ブルースプリングファイヤーモンキー

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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ナイトメア

ナイトメア3

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以前のアパートから引っ越してきて早1年半、ケンは今夜、本当に久しぶりに夢を見た。
毎日の肉体労働とたまの寂しさを埋める為だけの相手探し、アパートの掃除や日々の洗濯、一人暮らしは意外と時間に余裕がない。
しばらく夢を見る事も忘れていた。
前の仕事を辞めて一年位は失恋の後遺症か、週二位で悪夢を見ていたから、ケンとしては丁度良かったのだけれど。
ケンは、夢の中で4年と少し前に戻っていた。
4年少し前の今頃、ケンは幸せの絶頂の中にいた。
その頃ケンは、初めて彼氏が出来た。
と、思い込んでいた。
職場の10歳上で職歴は2年上の先輩だった。
金髪に脱色された髪がキラキラと太陽の光を反射する、少しイタズラっぽい笑顔が魅力的な先輩だった。
誰にでも人懐っこくて、いつも皆にチヤホヤされていて、ケンには会社のカースト上位に見えていた。
ケンと正反対の調子の良い芸能人みたいな話し方をする先輩で、入社当初からちょっと憧れていた。
先輩は、いつもグループの先頭にいて、一人暮らしのケンを気遣って、よく声をかけてくれた。
カースト上位の先輩に初めて飲み会に行くグループに呼ばれた時は、本当に嬉しかった。
先輩が始めて自分の部屋に泊まってくれた時はドキドキし過ぎて一睡も眠れなかった。
ケンは別に何処ぞのメンヘラ女子じゃ有るまいし、積極女子でもないので特別ぶりっ子して男子に擦り寄ったりした事は無かったのに、何故か先輩はケンの性癖を見抜いていて、先輩のほうからモーションをかけて来てくれた。
気がついたら、ボディタッチを頻繁にしてくる様になっていた。
手を握って来たり、肩を組んだり、すれ違いざまに太ももを触ってきたり。
その度にケンの胸は期待で一杯になった。
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