ガーベラ

一条 瑠樹

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幸せな2人

Gerbera 15話 ウォーク(歩く)

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Gerbera15話       WALK(歩く)
 

                一条 瑠樹


猛勉強と1組の恋人は今日もリハビリとお喋りと希望に志が沢山になる…


彼はリハビリに良い結果が出始めている事に喜びを感じている…

(ねぇ退院はいつになるのかなぁ?そろそろ退院出来ないものかなあ…少し歩けるようになって来て僕は何が自信が着いたよ…僕は君とまた僕のアパートに戻って楽しい毎日を過ごしたいよ…そう言う考えはあつかましいのかなぁ…僕はもう孤独に物事を考える余裕は無いよ…)



キャンバスに戻りたいと常々思って止まない彼は自分の想いを2人の付き添いに話してみた…



(貴方やこの子や私が決める事じゃ無いわ!!あくまで先生が決める事よ…手足が動く様になったからと言って直ぐに退院なんて出来ないと思うわよ!!  それとなく先生には話しては見るけれど…勉強、勉強と急に言い出して何か目論んでいる事でも有るの?  毎朝早く起きては治療の合い間に2人でお勉強ばかりしてるけれど…)



彼はリハビリして極力勉強して暇を無くすように振る舞っている様にも見えなくも無い!!



母親のコメントに彼は即答した!!



(うん!  僕は頑張って勉強して人に必要とされる仕事に就きたいんだ!!  例えば今からこんな仕事したいとか、こんな人に成りたいとか、あれをしたいとか、これをやりたいとか具体的な思案はないけれど人の役にたちたい…それだけだよ!! だから極力豊富な知識が欲しいんだ…休学中も勉強して頑張らなきゃね!!)



彼はリハビリに向かい次の日の診察日に女医に直接早期退院の為の相談をする腹づもりでいた!



その日朝から主治医の女医に話した…



女医は首を傾げながら彼のカルテを観ながら困っていた…
彼は力強く説得してみたが果たして女医はどう判断するものか?




(解りました!まだまだ治療をしなければ成りませんが杖を突いて歩けるようにまでなったし基本電車やバスや自転車の移動は無理よ!介護タクシーやマイカーでの移動を暫くできる約束なら…仮退院て事で10日後位に認めても良いでしょう…沢山勉強しなきゃね!! 私も貴方の努力には頭が下がるくらいよ!頑張りなさい!沢山食べて沢山努力してね!無理はダメよ!勿論事故には巻き込まれない様に執拗にウロウロ、ぶらぶらも車の来ない公園内でボールなんかが飛んで来ない場所でしてね!3日に1度は診察に来なさい!解りましたね!!)


(先生ありがとう)





彼女と母親は交代で大学までの送り迎えをする事になり大学の送り迎えは彼女が彼女の置き去りになっていたスケジュールを取り戻すために手が離せない時は母親が運転を…仮退院の為の準備を始めた!!



(母さんありがとう!僕は頑張って勉強して母さんに褒めてもらうよ!)



(母さんにありがとうは要らないって言っだでしょ!親として当然なんだから!言うなら彼女に言いなさいよ!)




幾日か過ぎる…病室から見える河の流れとビルと病室の敷地に留まる車の屋根を見下ろしながらポニーテールの彼女と2人笑いながら…沢山造った病院での想い出…毎朝、窓を横切る鳥達までも何年も前からの友達の様で…





退院当日がやって来たが、あくまで仮退院である…




荷物を母親と彼女が数日前から片付けていた事もあり仮退院の手続きと彼が毎日飲む薬の説明を受けて時間待ちをしていた…そして病室から診察室に呼ばれ彼は女医の診察を受けに歩みを進めて廊下を抜けて女医の名前が書いてある診察室の前に腰掛けた…看護士に付き添われ中へ入るとニッコリと笑いながら女医が話した…



(これからキャンバスに戻るのね…私も大学時代が懐かしいわ…頑張って勉強して世の中に貢献してね…(笑)
それからこれは痛い痛いリハビリを耐えて来た事と毎日勉強や日記を一生懸命して来たご褒美よ…受け取って頂戴ね…これ…ハイ…頑張りなよ…)


(先生これMont Blancの極太万年筆🖋  こんな高価な物良いの? 母さんに叱られちゃうよ!! 僕事故にあう少し前まで使ってたんだけど手放したんだよ…僕が使ってた物とおんなじだよ…インク吸わせるやつだね…Mont Blancはこれが1番良いよね! でも気がひけるよ…)



女医は笑ってこう言った…


(私はこれもう使わないのよ…机の肥やしにしちゃうしね…大学時代はこれを使いたかったけれど買う余裕はなかったわよ…だから医師になって直ぐに買ったの…でもなかなか持ち歩きが不便なのよね…このMont Blancは…(笑))



女医は昨日まで大事に使っていたMont Blancの万年筆にケースとインクをつけて彼が気を使わない様に…大事使っていたお宝をプレゼントしてみせた…



その頃病室の片付けをしていた彼女に…母親がピンク色の大きな袋を差し出した…



(こんな長い間ありがとうね…私からのプレゼントよ…脚のサイズ聴いてたからデパートで似合うと思って店員さんと決めたのよ…)


ロッキンホースバレリーナの靴だった…母親は彼から彼女のバレリーナの靴の事も雑談の中できいていたのだった…



(お母さん…なんでこれを…彼が喋ったんですか?こんな高価な物を本当に頂いて良いのですか?)



(私も大好きよ!もう履く歳じゃないけどね…まだまだお洒落してあの子に元気をあげなきゃね…勿論あなたも元気だして頑張らなきゃね…(笑)受け取って…はやく…)


彼女は大喜びで笑顔になった…


2人が手放して互いに忘れていた筈のお宝が全く違う形でプレゼントとして戻って来た…




人は人の気持ちや喜びや悲しみや痛みを共有できる事をきっと遺伝子の中でインプットされているのだろう……


そして人はまた辛い事や悲しみや痛みを共有しながら歩いて行く…



そして生命のみなぎる限り…



歩く…    そしてまた歩く…また歩く



歩いていく…
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