ゆるゆる王様生活〜双子の溺愛でおかしくなりそう〜

琴音

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二章 イアサントとアデラールとオーブ

6.オーブの間に潜入!

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 昼食の後僕の部屋でお茶を飲んでアンセルムを待つ間、かなりマズいのが分かり過ぎて部屋は重苦しい空気に包まれていた。誰も口をきかずシ~ンと静まり返りカップの音くらい。

 僕は二人に抱かれながらぼんやりなんとかなるのかな?もしかしたら僕の魔力を受け付けなくて?とか怖い事が頭に浮かんでは消え……不安でジュスランにたきついていた。

「待たせたな」

 そう言いながら部屋にアンセルムが入って来て、すぐに立てと僕らを促した。部屋を出るとカトレア棟の誰も来ない北の廊下のどん詰まりの壁の前に到着。アンセルムが手をかざすとドアが出現!マジか隠してたんだね。

「普段ここには人は来ません。そして、私と双子以外の者はここのドアを出現させられません。今はあなたにも出来ますよ」

 そう言うとドアを開けた。中は暗いけど降りる階段が少し見えた。

「行きますよ」
「はい」

 三人が中に入ると勝手にドアが閉まりポウっと壁が明るくなった。へぇ……色んな何かが仕掛けられてるんだね多分。

「着いて来てください。ルチアーノ様」
「あ、はい」

 コツコツと靴音を響かせながら一段ずつ降りていく。進むと明かりがポッポッと付き後ろは消えて行く。自分たちの周りだけが明るくなる仕掛けのようだ。

「ルチアーノ足元気を付けろ」
「うん」

 時々踊り場があったり曲がっていたり。どこまで降りるんだろう。かなり降りた所で広い所に着いた。何もない広いホール。目の前には甲冑の騎士が重厚な扉を槍をクロスさせて侵入者から守っていた。

「ここ?」
「ああ、この中にある」

 アンセルムが振り返り、

「ほら誰でもいいから」

 ポンとナイフを渡して来た。

「あ~俺がやるか」

 とジュスランは人差し指をスッと切り!騎士の胸の家紋に擦り付けた。

 ギギギィ~っと音を立て槍をどけ始めた騎士が、

「イアサントより続く末裔よ。通るがいい」

 二体の騎士は扉を開けた。

「行きますよ。皆さん」
「うん」

 ああと二人もアンセルムの後に続いた。中に入ると扉は騎士によって閉まった。んで、目の前には半透明の球体が浮いていて、部屋の中はオーブの明かりでそれなりの明るさはある。

「これがオーブです。その周りに台のようなものがいくつかあるでしょう?あそこから供給します」
「はい……」

 浮いているオーブの下に放射状の線があり台と繋がっていた。近づいてよく見ると台には手を置く為の手形が彫ってある。これ石で出来てるんだね。台は五つ。一人から五人まで一緒に供給出来るようだ。

「特になにか呪文がある訳ではないらしいのです。そこに手を置くだけと記録にはありました。ジュスランもステファヌも苦渋の表情で、

「父上も一度しかしてなくて、次の供給までには亡くなってしまったんだ。だからどんな事が供給者に起こるか不明なんだよ」

 あれ?っとステファヌ。

「これ前に見た時は虹色に表面がなってなかったか?」
「はあ……だったかなぁ」
「確かに水に油を落としたように光っていました。今は半透明なだけですね。もう完全な涸渇状態なのかも知れません」

 僕ここに手を置いたら魔力が無くなっちゃうんじゃ?怖いんだけどと独り言が漏れてたようで……ふふっとアンセルムが笑う。

「例え無くなっても数日寝込めば戻りますのでご安心を。体力と同じですね。休めば回復します」
「ああ……そうなんだ。それは安心だね……うん」

 それ間違うとぶっ倒れるってことだよね?なら誰かに支えて貰わないとここで変な倒れ方したら大怪我だよ。床石だし。アンセルムがとにかくやってみましょうと僕を見た。はあ……

「ジュスラン、ステファヌ万が一のために僕の隣にいて。倒れたら受け止めてね」
「おう!安心しろ」
「ちゃんと受け止めるから大丈夫だよ」
「うん」

 僕は台の前に立ち……はあ……怖いけど死にはしないはず!えい!っと手を置いた。すると台から光る魔力がオーブの下に流れて行きブワンブワンとオーブから変な音がする?うっ!マジか!どんどん吸われてくけど!

「ジュスラン、ステファヌ!マズいくらい吸われてるけど?」
「ああそうだろうな……すげぇ」

 表面に虹色の膜のようなものが浮いて来て下から液体見たいのが溜まり始めた……ん?何が聞こえる……?

「ジュスランなんか言った?」
「いや、誰も話しかけてないぞ」
「そう……」

 ……デラール……アデ……ール……俺のアデラール……帰ったのか……おいで……

「頭にアデラールおいでって……」
「え?なにそれ。おい!ルチアーノ!!」

 膝の力が抜けて僕は気を失ってしまった。


「アデラール……起きてくれ……」
「んあ……ココどこ?」

 真っ白な空間に石のような手触りなのに冷たくもない床で寝ている僕を見下ろす……ん?

「ん?アデラールじゃないのか?」

 そのままもなんだから起き上がり彼の前に座った。

「はい。多分子孫のルチアーノと申します。イアサント王ですか?」
「ああ、俺がイアサント……そうか戻って来たんじゃないのか……」

 すごくガッカリしてるね。ごめんなさい……アデラールじゃなくて。

「あなたはなぜここに?」
「ああ……少しばかりの魂をここに残したんだ。いつかアデラールに会えるかと。一緒にいたくて……」

 落胆の表情で下を向いてしまった。本当にごめんなさい。そんなに待ってたのに僕で。

「クンクン……お前俺とアデラールの子か?」
「え?ああ多分。もう僕と父しか残ってませんが。でも父は上手くうなじの紋が出なかったのでここにはいません」
「そうか……どのくらい経ったのだ。俺が死んでから」

 言っていいのかな。まあ。

「五百年くらい経ちました。アデラールはとうに神の元へ旅立ち子孫も僕ら親子だけ。アンの子ならたくさんリンゲルにもいますし、他もいます」
「そう……もうそんなにか。ここにいると時間感覚がなくてな。何故お前はここにいる?」

 話が長くなるけど説明した。

「ほほう……そりゃあ大変だな。ならオーブの管理の仕方を今世の王のお前に伝授するか。かわいいアデラール」
「イアサント様、ルチアーノです」
「ルチアーノか。ふむ………瓜二つだな。俺と別れた頃のアデラールに」

 確かにね。あの肖像画は僕かと思うほどだしね。

「おいで」

 胡座で座り膝をポンポンとして座れと。ウッ!座っていいのか?まあ……とおずおず膝に座った。

「顔をよく見せてくれ」
「はい」

 見上げると双子にどことなく似ていて薄い緑の瞳に金色の髪。今の双子より歳は上かな?三十と少しって所。イアサントはお爺さんになってから亡くなったはずだからこの歳の頃に魂を移したのかも。頬を撫でながら愛しそうに、

「抱いてもいいか?」
「は?」
「う~ん、お前の番は誰だ?」

 頬を撫でながらチュッチュッと頬やら首筋にキスして……

「先程…んんっ話したあなたの子孫のジュスラ……」
「ああ……あの双子。俺の子だがカジミールとの子だな。やり方間違えて来れなかった」
「え?間違えた?」

 んふふっと微笑むと双子に似てるね……んんっ!待って!僕アデラールじゃないよ!

「まず抱かせてくれ。話しはそれからだ」
「いえ待って!……うっ」

 ううっ双子と良く似た香りで強烈な……ああ……気持ちいい……キス上手い……くちゅっと唇が離れ、

「ふふっアデラールと同じ味がする……」
「あ……ハァハァ……」

 身体をまさぐる手も気持ちよくて震える……なんで……拒否出来ない。欲しくて堪らない。僕はでもと頑張ったけど力が抜けてくるしちんこは勃つし。すると意識が誰のか分からないモノが混ざり始め……アデラール?

「気持ちいいか?」
「ハァハァ……気持ちい……もっとしてイアサント様」
「兄様と」
「兄様……」

 二人とは明らかに違う気持ちよさに自分から求めて……乳首もっと……上手いこの人すごく気持ちいいよ。しゃぶらないで……うぐっ!

「ああ……甘く……アデラール……」
「兄様……ぼ…くもう……」
「うん、欲しいよな」

 抱き上げられて座る形でずくんっと彼のが押し込まれ……いま出たのに吹き出して……

「相変わらず感じ易いなアデラール……」
「ああ……兄様……僕の兄様……愛して……ああ!」

 兄様大好き……誰の感情……?

「俺のアデラール……苦しいくらい愛してる」
「あっあっ……んあっ……もっとぉ」

 腰を捕まれズンズンと……なんて気持ちいいの?快感に蕩けているとズンッと彼の股間に腰を引かれるとあまりの気持ちよさに叫んだ。

「兄様あああ!!」
「アデラール!クッ……グうッ」

 え?首痛いしお腹に反応があるし熱い!嘘でしょ?熱いぃ!!ドクンッと胸が強く鼓動して、お腹を見ると見たことのない二重紋が浮いてる。それも赤でこの色は妊娠成立なは……ず……僕はそのまま気を失った。





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