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転生したら賢者ポジだったけど魔王激推し《Sideジーク中編》2
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適当に授業を受けて、放課後アイツの教室の前を通る。
俺のクラスの方が建屋の奥にあるから、寮に帰るとなると前を通らざるを得ない。
つい開いたクラス扉の先に視線をやってしまった。
アイツの席はちょうど扉から見える位置にあるから。
アイツは授業が終わったのにノートを開いて誰かに教えるように指で示していた。
机の前に立つ知らない生徒がそれを覗き込んでいる。
他にも周囲に数人生徒がいてヤツの話を聞いているようだった。
そういえば、明日は学期始めの実力テストの日だ。
今更ジタバタしても遅いのにバカが人を煩わせやがって。
通りしなに、その場にいたアイツ以外に眠りの呪いを送っておく。
少ししたらぐっすり寝れるからこれで明日はスッキリした頭で試験に臨めるだろう。
起きれたらだけど。
寮に戻って玄関をくぐる。共用リビングの両脇に設置された個室の、自分の部屋に向かおうとしてふとアイツの部屋の扉が少し開いてることに気付いた。
出掛けるときは気付かなかったが、閉め忘れていたらしい。
ふと魔が差してそちらに近づく。
外から少し中を見てみるだけだ。
開けっぱなしにしたのはアイツなんだから、見たって何も悪いことじゃない。
そう言い聞かせて覗くと、家具の位置なんかは俺の部屋と一緒だった。
しかし、目に入ったデスクの状態が少し異様で目を見開く。
デスクが置かれている側の壁に、四角くて掌位の大きさの紙が無数に貼り付けられていた。
しかもどれも白紙だ。
一体それが何なのか気になり、思わず部屋に足を踏み入れて近づいた。
よく見てみるとそれはどれも上質な写真紙のようだった。
しかも、多分白紙じゃない。
何か写っているものを、魔術で隠しているように感じる。
一体何が写っているのか気になって、魔術の分析を試みてみる。
すぐに隠蔽を施した術者は光属性だとわかった。
つまり、術を施したのはアイツだろう。
こんなこと最低だ。勝手に人の部屋に入った挙句隠したものを暴こうなんて。
でも、自分を止められなかった。
今、俺だけが知ることができるアイツの秘密をどうしても知りたい。
必死で集中し、術の解読を進める。
信じられないくらい複雑で高度な魔術が施されていた。
ヤツが稀代の光魔法使いである事を改めて思い知る。
あまり真面目に勉強していない自分とは実力が違うようだ。
どうにかこねくり回していると、写されているのはだれか人間らしいということまではわかった。
ここまでで把握した解読法で、他の紙もざっと調べる。
やはりどれもみんな人物を写した写真のようだった。
しかも、どうもどの写真も撮影機などの魔道具で撮影されたものじゃなくてアイツが念写で作ったものみたいだ。
デスク周りに飾られた誰かの写真。
家族や友人ならこんな風に隠す必要はないだろう。
大量に飾るくらい相手に想いを寄せているのに、周りにはそれを隠したい。
それってつまり……
一つの考えに思い至って胸が締め付けられる感覚を覚えたとき、玄関の開く音がした。
アイツが帰ってきた。
このままいたら見つかってしまう。
急いで自室に転移しようとして、壁に貼られた写真紙が目に入った。
頭をよぎる、この部屋でアイツはどんな風に過ごしているんだろうという疑問。
この写真に写る誰かすら多分見たことがないアイツの姿。
衝動的に姿を消す術を自分に掛けていた。
気配を感知しづらいよう遮蔽物に隠れることにして、ベッドの下に急いで入り込む。
下に仕舞ってあった木の箱を少し手前にずらして壁側に自分の体を寄せた。
緊張で早鐘を打つ心臓がうるさい。
間一髪でドアが開きアイツが入ってくる。
透視術を使いその姿をベッドの下から見つめた。
俺のクラスの方が建屋の奥にあるから、寮に帰るとなると前を通らざるを得ない。
つい開いたクラス扉の先に視線をやってしまった。
アイツの席はちょうど扉から見える位置にあるから。
アイツは授業が終わったのにノートを開いて誰かに教えるように指で示していた。
机の前に立つ知らない生徒がそれを覗き込んでいる。
他にも周囲に数人生徒がいてヤツの話を聞いているようだった。
そういえば、明日は学期始めの実力テストの日だ。
今更ジタバタしても遅いのにバカが人を煩わせやがって。
通りしなに、その場にいたアイツ以外に眠りの呪いを送っておく。
少ししたらぐっすり寝れるからこれで明日はスッキリした頭で試験に臨めるだろう。
起きれたらだけど。
寮に戻って玄関をくぐる。共用リビングの両脇に設置された個室の、自分の部屋に向かおうとしてふとアイツの部屋の扉が少し開いてることに気付いた。
出掛けるときは気付かなかったが、閉め忘れていたらしい。
ふと魔が差してそちらに近づく。
外から少し中を見てみるだけだ。
開けっぱなしにしたのはアイツなんだから、見たって何も悪いことじゃない。
そう言い聞かせて覗くと、家具の位置なんかは俺の部屋と一緒だった。
しかし、目に入ったデスクの状態が少し異様で目を見開く。
デスクが置かれている側の壁に、四角くて掌位の大きさの紙が無数に貼り付けられていた。
しかもどれも白紙だ。
一体それが何なのか気になり、思わず部屋に足を踏み入れて近づいた。
よく見てみるとそれはどれも上質な写真紙のようだった。
しかも、多分白紙じゃない。
何か写っているものを、魔術で隠しているように感じる。
一体何が写っているのか気になって、魔術の分析を試みてみる。
すぐに隠蔽を施した術者は光属性だとわかった。
つまり、術を施したのはアイツだろう。
こんなこと最低だ。勝手に人の部屋に入った挙句隠したものを暴こうなんて。
でも、自分を止められなかった。
今、俺だけが知ることができるアイツの秘密をどうしても知りたい。
必死で集中し、術の解読を進める。
信じられないくらい複雑で高度な魔術が施されていた。
ヤツが稀代の光魔法使いである事を改めて思い知る。
あまり真面目に勉強していない自分とは実力が違うようだ。
どうにかこねくり回していると、写されているのはだれか人間らしいということまではわかった。
ここまでで把握した解読法で、他の紙もざっと調べる。
やはりどれもみんな人物を写した写真のようだった。
しかも、どうもどの写真も撮影機などの魔道具で撮影されたものじゃなくてアイツが念写で作ったものみたいだ。
デスク周りに飾られた誰かの写真。
家族や友人ならこんな風に隠す必要はないだろう。
大量に飾るくらい相手に想いを寄せているのに、周りにはそれを隠したい。
それってつまり……
一つの考えに思い至って胸が締め付けられる感覚を覚えたとき、玄関の開く音がした。
アイツが帰ってきた。
このままいたら見つかってしまう。
急いで自室に転移しようとして、壁に貼られた写真紙が目に入った。
頭をよぎる、この部屋でアイツはどんな風に過ごしているんだろうという疑問。
この写真に写る誰かすら多分見たことがないアイツの姿。
衝動的に姿を消す術を自分に掛けていた。
気配を感知しづらいよう遮蔽物に隠れることにして、ベッドの下に急いで入り込む。
下に仕舞ってあった木の箱を少し手前にずらして壁側に自分の体を寄せた。
緊張で早鐘を打つ心臓がうるさい。
間一髪でドアが開きアイツが入ってくる。
透視術を使いその姿をベッドの下から見つめた。
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