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ハネムーンはベットの中で7
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昼、間近、やっと体力が回復してきたサナリアがシーツの中で身を起こし、辺りを見回すと部屋の中は粗方片付いた後だった。
ウロボロスは騎士団トップと言えども身の回りの世話をする係りは配属されない、使用人が必要な者はウロボロスの人事課に申し込みをして、個人的に内部のバイト希望者を雇う事は出来るが、リリィは雇っていないので片づけはサナリアが気絶している間にリリィが行ったのだろう。サナリアの体も、気絶している間に拭ってくれたのか、あれだけトロトロに溶かされたのに、そのまま身支度しても差しさわりが無さそうな位すっきりとしている。
当の本人は一仕事終えた後のひと眠りとばかりに昼寝の体でシーツも掛けずに自分の腕を枕に眠っていた。
そろりと抜け出して風呂場に行こうとしたが、着けたままのボディチェーンがシャラリと鳴ってリリィの目を覚ました。
「動ける様になったか。」
振り返ると、愛しい男が寝ころんだまま、キラキラとした生気に満ちた茶金の瞳をこちらに向けていた。
自分を見つめるリリィの鼻に、サナリアが軽くキスを落とす。
「片づけ有難うございます。未だ休んでて下さい、体洗ってきます。」
「ん。」
浴室で自分の体内の物を洗浄魔法でさっと取り去る。ざっと湯で体を流してサナリアは湯船に浸かった。
「ふふ、今日は流石に言ってきませんでしたね。」
ノンビリ湯に浸かって独り言ちた。
二人で入る時は、リリィに指でかき出してもらう事も多いが、あんなのはプレイの一環みたいな物だ。
実際、大概風呂場で数回交わる事になる。今日は流石にリリィもその気にならなかったと見え、『俺が掻きだそうか?』などと言って来なかった。
風呂場でリリィに掻きだされながら中を弄られる感触を思い出しそうになり慌てて首を振って思考から追い出した。
リリィは『神の選択』の力で、その気になればサナリアの体の状態が分かる。ここで変な事思い出して欲情でもしようものなら直ぐ様やって来て、迎え酒ならぬ迎えセックスに成りかねない。
別の事を考えようとして、思い出したくない事を思い出してしまった。
「何であんな真っ正直に答えてしまったのか・・・。」
『大切な人はみんな死んでしまった。』自分の中ですら、言葉にしていなかった気持ちだ。
言葉にするには、経験した時期が早すぎた。
泣いてあの人達が蘇ってくれる訳でもなし、このままゆっくり自分の中で溶けてゆく気持ちだと思っていた。
何であんな、快楽でバカになっていたとは云え、ちょっと聞かれた位でツルリと口にしてしまったのか・・・。
でも、サナリアの心は、何だかいつもよりも軽くなっている気がした。
「たくさん泣いたからストレス解消にでもなったんでしょうかね。」
風呂から上がって、脱衣所に行くと、リリィが立っていた。
「残念、お呼びがかかるかと期待して待っていたのに。」
そう冗談を言いながらタオルを広げて出迎えてくれた。
サナリアは弾ける様に笑った。
「せっかくのハネムーンです。デートもしましょう。」
最早昼ご飯となってしまったその日最初の食事は、久しぶりに外で食べる事にした。
ウロボロスは騎士団トップと言えども身の回りの世話をする係りは配属されない、使用人が必要な者はウロボロスの人事課に申し込みをして、個人的に内部のバイト希望者を雇う事は出来るが、リリィは雇っていないので片づけはサナリアが気絶している間にリリィが行ったのだろう。サナリアの体も、気絶している間に拭ってくれたのか、あれだけトロトロに溶かされたのに、そのまま身支度しても差しさわりが無さそうな位すっきりとしている。
当の本人は一仕事終えた後のひと眠りとばかりに昼寝の体でシーツも掛けずに自分の腕を枕に眠っていた。
そろりと抜け出して風呂場に行こうとしたが、着けたままのボディチェーンがシャラリと鳴ってリリィの目を覚ました。
「動ける様になったか。」
振り返ると、愛しい男が寝ころんだまま、キラキラとした生気に満ちた茶金の瞳をこちらに向けていた。
自分を見つめるリリィの鼻に、サナリアが軽くキスを落とす。
「片づけ有難うございます。未だ休んでて下さい、体洗ってきます。」
「ん。」
浴室で自分の体内の物を洗浄魔法でさっと取り去る。ざっと湯で体を流してサナリアは湯船に浸かった。
「ふふ、今日は流石に言ってきませんでしたね。」
ノンビリ湯に浸かって独り言ちた。
二人で入る時は、リリィに指でかき出してもらう事も多いが、あんなのはプレイの一環みたいな物だ。
実際、大概風呂場で数回交わる事になる。今日は流石にリリィもその気にならなかったと見え、『俺が掻きだそうか?』などと言って来なかった。
風呂場でリリィに掻きだされながら中を弄られる感触を思い出しそうになり慌てて首を振って思考から追い出した。
リリィは『神の選択』の力で、その気になればサナリアの体の状態が分かる。ここで変な事思い出して欲情でもしようものなら直ぐ様やって来て、迎え酒ならぬ迎えセックスに成りかねない。
別の事を考えようとして、思い出したくない事を思い出してしまった。
「何であんな真っ正直に答えてしまったのか・・・。」
『大切な人はみんな死んでしまった。』自分の中ですら、言葉にしていなかった気持ちだ。
言葉にするには、経験した時期が早すぎた。
泣いてあの人達が蘇ってくれる訳でもなし、このままゆっくり自分の中で溶けてゆく気持ちだと思っていた。
何であんな、快楽でバカになっていたとは云え、ちょっと聞かれた位でツルリと口にしてしまったのか・・・。
でも、サナリアの心は、何だかいつもよりも軽くなっている気がした。
「たくさん泣いたからストレス解消にでもなったんでしょうかね。」
風呂から上がって、脱衣所に行くと、リリィが立っていた。
「残念、お呼びがかかるかと期待して待っていたのに。」
そう冗談を言いながらタオルを広げて出迎えてくれた。
サナリアは弾ける様に笑った。
「せっかくのハネムーンです。デートもしましょう。」
最早昼ご飯となってしまったその日最初の食事は、久しぶりに外で食べる事にした。
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