ブルースプリングファイヤーモンキー

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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ナイトメア

ナイトメア29

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「今年のクリスマスは、どうしようかなぁ」
ボッチでクリスマス番組なんて見たくない。
それくらいならネット配信で映画やアニメを見たほうが楽しい。
いっそ漫画を山のように買ってソレを読んでたっていい。
わざわざ自分で傷口に塩塗る事なんて無いだろう。
「・・・ま、独身独り身どくしんひとりみ組はクリスマスも仕事が一番か。
 クリスマスなんて恋人か家族がいるヤツのイベントだよな」
少しだけ、クリスマスまでの相手を見つけようかとも思ったけれど、直ぐに馬鹿らしくなってその考えは捨てた。
切羽詰まって妥協して作った恋人なんて、大体ろくな事にならない。
銀は、来月、12月のシフトは24,25と出勤する事に決めた。
その代わり、
「今月の休日は遊び倒してやるぜぃ!」
どっせぃっ!、と野太い掛け声を上げながら、紙類の入った大物段ボールを持ち上げ、銀は叫んだ。
「お!いいねぇ!
 ピチピチの独身シングル23歳!
 その意気、その意気!
 オジサン応援しちゃうよー!」
張り切るケンの背中に榎木が軽快に笑って声援を送った。
「あざっす!」
その日の仕事は何のトラブルもなく、仕事は予定通りに進み、日差しが濃く色づく頃には依頼された部屋の中はすっかり空っぽになった。
消毒剤を散布し、塗り広げ、ケン達の仕事は終わった。
「この時だけは、何度経験しても清々しい気持ちになるな」
榎木の言葉に、チーム一同無言でただうなずいた。
「俺達の仕事はここまでだ、あとはリフォーム業者の仕事だ。
 皆、事務所に帰るぞ!」
「「お疲れ様でしたー」」
メンバー全員で、夕日色に染まる空っぽになった部屋に向かって合掌しながら挨拶し、会社のバンに乗り込んだ。
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