4 / 5
榎戸修太
日記(4〜5月まで)
しおりを挟む下は、不定期的に書かれた日記だ。
4月8日
一昨日の出来事以来、クラスの雰囲気は変わった気がする。なんというか、前から関わりがある人間以外とは、新しく仲を深めようとはしないような。いわば、浅く深くの関係だ。
いつ誰が落ちるか、分からないからずっと緊張したままだ。お互い睨み合うような、そんな場所なのが嫌だ。
授業はいつも通りだった。一応進学校なのもあって、真面目に先生の話を聞き、時々グループワークをして、たまに先生が笑わせてくれる。
元々俺は勉強が嫌いだった。なのに授業が日常を感じさせ、まだマシだと思えるなんて。
4月17日
新しいクラスにもなれてきた気がする。
長い間柄のヤツは北海しかいないが、新しく雑談ができるような仲の人間は4人くらいできた。
元々クラスが、仲がいい同士で集まるような雰囲気だったのもあって、そいつらと、北海とグループになっていった。
女子も女子でそんな感じだった。2年こそは、人並みに恋愛したいと思ってたから心底悔やまれる。
体育でサッカーがあって、友達の一人の松谷が、ボールをアソコに当てられて、俺たちで笑い合った。まあまあ面白かった。
4月24日
今日、2回目のゲームがあった。
とはいっても、全教科の小テストだった。
全教科で赤点を取らなければセーフで、先生も「まあ今回は脱落者きっと出ないよ。みんなが真面目に勉強してれば、ね。」と言っていた。
だけど、一人だけ、数学で赤点を取ったようだ。女子だった。少し顔がタイプだったので、少し残念な気もした。周りの奴らも、そんな反応をしていた。
4月25日
テストの点も、脱落の理由になりうることがわかって、俺も皆んなも、より一層勉学に励んだ。授業の雰囲気がより一層異質なものになる。
そういえば、昨日脱落した彼女は、しっかり学校に来ていた。
昨日、放課後に彼女は先生に呼び出された。
進路指導室でこう言われたらしい。
「田山のことは知ってるよね。だいぶクラスで広まったそうだが。
ところで君は、推薦で私立の難関大学に入りたいと、進路希望調査に書いたな。
確かに部活の吹奏楽部で推薦に入れれば、君みたいに勉強が苦手でも入れる可能性があるだろう。
しかし脱落した以上、君はもうそこを目指せない。
田山のように犯罪をでっち上げるか、自分から××大学に進学を希望するするか、決めといてくれ」と。
女子の間でだいぶ噂されていて、それを又聞きした。
今年度に入って、先生が全く持って信じられなくなった。奴らは教師なんかじゃない。イライラするわ。
流石にふざけてる。
5月8日
しばらく日記サボってたな。
ゲームがあった。
ジャンケンにそこしルールが加わっただけのシンプルな心理戦だった。
隣の席の人とやることになったが、一度も話したことのないヤツだったので、少し戸惑った。
だが、1回戦のゲーム前の"宣言"で、
「ここで心理戦して潰しあっても意味がない。信用とか、そんなの別に考えなくてもいい。それに気付ければ、漏れなく全員生き残れる。」
確かに、と思った。
"宣言"では、普通なら、グーを出すとか、そう言ったことを言うのだと思った。
でも、ルール上何言っても良い。それに気付いた彼は、頭がいいんだろう。素直に、少し感心した。
また一人、クラスメイトが落ちた。
知らないヤツだったが、そいつを葬ったのは俺の友達の松谷だった。
下田っていったかな。彼は孤立気味だったが、たまに松谷と話してるのは見たことがある。まぁまぁ仲良さそうだった。
なんで裏切ったのが気になる。
もしかして元々嫌いで、わざと脱落させたのか。
俺と松谷は席が遠かったので様子は詳しく見てない。でも、なんか突っ伏して泣いてるような感じだった。
もし裏切ってたのなら、それも演技だっのかな...。
だとしたらちょっと策士だな。
普段は普通にいいヤツだが、ちょっと警戒した方がいいか...?
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる