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1,(エロ)
しおりを挟む僕の家はフルール男爵家、とは名ばかりの貧乏貴族だ。
5代前に海洋貿易の功績で叙爵されたけど、おじいちゃんの代で事業に失敗して没落。
お父さんは働き詰めが祟って亡くなり、それからはお母さんのピアノ教師の収入でどうにか生きてきた。
僕も16歳になりそろそろ本格的に奉公に出ようかという頃、お母さんがなんとロゼノワル公爵様にみそめられて彼の恋人になった。
公爵様も十数年前に夫人を病気で亡くしていて、息子のピアノ教師になったお母さんと恋に落ちたんだって。
身分が違いすぎるから結婚は難しいみたいだけど、公爵様は誠実な方でお母さんと僕は公爵家で暮らす事になった。
それだけじゃなく、僕はなんと公爵様の援助で名門サンソレイユ貴族学校に通う事になった。
今では公爵令息のジョシュア様と学園生活を送ってたり。
そんな生活が続いて3ヶ月、まだ少し慣れない事がある。
外が少し明るくなりだして自然と目が覚めた。
お母さんと2人だった頃はお駄賃のため近所のパン屋さんの朝の仕込みを手伝っていたから早起きが染みついている。
起きてみると、体が心地よい温もりに包まれているのに気付く。
今日もジョシュア様が僕のベッドに入ってきちゃってたみたいだ。
背中からすらりとした長身の体に抱き込まれている。
ジョシュア様はお母さんと僕が屋敷に来た少し後からずっとこんな感じ。
自分のベッドでどうして寝ないのか聞いてみたら、兄弟なんだから一緒に寝るのは当たり前でしょって。
それって貧乏で部屋がない家の事で、このお屋敷みたく部屋が幾つもあれば必要無いと思うけど……。
ジョシュア様が僕を兄弟だって思ってくれるのは嬉しい。でも、分を弁えて生活するとお屋敷に来る前お母さんと約束している。
僕はあくまで下級貴族で、ジョシュア様はゆくゆくは公爵になって国策を担う僕なんかよりずっと尊い身分の方だ。
だから僕は側仕えのつもりでジョシュア様に接している。
そんな彼の眠りを邪魔しないように動かずにじっとしている事にする。
体温の温かさにまたうつらうつらし始めた頃、腹部に回された腕がもぞもぞ動きだした。
どうやら今日もいつものお寝ぼけが始まってしまったようだ。
僕なんかがジョシュア様を叩き起こすわけにもいかないので少し身構えながら手の動きを受け入れる。
腹部に回っていた手がスルスル上に上がってきて、薄いリネンのパジャマの上から胸を撫で出す。
「ぁっ……」
乳首を荒い布ごしに撫でられるとジンジンしてきて、すぐに痼ってしまってジョシュア様の指がそこをピンピン弾きだす。
「んんっ……っ」
声が出そうになるのを口を塞いで耐えた。
最初こうされた時はイタズラかと思ったけど、どうやらジョシュア様は本当に眠りながら僕の乳首を弄っているのだ。
声を掛けても反応が無かったから。
とんだ寝相だと思う。
硬くなった先端を指先でくりくり捏ねられてどんどん快感が引き出されていく。
最初弄られ始めたころはくすぐったいばっかりだったのに今では少しされただけで性器が勃起するようになった。
もう勃ちはじめてる。
「っ、はぁ……」
堪らなくなって自分の下半身に手を伸ばした。
乳首をいじられるのに合わせて勃ってしまった性器を自分で擦る。
「……くぅっ」
溢さないように、自分の手のひらに出たものを受け止めた。
ジョシュア様の手はそれからしばらく僕の乳首を優しく愛撫してきて、射精の余韻に胸がきゅうきゅうする。
暫くしたら寝返りでジョシュア様の体が離れたので、もぞもぞベッドから抜け出して手を洗いに部屋を出た。
はぁ、今日もジョシュア様を使って自慰に耽ってしまった。
本人には絶対言えない。言ったら幻滅されてしまうだろう。
公爵様に知れたら親子共々追い出されちゃうかも。
でも、ジョシュア様に触られると堪らなくなってつい我慢できないんだ。
若干自己嫌悪しながらも洗面所で手を洗って部屋に戻る。
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