131 / 412
so sweet sweet drop 1-16
しおりを挟む
「空港で待ち伏せされました・・・」
・・・こいつも父親にやられていたのか・・・。
竹川にコレだけの傷を負わせた人間が現れた。
想像しただけでも背筋が凍った。
近所のヤンキーに絡まれた位で、フラッシュバックを起こしていた竹川が、元凶の人間にどんな思いで一人で立ち向かったのか・・・。
緊張で一気に喉が乾いて、直ぐには言葉が出なくて、兎に角震える竹川を強く抱き返して何とか絞り出した掠れた声で問い返す。
「何を・・・された?」
「・・・何も・・・ただ・・・僕の大事にしてる物は全部壊すと・・・」
俺を抱き締める竹川の腕にふたたび力がこもる。
「動けなかった・・・」
悔しそうに呟く。
「もう僕の方が強い筈なのに・・・もう一度会ったら絶対最低一発は殴ってやろうと思ってた。なのに・・・体が固まったみたいに動けなかった・・・・・・・・・・・・・・・目の前で大事な物を盗られたのに一歩も・・・・・・」
竹川の話しを聞きながら、昨夜の竹川の剣幕を思い出していた。
ずぶ濡れになってた。
傘をさす余裕も無く走って来たんだ、きっと・・・。
きっと・・・必死で走って来た。
ずぶ濡れで息を切らして帰って来て、きっと俺の部屋の前に立った筈だ。
俺が部屋に居る、それだけを確認する為に・・・。
話から察するに、きっとフラッシュバックが起きてたハズだ。
一体どれだけ必死の思いで震える体を抱えて帰って来たんだ・・・。
「ごめんな?」
「え?」
謝る俺を虚を突かれた顔をした竹川が、腕を解かないまま少し身を離して見返して来る。
・・・こいつも父親にやられていたのか・・・。
竹川にコレだけの傷を負わせた人間が現れた。
想像しただけでも背筋が凍った。
近所のヤンキーに絡まれた位で、フラッシュバックを起こしていた竹川が、元凶の人間にどんな思いで一人で立ち向かったのか・・・。
緊張で一気に喉が乾いて、直ぐには言葉が出なくて、兎に角震える竹川を強く抱き返して何とか絞り出した掠れた声で問い返す。
「何を・・・された?」
「・・・何も・・・ただ・・・僕の大事にしてる物は全部壊すと・・・」
俺を抱き締める竹川の腕にふたたび力がこもる。
「動けなかった・・・」
悔しそうに呟く。
「もう僕の方が強い筈なのに・・・もう一度会ったら絶対最低一発は殴ってやろうと思ってた。なのに・・・体が固まったみたいに動けなかった・・・・・・・・・・・・・・・目の前で大事な物を盗られたのに一歩も・・・・・・」
竹川の話しを聞きながら、昨夜の竹川の剣幕を思い出していた。
ずぶ濡れになってた。
傘をさす余裕も無く走って来たんだ、きっと・・・。
きっと・・・必死で走って来た。
ずぶ濡れで息を切らして帰って来て、きっと俺の部屋の前に立った筈だ。
俺が部屋に居る、それだけを確認する為に・・・。
話から察するに、きっとフラッシュバックが起きてたハズだ。
一体どれだけ必死の思いで震える体を抱えて帰って来たんだ・・・。
「ごめんな?」
「え?」
謝る俺を虚を突かれた顔をした竹川が、腕を解かないまま少し身を離して見返して来る。
0
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます
なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。
そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。
「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」
脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……!
高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!?
借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。
冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!?
短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる