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第3章 学園編
28 ホスト教師
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感心しながら歩いて、教室とは別の通路にある倉庫に入る。
中には聞いていたとおりルドルスがいたけど、その隣にもうひとり。
「お、来たな。」
ツンツン毛束が跳ねたようにセットされた銀髪に、時代感無視の着崩したスーツのような出で立ちの教授。フランコ・クェンチェだった。
結構いい加減でやる気のない教師で、ホストみたいな出で立ちは前世でゲームのパッケージに描かれていたのを覚えてる。
つまり、このホスト教師も攻略キャラだ。
「ブライトン、話がある。」
「何でしょうかクェンチェ先生。」
返事をすると、手にしていた紙の束を渡される。
俺が添削したレポートの束だった。
「これはお前が書いたやつだな?」
「……。」
ざっと見て間違いなかったけど、とっさの答えに迷う。
全部本来は2年生が担当する生徒のレポートだったからだ。
「どうなんだ?」
「仰る通りです。自己研鑽のために先輩方に頼んで譲っていただきました。」
俺の返答を聞いたクェンチェがミレーユの方を見た。
ミレーユはそれに肩をすくめて反応する。
クェンチェが面倒そうに目を細めた。
「やりすぎたな。こういうことは金払いがいい家で指導料ふっかけてからやれ。」
「何故ですか?」
「この2週間技を習得したり次の形態に進化したりする守護獣が続発してる。お前が添削した生徒ばかりだ。それが広まって学園に添削者変更の申し出が先週末から殺到してんだよ。」
「添削者が私だとバレているのですか?」
「分かるに決まってんだろ?お前支援対象がいるクラス全部に顔出してたらしいじゃないか。そんでレポートに見てなきゃわかんないようなこと書きまくってりゃ馬鹿でも気付く。目立ちすぎだ。」
「申し訳ありません。」
「全くだ。面倒事起こさないでくれよ。」
「管理担当のお前が早く気付いて指導するべきところだろう。身から出た錆だ。」
だるそうにため息を吐いたフランコに呆れたような視線をルドルスが送る。
「まあそういう見方もあるっちゃある。」
悪びれなくフランコが返した。
「で、どうする?俺としては、変更希望の生徒を引き受けてくれると嬉しいんだけど。」
「えー。そんなのルコが可哀想!センセ何とかしてよ。」
ミレーユが口を尖らせる。
「うるせぇ。学園としてもなかなか無下にできないバック持ってる生徒が結構いんだよ。他はついでだ。」
「変更希望の生徒は何人くらいですか?」
とにかくこの事態をどうにか収拾する必要がある。
進化させてくれってのは無理でも、育て方を一緒に考えるのは出来るはずだ。
「今のところの申し出は100人くらいだったかな。」
随分多いついでもあったもんだ。今の倍くらいか。
ユーリスに告白した後学園に居続けられるかは分かんないけど、書庫の整理はまだ終わらないし1回くらいは何とかできるだろ。
「分かりました。いつまで続けられるか分かりませんが、お引き受けします。」
「え、ルコ大丈夫なのぉ?」
「分からないけど、希望されてるならやってみるよ。」
「よかったよかった!じゃあ追加リストは後で渡すからよろしくな。」
フランコが軽やかに帰っていく。
そのしばらく後にジキスがやってきて起きたことを話したら、フランコの所に直談判にに行こうとしたので慌てて止めた。
中には聞いていたとおりルドルスがいたけど、その隣にもうひとり。
「お、来たな。」
ツンツン毛束が跳ねたようにセットされた銀髪に、時代感無視の着崩したスーツのような出で立ちの教授。フランコ・クェンチェだった。
結構いい加減でやる気のない教師で、ホストみたいな出で立ちは前世でゲームのパッケージに描かれていたのを覚えてる。
つまり、このホスト教師も攻略キャラだ。
「ブライトン、話がある。」
「何でしょうかクェンチェ先生。」
返事をすると、手にしていた紙の束を渡される。
俺が添削したレポートの束だった。
「これはお前が書いたやつだな?」
「……。」
ざっと見て間違いなかったけど、とっさの答えに迷う。
全部本来は2年生が担当する生徒のレポートだったからだ。
「どうなんだ?」
「仰る通りです。自己研鑽のために先輩方に頼んで譲っていただきました。」
俺の返答を聞いたクェンチェがミレーユの方を見た。
ミレーユはそれに肩をすくめて反応する。
クェンチェが面倒そうに目を細めた。
「やりすぎたな。こういうことは金払いがいい家で指導料ふっかけてからやれ。」
「何故ですか?」
「この2週間技を習得したり次の形態に進化したりする守護獣が続発してる。お前が添削した生徒ばかりだ。それが広まって学園に添削者変更の申し出が先週末から殺到してんだよ。」
「添削者が私だとバレているのですか?」
「分かるに決まってんだろ?お前支援対象がいるクラス全部に顔出してたらしいじゃないか。そんでレポートに見てなきゃわかんないようなこと書きまくってりゃ馬鹿でも気付く。目立ちすぎだ。」
「申し訳ありません。」
「全くだ。面倒事起こさないでくれよ。」
「管理担当のお前が早く気付いて指導するべきところだろう。身から出た錆だ。」
だるそうにため息を吐いたフランコに呆れたような視線をルドルスが送る。
「まあそういう見方もあるっちゃある。」
悪びれなくフランコが返した。
「で、どうする?俺としては、変更希望の生徒を引き受けてくれると嬉しいんだけど。」
「えー。そんなのルコが可哀想!センセ何とかしてよ。」
ミレーユが口を尖らせる。
「うるせぇ。学園としてもなかなか無下にできないバック持ってる生徒が結構いんだよ。他はついでだ。」
「変更希望の生徒は何人くらいですか?」
とにかくこの事態をどうにか収拾する必要がある。
進化させてくれってのは無理でも、育て方を一緒に考えるのは出来るはずだ。
「今のところの申し出は100人くらいだったかな。」
随分多いついでもあったもんだ。今の倍くらいか。
ユーリスに告白した後学園に居続けられるかは分かんないけど、書庫の整理はまだ終わらないし1回くらいは何とかできるだろ。
「分かりました。いつまで続けられるか分かりませんが、お引き受けします。」
「え、ルコ大丈夫なのぉ?」
「分からないけど、希望されてるならやってみるよ。」
「よかったよかった!じゃあ追加リストは後で渡すからよろしくな。」
フランコが軽やかに帰っていく。
そのしばらく後にジキスがやってきて起きたことを話したら、フランコの所に直談判にに行こうとしたので慌てて止めた。
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