なんだけど。いや、人間というのはいつもこうして地面を踏みしめながら、懸命に生きているのか。うん……空から眺めているだけじゃ、気づかないことばかりだよ」
いつもだったら守護天使特有の白い翼で自由に飛んでいるフィード様だが、人間に擬態しているため不便そうである。私もフィード様も山登り用のスニーカーを装備しているのに、慎重にならざるを得ない。途中で道を切り替えたせいで、獣道を突っ切る場面が出来てしまったせいだろう。
けれど、順路としては間違えていないらしく、ゴツゴツとした岩肌や私の身長くらいの草が生茂るゾーンに驚きながらも、間違えずに泉方面への道を進んでいるようだ。
『観光客の皆様へ。女神様へのお供えものをお願い致します。あなたの安全な山登りのためにも……是非、女神様へお供えを』
もうすぐ泉に到着……というところで、お供えの準備が済んでいるか訊ねる看板が。お供えの有無に関しては、観光客それぞれの判断に委ねられていると勝手に解釈していたけれど。
「……随分と意味ありげな雰囲気で、看板が立っているね。こういう言い方するとなんだけど、案内というよりも警告文みたいだ」
フィード様が淡々と、けれどちょっとだけ疑う感じに看板を読み上げる。あなたの安全のためにも……という文言は、まるでお供えを無視すると危険が降りかかるかのような言い回しだ。実はこの泉を通過したければ、必須条件と言って良いほど重要事項だったみたいで動揺する。
「そっか、女神様にお供えするのが、泉周辺を通過する礼儀なのよね。どうしよう? お供えって言われても、今朝の茶店で手に入れたおにぎりセットくらいしか思いつかないわ」
「えぇと……オレみたいな守護天使に対しては、クッキーやミルクをお供えしてくれる人が多いけど。泉の女神様っていうと、どんなものが好みなんだろうね。有名な御伽噺の金の斧と銀の斧は……木こりじゃないと意味ないだろうし」
「……私、剣士であって木こりじゃないもの。狭い道のりでも動きやすいように、今回の旅路は銀のショートダガーを装備しているけど。それこそこの武器を泉になんか投げてしまったら、戦闘の手段が無くなっちゃうわ。魔が差しても泉に投げないようにしないと……」
古今東西、泉に宿る女神様というのは、ちょっとだけ天邪鬼で人間を試すような存在だ。有名どころの御伽噺では、普通の斧を落とした木こりに、金の斧と銀の斧のいずれかから選ばせるという。
正直者ならば素直に普通の斧を落としたことを告げるはず。そしてその正直な若者へのご褒美として、価値の高い金の斧をプレゼントしてくれるのだという。決してわざとらしく、所持している武器や防具を泉に投げ込むべきではない。
「うーん。メイン装備を手放すわけにはいかないし……手持ちのお守りや、ちょっとだけ価値のありそうなアイテム類をお供えすれば、いいんじゃないかな?」
「間違えて落とした斧を自己申告すると見返りがあるだろうけど、自発的なお供えならお菓子でもアイテムでも大丈夫よね。飴玉や回復ポーションなら手持ちにあるし、取り敢えずは泉のエリアに入ってみましょう!」
「なんだか、オレ自身がゲームのプレイヤーか、御伽噺の木こりの若者になった気分だよ。人間に擬態すると、だんだん人間感覚に近くなるのかもね。守護天使のオレが女神様に試されるなんて滅多にないし、こんなことなら斧の一つでも持参すれば良かったな」
(そういえば、例のスローライフ系乙女ゲームって、バリエーション違いの男性プレイヤーモードもあるんだっけ。もしかしたら、フィード様は男性プレイヤーのポジションに近いのかしら。このまま恋愛シミュレーションゲームの舞台に、守護天使である彼を巻き込んで平気なの? ううん……考えすぎよね)
一瞬だけ、不穏な疑惑が胸をよぎったけれど、永遠に十代半ばの状態を維持する守護天使フィード様を恋愛対象に捉える人は、滅多にいないだろう。
さて、落としたオノで人を試す女神様……けれどそれはあくまでも、一般的な御伽噺の世界である。私と守護天使フィード様が足を踏み込んだその泉周辺は、御伽噺の女神様とは異なる『スローライフ系乙女ゲームの女神様』なのだ。
彼女が何を求めているかなんて、実のところ……乙女ゲームのプレイヤーであればとっくに分かっていそうなものなのに。大きな運命の分かれ道は、きっと回避することは出来ない。
まるでゲームのオートモードにでもかけられたように、私とフィード様は夢中になって泉のほとりへと引き寄せられていくのだった。
* * *
「わぁ……綺麗な泉ね。光の加減で虹色に輝くのかしら?」
「お供え用の小さなお社もちゃんと用意されていて、想像していたよりもずっと正式な神の住まいみたいだね。これは失礼のないように、きちんと挨拶していかないと」
虹色に輝く水面は女神様が住んでいるという設定を納得させる美しさ。色とりどりの水生植物が、なお女性的な輝きを際立たせている。私はカバンからお供え用の飴玉を取り出し、フィード様もウエストポーチから、何かを取り出していた。
「……結局、お供えに出来そうなものは、この飴玉だけか。けど、召喚の代金としてこれを捧げることで、今があるわけだし、ご利益はあるかも。フィード様は、何をお供えするの?」
「オレは……この天使の羽を捧げておこうと思ってさ。守護天使はいつでも自分の羽をいくつか所持しておいて、いざという時に使うんだよ。これは羽ペンとして使えるように、加工してあるんだ」
「えっ……自分の羽を? そう。確かに普通のお供えよりもご利益が高そうね。じゃあ、お祈りしましょう」
白い羽ペンの正体は、まさかのフィード様自身の羽の一部で。大胆なお供えの正体に言葉がすぐに見つからなかったが、守護天使の世界では常識なのかも知れないとそれ以上追及しないようにした。
お供えコーナーに飴玉と羽ペンを捧げて、賽銭と共に祈りを唱える。すると女神様からの了承を得たのか、ふわりと風が吹き抜けた。水面がざわざわと揺らいで、空気感が清涼なものにみるみる変化していく。
『本当によろしいのね、天使様。貴方の羽を頂戴しても……白い羽は終わりの始まり……ですわね』
可愛らしい少女の声が何処かから聞こえた気がしたが、風のざわめきに混ざり合い空の向こうに消えていった。これがきっかけで、女神様がフィード様の翼を全て欲することになるなんて、想像も出来ずに。
「紗奈子。部分的に段差が多い場所があるから、転ばないように気をつけて」
「うん。えぇと、女神様の泉コースは……あの分かれ道を右に行くのね。きゃっ……慎重にしていかないと。いやでも、落ちたら命の危険がありそうな崖周辺よりは断然いいわよね」
「こんな時に、羽が使えれば楽なんだけど。いや、人間というのはいつもこうして地面を踏みしめながら、懸命に生きているのか。うん……空から眺めているだけじゃ、気づかないことばかりだよ」
いつもだったら守護天使特有の白い翼で自由に飛んでいるフィード様だが、人間に擬態しているため不便そうである。私もフィード様も山登り用のスニーカーを装備しているのに、慎重にならざるを得ない。途中で道を切り替えたせいで、獣道を突っ切る場面が出来てしまったせいだろう。
けれど、順路としては間違えていないらしく、ゴツゴツとした岩肌や私の身長くらいの草が生茂るゾーンに驚きながらも、間違えずに泉方面への道を進んでいるようだ。
『観光客の皆様へ。女神様へのお供えものをお願い致します。あなたの安全な山登りのためにも……是非、女神様へお供えを』
もうすぐ泉に到着……というところで、お供えの準備が済んでいるか訊ねる看板が。お供えの有無に関しては、観光客それぞれの判断に委ねられていると勝手に解釈していたけれど。
「……随分と意味ありげな雰囲気で、看板が立っているね。こういう言い方するとなんだけど、案内というよりも警告文みたいだ」
フィード様が淡々と、けれどちょっとだけ疑う感じに看板を読み上げる。あなたの安全のためにも……という文言は、まるでお供えを無視すると危険が降りかかるかのような言い回しだ。実はこの泉を通過したければ、必須条件と言って良いほど重要事項だったみたいで動揺する。
「そっか、女神様にお供えするのが、泉周辺を通過する礼儀なのよね。どうしよう? お供えって言われても、今朝の茶店で手に入れたおにぎりセットくらいしか思いつかないわ」
「えぇと……オレみたいな守護天使に対しては、クッキーやミルクをお供えしてくれる人が多いけど。泉の女神様っていうと、どんなものが好みなんだろうね。有名な御伽噺の金の斧と銀の斧は……木こりじゃないと意味ないだろうし」
「……私、剣士であって木こりじゃないもの。狭い道のりでも動きやすいように、今回の旅路は銀のショートダガーを装備しているけど。それこそこの武器を泉になんか投げてしまったら、戦闘の手段が無くなっちゃうわ。魔が差しても泉に投げないようにしないと……」
古今東西、泉に宿る女神様というのは、ちょっとだけ天邪鬼で人間を試すような存在だ。有名どころの御伽噺では、普通の斧を落とした木こりに、金の斧と銀の斧のいずれかから選ばせるという。
正直者ならば素直に普通の斧を落としたことを告げるはず。そしてその正直な若者へのご褒美として、価値の高い金の斧をプレゼントしてくれるのだという。決してわざとらしく、所持している武器や防具を泉に投げ込むべきではない。
「うーん。メイン装備を手放すわけにはいかないし……手持ちのお守りや、ちょっとだけ価値のありそうなアイテム類をお供えすれば、いいんじゃないかな?」
「間違えて落とした斧を自己申告すると見返りがあるだろうけど、自発的なお供えならお菓子でもアイテムでも大丈夫よね。飴玉や回復ポーションなら手持ちにあるし、取り敢えずは泉のエリアに入ってみましょう!」
「なんだか、オレ自身がゲームのプレイヤーか、御伽噺の木こりの若者になった気分だよ。人間に擬態すると、だんだん人間感覚に近くなるのかもね。守護天使のオレが女神様に試されるなんて滅多にないし、こんなことなら斧の一つでも持参すれば良かったな」
(そういえば、例のスローライフ系乙女ゲームって、バリエーション違いの男性プレイヤーモードもあるんだっけ。もしかしたら、フィード様は男性プレイヤーのポジションに近いのかしら。このまま恋愛シミュレーションゲームの舞台に、守護天使である彼を巻き込んで平気なの? ううん……考えすぎよね)
一瞬だけ、不穏な疑惑が胸をよぎったけれど、永遠に十代半ばの状態を維持する守護天使フィード様を恋愛対象に捉える人は、滅多にいないだろう。
さて、落としたオノで人を試す女神様……けれどそれはあくまでも、一般的な御伽噺の世界である。私と守護天使フィード様が足を踏み込んだその泉周辺は、御伽噺の女神様とは異なる『スローライフ系乙女ゲームの女神様』なのだ。
彼女が何を求めているかなんて、実のところ……乙女ゲームのプレイヤーであればとっくに分かっていそうなものなのに。大きな運命の分かれ道は、きっと回避することは出来ない。
まるでゲームのオートモードにでもかけられたように、私とフィード様は夢中になって泉のほとりへと引き寄せられていくのだった。
* * *
「わぁ……綺麗な泉ね。光の加減で虹色に輝くのかしら?」
「お供え用の小さなお社もちゃんと用意されていて、想像していたよりもずっと正式な神の住まいみたいだね。これは失礼のないように、きちんと挨拶していかないと」
虹色に輝く水面は女神様が住んでいるという設定を納得させる美しさ。色とりどりの水生植物が、なお女性的な輝きを際立たせている。私はカバンからお供え用の飴玉を取り出し、フィード様もウエストポーチから、何かを取り出していた。
「……結局、お供えに出来そうなものは、この飴玉だけか。けど、召喚の代金としてこれを捧げることで、今があるわけだし、ご利益はあるかも。フィード様は、何をお供えするの?」
「オレは……この天使の羽を捧げておこうと思ってさ。守護天使はいつでも自分の羽をいくつか所持しておいて、いざという時に使うんだよ。これは羽ペンとして使えるように、加工してあるんだ」
「えっ……自分の羽を? そう。確かに普通のお供えよりもご利益が高そうね。じゃあ、お祈りしましょう」
白い羽ペンの正体は、まさかのフィード様自身の羽の一部で。大胆なお供えの正体に言葉がすぐに見つからなかったが、守護天使の世界では常識なのかも知れないとそれ以上追及しないようにした。
お供えコーナーに飴玉と羽ペンを捧げて、賽銭と共に祈りを唱える。すると女神様からの了承を得たのか、ふわりと風が吹き抜けた。水面がざわざわと揺らいで、空気感が清涼なものにみるみる変化していく。
『本当によろしいのね、天使様。貴方の羽を頂戴しても……白い羽は終わりの始まり……ですわね』
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