【R18BL】稀代の龍葬騎士長がコブ付き令息に捧げる必死の求婚

ナイトウ

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んんん?いつかのため?どんだけ先を見越したお人よしなんだろう。色々な人助けの準備をしてるのかな。
ただでさえドラゴン退治で社会に尽くしてるのに。
僕以外に困ってる人がいても誰にでも同じようにするんだろうか。

……きっとそうなんだろうな。
僕みたいにいつも悪態を吐いてるような人間にもこんだけ優しいんだから。

何か、嫌だな。

「ねぇ、これがすぐ出て来るって、僕以外に後見してる人がたくさんいたりするの?」

「まさか、マルが生涯最初で最後だ。神に誓う。」

「べ、別にそこまでじゃなくていいけど……どうせ今限りの嘘だって分かってるし。ゾックは嘘つきだもんね。嘘つきに後見してもらうのはやっぱり嫌かもな。」

ああああまた僕の口が変なこと言い出してるぅぅ!
でも、だって何か止まらないんだよぉぉぉ!

「マル、お願いだからどうか私にマルとルクトを守らせて欲しい。そのためなら私はどんな相手にも立ち向かう。君の家でも、ドラゴンでもだ。」

ゾックが僕の横にひざまづいて懇願するように見上げて来る。その様子に何故だか胸が締め付けられるような疼きを覚えた。

「ふん。それなら、じゃあ、仕方ないな。」

僕はそそくさと署名欄に自分のサインをしたためてゾックに渡した。
ゾックがその後すぐに自分のサインを後見人の署名欄に書き付ける。

「マル、ありがとう。これで晴れて私たちは家族だな。一生大事にする。」

ゾックは再び僕の横にひざまづいて手を恭しく握り、甲にキスを落とした。

は?

「え、ゾック、家族ってどういう、事。」

「どうって、こうして後見の誓約を交わしたじゃないか。男女で言えば夫婦になったのと同じだろう?」

「いや、ゾックはそんなつもり無いんだよね?年が近い同性の後見契約は結婚みたいなものって知らないでしょ?」

「何を言っている。さっき私はちゃんと分かっていると言わなかったか?マルも知っていて提案を受け入れたんだろう?」

「そうだけど。」

「なら私たちは今結婚したんだ。夢みたいだ。マル、君を心から愛している。初めて出会った日からずっと。」

ゾックの大きくて筋肉質な体でそっと抱きしめられた。
重なった胸から、早鐘のようなゾックの鼓動が伝わって来る。僕の心臓もドキドキと耳にまで響いてうるさい。

僕、僕は……


「いや!!待って!!!違うの!!!はぁ!?おまえなんかと!?誰が!?!?」

衝動のままにポカポカとゾックを叩いて主張するけど、ゾックは嬉しそうに笑いながらそれを一身に受けるだけだ。

「照れるあまりに私に心にも無いことを言ってしまうマルは本当に可愛いな。」

僕の拳を掻い潜ってひょいっとゾックが僕を抱き上げる。

「はぁ!?違うけども!?心底本心なんだけど!」

抱き上げられながらも暴れたけれど、体格が違いすぎてあまりゾックには効果がなかった。
軽々とソファまで運ばれ、背中を預けるように膝に座らせられる。

「っ…はぁ、マル、かわいい。」

多い被さるように背後から抱きしめてきて、人の頭に顔を埋めてくる。
父さんや兄さんによくされるやつだ。
ゾックの体温に包み込まれてみると、暖かくてなんだか気がゆるんだ。
家族と離れ離れになってからこんな風に人肌を感じることもなかったから、知らないうちに恋しくなっていたのかも。

僕は暴れるのを止めて心地よさに身を預けることにした。
しばらくそうしていると、腰のあたりに何か固い塊が当たっている感触がする。
何だろうと思って振り返って確かめようとしたら、ゾックに顎を掴まれてそのままキスをされた。

ちゅっと、家族の挨拶みたいなやつ。
びっくりしたけど、確かに家族になるならするのが当たり前か。
いや、僕はまだゾックのこと家族って認めてないよ!?

一瞬納得しかけたが、我に返って抗議するためにゾックと目を合わせた。
それから話そうとしたとき、またキスをされた。今度は軽いやつじゃなくて、頭の後ろを押さえられべったり唇がくっつくキスだった。
びっくりしていると、喋るつもりで開けていた口にぬるりとしたものが入ってくる。
ナンダコレ、と思ったけどゾックの舌だ。

えっ、今人の舌が僕の口に入ってるの?
ばっちくない?

「んっ……ふっ!?」

慌てて押し返そうとゾックの体に手を突いたとたん、入って来た舌に上顎をなめられた感覚に思わずゾックのシャツを握りしめる。





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